アイルランド IRAは…大丈夫かなあ
「エール」という国を知らない人が多くなってしまいました。エールというと、「ビールでしょ」とか「フランスの航空会社」とか、「ああ、パチスロメーカーの!」とか・・・違います。私が小学生の時は、地図帳にはっきりと「エール」と書いた国があったのです。今は…エールの表記が無くなってしまいましたが。今は、アイルランドです。どうして、エールをアイルランドにしたか?アイルランド(Ireland)は、アイルランド語のエール(Eire)とゲルマン語の「国」を表わすランド(Land)をあわせたもの。エールの意味は、「神」だと思います。ヘブライ語その他古い言語で、エールは神なので…。このような、役に立たない知識…知っている人が年々減っています。今年も、「年賀欠礼」の葉書がすでに20数枚。
アイルランドは、家内が行ってみたい国のナンバーワン。理由は、アイルランドが舞台になっている本を読んで印象深いからとのこと。
アイルランド、と聞くとIRA。テロが怖いと言うイメージなのですが…ムンバイの同時テロもありましたから。
2005年のイギリスの経済誌の調査でアイルランドは、「最も住みやすい国」となっています。ホントかなあ?テロは大丈夫なのか。日本外務省は、「現在(2008年11月)、危険情報は出ておりませんが、最新スポット情報や安全対策基礎データ等を参照の上、安全対策に心がけてください」とのこと。とりあえずは、テロの危険はない様子。ただ、日本同様犯罪が多発しているとのことです。
我が家とアイルランドとの関係…偶然なのですが、私の誕生日は3月17日。それがどうしたって?この日は、聖パトリックの祝日(St Patrick's Day)です。 カトリックの祭日、アイルランドの祝日です。ダブリンでは、5日間にわたって、フェスティバル、パレード、その他の行事で大いに盛り上がるそうです。緑色のものを身につけて祝います。私も、現職の時この日にはシャムロックの模様のネクタイを締めて出勤したものです。探偵柄のネクタイかって?それは、シャーロック(ホームズ)。シャムロックは、早い話が三つ葉のクローバー。
聖パトリックの祝日は、アイルランドからの移民が多いアメリカの都市では、アイルランドをしのぐ盛大さで祝います。シカゴに住んだことがある人は、見に行ったかも知れませんが(今もやっていると思いますが)、シカゴ川をフルオレセインで緑色に染めます。魚が皆、緑色に染まってしまわないかなあと心配したものですが。フルオレセインの説明は、やたら難しいので割愛します。早い話が、緑色の色素です。塗料を流すわけではないので、環境は大丈夫。
バスケットボールファンなら、ボストンセルティックスのチームカラーが緑であることを御存知でしょう。ボストンは、アイルランド系移民が多いのです。バスケットボール発祥の地ですから、ロス五輪の時、バスケットボールの会場だけがボストンでした。我が家の二男は、ボストンのブリガムアンドウイメンズ病院で生まれました。
アイルランドの漢字表記は、「愛蘭土」で、通常「愛」で表します。我が家の長女の名前は、「愛」です。アイルランドと我が家、以上のような無関係(?)があります。
さて、アイルランドを知るには、アイルランドを舞台にした映画を見るのが一番。「麦の穂をゆらす風」のDVDを観ました。90年ほど前のアイルランドが舞台で…ちょっと古かったかな。麦畑を連想させるタイトルですが、アイルランド義勇軍の話。IRAの前身です。「パトリオット・ゲーム」では、IRAは完全にテロリストになっていますが、「麦の穂」では、イギリスに対抗する武装組織。
こういう組織・・・日本人にとって分かりやすい例として、「新選組の初期の頃」「日本赤軍の組織固めの頃」と、良く似ています。「規律」を作らなければ統制がとれない。規律を守らせるためには、見せしめとも思える粛清もやむなし。「麦の穂」でも、仲間の居場所を言ってしまった少年を、デミアン(主人公)が粛清しました。デミアンと少年は、家族ぐるみのつきあいでしたが。
アイルランド独立戦争後、1921年の英愛条約締結でアイルランド自由国(アイルランド共和国)が成立。独立戦争を戦ったアイルランド義勇軍の一部はアイルランド国防軍に、一部は英愛条約に反対し、非正規軍となった。そして、この両軍が戦うことに。デミアンは非正規軍で兄が国防軍に。捉えられたデミアンは、兄の号令で銃殺された。映画ですが、史実がふんだんに盛り込まれていると思います。家族も、友達も殺し合わなければならない、これが戦争。だから、戦争は反対しなければならないのです。
その後のIRA、紆余曲折を経ています。1984年に、サッチャー首相を標的としてホテルに爆弾をしかけるなど数々のテロ事件を行ないました。ロンドン、マンチェスター、バーミンガムでも大規模な爆弾テロを起こしました。その頃、ロンドンへ行く機会があったのですが、恐る恐る歩きました。地下鉄駅が、かなり地下深くにあるので…今ではエレベーターか、長く急なエスカレーターがあるのでしょうが。当時は、階段で上り下りの駅の方が多く、不気味でした。テムズ河の川底の下に地下鉄を走らせたので、地下深くになったのです。
IRA(暫定派)は、2005年に、武装闘争の終結を宣言、武装解除が確認されています。このときの、放棄された武器の資料に、小銃、軽機関銃、重機関銃、対戦車ロケット弾 と並んで、なんと「地対空ミサイル-7基」がありました。旅客機へのテロに使われていたらと思うと、ぞっとします。IRA暫定派の他に、「リアルIRA」と呼ばれている集団がいます。北アイルランドで、無差別テロを繰り返してきました。主に、車爆弾。彼らが今後どういう動きをしますか。それが少々気がかり。
アイルランドへ行ったら、夜は出歩かないことにします。IRA対策というより、治安が東京並みに悪化しているそうなので。パブへ行って話しがはずみ、「私の誕生日は3月17日だ」と言うと、お客のおじさんたちが黒ビールをおごってくれるでしょう。7~8杯飲んだら、早々に引き上げます。
「エール」という国を知らない人が多くなってしまいました。エールというと、「ビールでしょ」とか「フランスの航空会社」とか、「ああ、パチスロメーカーの!」とか・・・違います。私が小学生の時は、地図帳にはっきりと「エール」と書いた国があったのです。今は…エールの表記が無くなってしまいましたが。今は、アイルランドです。どうして、エールをアイルランドにしたか?アイルランド(Ireland)は、アイルランド語のエール(Eire)とゲルマン語の「国」を表わすランド(Land)をあわせたもの。エールの意味は、「神」だと思います。ヘブライ語その他古い言語で、エールは神なので…。このような、役に立たない知識…知っている人が年々減っています。今年も、「年賀欠礼」の葉書がすでに20数枚。
アイルランドは、家内が行ってみたい国のナンバーワン。理由は、アイルランドが舞台になっている本を読んで印象深いからとのこと。
アイルランド、と聞くとIRA。テロが怖いと言うイメージなのですが…ムンバイの同時テロもありましたから。
2005年のイギリスの経済誌の調査でアイルランドは、「最も住みやすい国」となっています。ホントかなあ?テロは大丈夫なのか。日本外務省は、「現在(2008年11月)、危険情報は出ておりませんが、最新スポット情報や安全対策基礎データ等を参照の上、安全対策に心がけてください」とのこと。とりあえずは、テロの危険はない様子。ただ、日本同様犯罪が多発しているとのことです。
我が家とアイルランドとの関係…偶然なのですが、私の誕生日は3月17日。それがどうしたって?この日は、聖パトリックの祝日(St Patrick's Day)です。 カトリックの祭日、アイルランドの祝日です。ダブリンでは、5日間にわたって、フェスティバル、パレード、その他の行事で大いに盛り上がるそうです。緑色のものを身につけて祝います。私も、現職の時この日にはシャムロックの模様のネクタイを締めて出勤したものです。探偵柄のネクタイかって?それは、シャーロック(ホームズ)。シャムロックは、早い話が三つ葉のクローバー。
聖パトリックの祝日は、アイルランドからの移民が多いアメリカの都市では、アイルランドをしのぐ盛大さで祝います。シカゴに住んだことがある人は、見に行ったかも知れませんが(今もやっていると思いますが)、シカゴ川をフルオレセインで緑色に染めます。魚が皆、緑色に染まってしまわないかなあと心配したものですが。フルオレセインの説明は、やたら難しいので割愛します。早い話が、緑色の色素です。塗料を流すわけではないので、環境は大丈夫。
バスケットボールファンなら、ボストンセルティックスのチームカラーが緑であることを御存知でしょう。ボストンは、アイルランド系移民が多いのです。バスケットボール発祥の地ですから、ロス五輪の時、バスケットボールの会場だけがボストンでした。我が家の二男は、ボストンのブリガムアンドウイメンズ病院で生まれました。
アイルランドの漢字表記は、「愛蘭土」で、通常「愛」で表します。我が家の長女の名前は、「愛」です。アイルランドと我が家、以上のような無関係(?)があります。
さて、アイルランドを知るには、アイルランドを舞台にした映画を見るのが一番。「麦の穂をゆらす風」のDVDを観ました。90年ほど前のアイルランドが舞台で…ちょっと古かったかな。麦畑を連想させるタイトルですが、アイルランド義勇軍の話。IRAの前身です。「パトリオット・ゲーム」では、IRAは完全にテロリストになっていますが、「麦の穂」では、イギリスに対抗する武装組織。
こういう組織・・・日本人にとって分かりやすい例として、「新選組の初期の頃」「日本赤軍の組織固めの頃」と、良く似ています。「規律」を作らなければ統制がとれない。規律を守らせるためには、見せしめとも思える粛清もやむなし。「麦の穂」でも、仲間の居場所を言ってしまった少年を、デミアン(主人公)が粛清しました。デミアンと少年は、家族ぐるみのつきあいでしたが。
アイルランド独立戦争後、1921年の英愛条約締結でアイルランド自由国(アイルランド共和国)が成立。独立戦争を戦ったアイルランド義勇軍の一部はアイルランド国防軍に、一部は英愛条約に反対し、非正規軍となった。そして、この両軍が戦うことに。デミアンは非正規軍で兄が国防軍に。捉えられたデミアンは、兄の号令で銃殺された。映画ですが、史実がふんだんに盛り込まれていると思います。家族も、友達も殺し合わなければならない、これが戦争。だから、戦争は反対しなければならないのです。
その後のIRA、紆余曲折を経ています。1984年に、サッチャー首相を標的としてホテルに爆弾をしかけるなど数々のテロ事件を行ないました。ロンドン、マンチェスター、バーミンガムでも大規模な爆弾テロを起こしました。その頃、ロンドンへ行く機会があったのですが、恐る恐る歩きました。地下鉄駅が、かなり地下深くにあるので…今ではエレベーターか、長く急なエスカレーターがあるのでしょうが。当時は、階段で上り下りの駅の方が多く、不気味でした。テムズ河の川底の下に地下鉄を走らせたので、地下深くになったのです。
IRA(暫定派)は、2005年に、武装闘争の終結を宣言、武装解除が確認されています。このときの、放棄された武器の資料に、小銃、軽機関銃、重機関銃、対戦車ロケット弾 と並んで、なんと「地対空ミサイル-7基」がありました。旅客機へのテロに使われていたらと思うと、ぞっとします。IRA暫定派の他に、「リアルIRA」と呼ばれている集団がいます。北アイルランドで、無差別テロを繰り返してきました。主に、車爆弾。彼らが今後どういう動きをしますか。それが少々気がかり。
アイルランドへ行ったら、夜は出歩かないことにします。IRA対策というより、治安が東京並みに悪化しているそうなので。パブへ行って話しがはずみ、「私の誕生日は3月17日だ」と言うと、お客のおじさんたちが黒ビールをおごってくれるでしょう。7~8杯飲んだら、早々に引き上げます。