アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

サービス精神は解るがアリバイ作りはいただけない

2011年02月21日 | Weblog
 人気お天気キャスターの半井小絵さんが、「ニュース7」を降板するのだそうで…理由は週刊文春とは関係なく、既定の方針だったとか…。それはともかく、最近のお天気キャスター、懇切丁寧すぎます。先鞭をつけたのは誰なのかは分かりませんが、半井さんも、「明日のお天気は○○なので、お足元に御注意下さい」などと天気予報の中で滑って転ぶ心配までしてくださる。足元に注意しろの類は、まあまあ受け入れられる。しかし、お天気キャスターからの御注意の中には、なかなか受け入れがたいものもある。

 「今日は、大きめの傘でお出かけ下さい」…いろいろな大きさの傘を用意しているお宅って、どのぐらいの割合でしょうか?我が家など、1人1本ですから…大きめといわれても対応できない。
 「冷えますので、1枚多く着てお出かけ下さい」…そ、そこまでいうか?視聴者の判断にまかせていいんじゃないの?
 「お出かけにはゴム底の靴がいいでしょう」…靴の底まで気遣いを!
 「アイスバーンとなりますので、お車でお出かけの際は、スピードを控え目に、急ブレーキ、急ハンドルに御注意下さい」…天気予報なのか、交通安全情報なのか?
 
 この冬、「全く無責任だなあ」と思った、親切もどきは…
 「屋根の雪下ろしでは、命綱を着用してください」…これは無責任。お天気キャスターのみならず、市町村の広報でも、「命綱」を呼び掛けている。こういうのを机上の空論というか屋根の上の空論というか…。
 どうして、命綱が無責任か?

 1 綱をどこで仕入れるの?ホームセンター?屋根から落ちてケガをしたり、亡くなったりされる方は、ホームセンターまでの交通手段をもたない人が多いのですけど…。
 2 綱を入手したとして、体のどこに縛り付けるの?腰に巻いたり、ベルトに縛ったりすると、万一の時非常に危険です。つまり、ヘリの救助員がつけているような、専用の装備が必要なのです。
 3 専用の装備で、綱を体に縛りつけたとして、もう片方の綱の端をどこに縛り付けるの?屋根の上には、そのような箇所はありませんけど。

 以上のように、民間人が命綱をつけて作業するのは、不可能に近いのです。ですから、「不可能な事を勧めるな!」ってことです。「あれほど注意喚起したのに、命綱をつけずに作業したから事故に遭った」と、言い訳ができるようにアリバイづくりをしているのかと思ってしまいます。

 電車の車掌さんが社内アナウンスで…
「お気を付けてお出かけ下さい」
「きょうも一日お疲れさまでした」
 など、「一言アナウンス」が評判になっている。
 これも、一言アナウンスの域で止めておくのがいいと思います。
 「ご乗車の皆様、おはようございます。サイフ、ハンカチ、チリ紙、腕時計、入れ歯は、お忘れではありませんか?インフルエンザの予防接種はお済みでしょうか?うがい・手洗いが予防の一丁目一番地でございます。また、早めのパブロンも有効でございます。次の停車駅は、ウッ…す、過ぎてしまいました。どうもすみません…」
 こうなっては、本末転倒。ま、何事もほどほどにということで…。
 命綱は、「一式を市町村で貸し出す」「車がない世帯へは、お届けする」…このようにしなけりゃ!