アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

速歩で長生き 日本寺を完全踏破

2011年01月22日 | Weblog
 楽しくないニュースが多い世の中ですが、ヒザを叩いて喜んだニュースが、「歩くのが速い高齢者ほど長生きする」というニュース。科学的な根拠があるのかって?何にでも科学的な根拠を求める風潮は打破したいですが、これにはしっかりした根拠がある。ピッツバーグ大学の研究チームが米医師会の雑誌で発表しました。

 65歳以上の男女、「34,485人」の歩行速度を調べた。平均的歩行速度は、秒速0.92メートル(時速約3.3キロ・メートル)。秒速1メートル以上で歩く人は比較的長く生き、歩くのが速い人ほど余命が長かったという。秒速0.6メートル以下の人は早く亡くなる…。サンプル数も十分ですし、鉄の町ピッツバーグの大学が調べたんだから間違いないでしょう。え?短足の人は不利じゃないかって?歩幅の問題ではないので、ピッチの速さでカバーしてください。
 同大学によると、「速く歩くには強い心肺機能や筋力が必要で、歩行速度が健康度の目安になると考えられる。歩行速度に注目すれば、高齢者の健康管理などに役立つ」とのこと。これがなぜ私が喜ぶニュースかというと、私は非常に歩くのが速いからです。アクアウオーキングで鍛えていますから!

 この度、内房へ行ってきました…といっても、木更津~保田(鋸南町)だけでしたが。アクアラインで木更津へ行き、木更津駅西口で車を借り(レンタカー)てドライブしました。富士山を右に見ながら南下。目的地は、「日本寺(にほんじ)」。日本にお寺は数多いが、「日本」を堂々と名乗るお寺はここだけ。京都にも奈良にも、「日本寺」は、ない。
 なにしろ、聖武天皇が、「建立せよ!」と命じた…つまり、勅願所。8世紀に建立された。千葉県安房郡鋸南町にある鋸山(のこぎりやま)の南側斜面、およそ10万坪を境内としている。早い話が、鋸山そのものがお寺。

 境内にある、大仏、百尺観音像、千五百羅漢石像群などをお参りするには、2~3時間かかります。しかも急な上り下りの石段。疲労で身動きとれなくなっている御老人がたくさんおられました。夫婦で来ている場合、間違いなく奥さんのほうが元気で、夫のほうは、石段5~6段毎に休憩して、「ハア、ハア」と荒い息をしておりました。
 
 そこで私の速歩が日の目を見ました。何人抜いたか数え切れない。片っ端から、「バーフライ!」でした。境内ですから、「どけ、どけ、どけーっ!」と、恫喝はしませんでしたがね。多少ヒザが笑い出しているのを感じてはおりましたが、石段昇降2時間を休憩なしで乗り切りました。もっとも、あちこちで、お賽銭を入れてお参りしたので休憩したことになるかも知れませんが。
 「山寺」と比べてどちらがきついか…いい勝負です。違いとしては、日本寺は、ほぼ全部の道が階段というところ。「鋸山」にあるだけに、切り立った急崖を昇降する感じ。

 百尺観音像は、およそ33メートルの高さ。石を切り出したあとの垂直な岩に(レリーフ状に)彫られている。どうやって彫ったか?33メートルの櫓(足場)を組んだか?それはないでしょう…?
 楽しみにしていたのが、大仏。特に大仏が好きなわけではないが、「日本一大きな大仏を見たぞ!」というのは、自慢になるかと思って…ま、羨ましがる人はいないかな。
 日本寺の大仏は、およそ31メートルの高さ。奈良の大仏がおよそ15メートル、鎌倉の大仏がおよそ11メートルですから日本寺の大仏がいかに大きいかが分かる。自然の岩山を削って作った大仏で、日輪だけはブロック状の石を積んで作ってありました。

 山頂付近に、「地獄覗き」という場所があったので、地獄を覗いてきました。怖いです。オーバーハングの岩の上が地獄覗きで、下を覗くと、数百メートルの空中遊泳をすることができる!
 元気に歩けるうちが人生の華。歩けなくなったら、地獄も覗けない…。