アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

アリバイ作りだけでないところがいい

2009年07月06日 | Weblog
飛行機に乗る度に見せられるのが、「機内の説明、酸素マスクの取り扱い、救命胴衣の装着方法と空気が足りないときにどうやってふくらませるか…」などのビデオ。非常時には役に立つ映像だが、毎度同じなので漫然と観ているか観ていないかどちらかというのが現実でしょう。
 ビデオがない飛行機に乗ると状況は少々変わる。スッチーが…古い?では、客室乗務員(英語で言うとキャビンアテンダント)が通路に立ち実演で説明してくれる…これも、分かりきっているので寝たふりをしたいところだが、彼女ら(彼も含む)は、「8のAの貧相な短足の東洋人、要注意です」と、チェックしている。いつの間に足の長さを測ったのだろう。彼女らの機嫌を損ねて、「薬を飲見たいから水くれ」と頼んでも持ってきてくれないような事態になると情けない。よって、真剣なふりをして見ています。

 ニュージーランド航空が、機内安全ガイドビデオを工夫した。キーウィーでも登場させるのかって?キーウィーは出さないのですが・・・。
 安全ガイド映像に、キャビンクルー(キャビンアテンダント、スチュワード、機長まで)が登場。救命胴衣着の着用方法、酸素マスクの着用方法などを説明…これだけならなにも工夫がないし目新しくもない…。
 工夫は、その説明を行っているクルーたちの衣装。ボディペインティングだという。映像で見るかぎり(YouTube)では、「トリック・アート」まがいの上手い絵。当然、下半身は登場させないようにしたりぼかしたりしています。機長さんの制服姿も、ボディペインティングで、ちょっと笑えます。乗客に扮し、携帯電話の電源を切るよう注意されたスチュワードは、メタボリック症候群。これなら、乗客全員が真剣に見ると思われる出来栄え!

 ニュージーランド航空は立派です。その理由は…
 「安全ガイド映像は流したよ。見ようが見まいが客の勝手。あとは、オラ知らん」という「アリバイづくり」で終わらせる他の航空会社とは違う点が立派。「どうしたら、お客様に安全ガイド映像をしっかり見てもらえるか」議論を重ねた。反対も抵抗もあったが、「ボディペインティング」での説明映像に踏み切った。
 他社も追随して、「安全ガイドおもしろビデオ」を工夫するようになれば、飛行機に乗る楽しみが増えるというもの。