アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

四つ足は、椅子以外全て食べる

2009年05月03日 | Weblog
 北京ダック、レストランなら1人前2,700円。コンビニでは、一羽(調理済み)225円。出ました!巨大格差!10倍以上!「北京ダック」がなぜ有名かといいますと、美味しいとか、貴重とかではなく、「安い食べ物」だからです。一羽が、225円なら、数人で腹一杯食べられます。安いし、タンパク質が摂取出来るし、味もまあまあです。

 宮廷料理なる物も食べました。メインは、鹿肉とラクダ肉。鹿は、日本でもよく食べるので感動も何もありませんでした。ラクダは初めて食べましたが、なんの変哲もない…鶏肉の少々固いものという感じ。ラクダは、牛の仲間ですから。「牛肉と同じ」といってもいいのかも知れません。
 「野生のラクダを捕まえて食べるのか?」地球上で、野生のラクダは皆無でしょう。すべて家畜です。

「ラクダ肉は八珍の一つだ」ということですが…八珍と言っても、陸八珍、海八珍、山八珍…などあるので、八珍どころか二十四珍にも、三十二珍にもなる。白髪三千丈方式です。中国は、「何でも食べる。四つ足のものは、椅子以外全てたべる」よく聞かされる話です。
 陸八珍には、ラクダのほか、カエルやらライチョウやらが入っている。カエルは、毒を持つものが多い。中には、猛毒のものも。その点、「鳥類」は、全て「可食」です。ですから、遭難して食べ物がないときは、カエルではなく鳥を捕まえて食べればよい。どうやって鳥を捕まえるか?北京原人なら、投石で捕らえたでしょうが…。
 ちなみに海八珍には、フカヒレ、干しアワビ、海ツバメの巣、スッポン(スッポンは淡水に住むと思うが、なぜか海八珍に加えられている)など。キンコ(ナマコを干したもの)も、入るんじゃないかと思いますが…不確か。
 山八珍はというと、熊の手(これは日本でも貴重な食べ物)、ハクビシン(ウイルス問題で、日本でも有名になりました)、ヒョウの胎児(これは入手するのが命がけでしょう。ヒョウに限らず胎児は珍味らしく、ネズミの胎児の唐辛し漬けを見たことがあります。試食は遠慮させていただきましたが)、雄鹿の局所(鹿は増え続けていますから、局所についても入手が容易。ちなみに漢字で鹿茸と書く。本当だってば!)、象の鼻の先(これは旨いでしょう!しかし、象を一頭倒して、鼻の先はせいぜい1~2kg。貴重かつ贅沢)なお、中国にも動物保護法がありますので、八珍類でレストランで興されるものは限られます。

 万里の長城を建設するとき、石垣の石をどうやって運んだか?正解は、「山羊(やぎ)」で運んだ。山羊は、八珍には加えてもらえないでしょうが、こき使われて、最後は食われる運命だったのです…。