アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

日本人は猿ではない

2011年02月02日 | Weblog
 日本には、「目クソ、鼻クソを笑う」ということわざがある。どんな意味かを説明する好例ができました。

 サッカーのアジアカップ、日本対韓国の準決勝。奇誠庸(キ・ソンヨン)選手が前半にペナルティーキックを決めた後、カメラの前に走り寄って鼻の下をふくらませ(空気を入れたか、舌を入れたか?)、左手で顔を掻く、「猿」の仕草をしました。韓国では、「猿=日本人」。日本人を小馬鹿にするジェスチャーが猿の形態模写。これって、「目クソ、鼻クソを笑う」です。日本人が猿に似ているということでしょうが、日本人と韓国人の区別ってつきますか?全く同じでしょうがあ!目クソが、鼻クソを笑うとは!奇をてらったな。

 奇選手のそのあとが良くなかった。猿顔をして日本人を侮辱したことに対し、韓国国内から批判が噴出したものだから、言い訳に出た。
 日本人サポーターが、侵略の象徴である旭日旗を振っていたのを見て涙が流れたので、その仕返しとして猿顔セレモニーをした…。そ、それなら日本人側も良くない…と思いきや…どうやら様子が違う。

 実際には、観客席に旭日旗はなかったらしい。また、キム・ヨナ選手の顔写真の目だけをくりぬいてお面にした日本のサポーターがいたから猿顔セレモニーに出たという話も伝わっているが、それも誰かがでっち上げたことらしい。
 旭日旗もキム・ヨナのお面も無かったであろう証拠に、奇選手は、猿顔セレモニーをした理由を撤回したのです。そして、新しい理由をつけた…
 
 「猿顔は、日本の人々へ向けたものではなく、人種差別主義者たちに抗議の意味を込めた」というもの。
 この、人種差別主義者というのは、誰を指しているかというと、スコットランドのサッカーファンのこと。奇選手は、スコットランドのセルテックに今も所属しているのですが、人種差別を受けていたのです。
 中村俊輔選手もセルテックスにいたのですが、練習で、中村選手が一人だけ黄色いビブスを着せられたりしていたのです。つまり、「日本人は、イエローモンキー。猿は黄色いビブスを着て練習しろ!」というわけ。こういう実態があるのです。奇選手と中村選手…どちらが猿顔か?目クソと鼻クソです。

 日本では、猿顔セレモニーについて特段大きな騒ぎにはならなかった。日本人は、大人ですから。ところが、人種差別の地域と指摘されたスコットランドは治まらない。有力誌で奇選手を批判している。奇選手…ふざけ半分の猿顔で、職を失ってしまうかも知れません。

 アジアカップ、決勝ゴールを決めたのは、日本に帰化した李忠成選手。在日韓国人だったので、これまでかなりの差別を受けてきたことでしょう。日本人も人種差別をしてきたのです。
 李選手が、韓国ユース代表候補で(韓国に)招集されたことがあった。その時、韓国選手から、「在日の子がここ(韓国)になぜ来たの?」「半日本人」などと卑下された。韓国語が下手なため、無視されつづけたとも。そんな状態でしたから、日本への帰化も当然です。  

 ゴールを決めたあと李選手は、矢を放つパフォーマンスをしました。誰を侮辱したポーズかって?侮辱も差別もしていません。李選手は、サンフィレッチェ広島の選手。「サン」は「三」、「フレッチェ」は「矢(イタリア語)」。そんなわけで弓を引くポーズ。サンフィレッチェは、毛利元就の「三本の矢」の故事から。

 毛利元就の「三本の矢」は、一本の矢なら簡単に折れるが、三本束ねると強い力になるという教え。侮辱だ、差別だ、その仕返しだ。さらにその仕返しだ…すくなくともスポーツの世界には似合わない。日本も、韓国も、スコットランドも、みんな仲良く力を合わせて世界平和の礎になろうよ。人種差別は絶対にダメ!

 いいか韓国!今度猿顔をしやがったら、キムチで絞めるぞ!
 コラ!スコットランド!俊輔の仇討ちをしてやるからな!日本人は、人間なんだぞ!
 ・・・おっと、格調高く締めくくったばかりなのに…罵詈雑言。日本人を猿といわれると…つい興奮してしまって。