アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ゆすり発言は鳩サマへの意趣返しと政府批判

2011年03月12日 | Weblog
 大津波…大変なことになっております。沖縄も、津波警報…
 「沖縄の人は、ごまかしとゆすりの名人」…鳩山方便さんも、ここまでは言わない。言ったのが、米国務省の日本部長ケビン・メアさん。沖縄の人は当然怒ります。メア日本部長、更迭されてしまいました。米国は早期収拾を図った…。うーん、スピーディ!

 日本国民としては、メアさんともあろう人がどうしてそんなことを言ったのかをある程度承知しておかなければなりません。沖縄を愚弄したわけではなく、鳩山前首相への意趣返しと日本政府批判が、不正確に伝わった結果です。
 昨年暮れの講義(アメリカン大学)で、普天間問題についてどのようなことを言ったか?

 日本国憲法9条については、「変える必要はない」という考え。これは、問題ないです。日米安保は不均衡ということも言っています。…そんなこと、今さら言われなくても解っています。米国が攻撃されても日本は守ってあげませんから。でも、日本が攻撃されたら、守ってもらう。均衡なはずがない。
 集団的自衛権については、「政治問題であり、憲法問題ではない」。これも、いいでしょう。
 さて、「鳩山由紀夫前首相は左派の政治家だ」と、言っています。これは腹立ち紛れの罵倒のつもり。鳩山さんをなぜ罵倒したか?普天間交渉をとりまとめたのがメアさんだったから。それをルーピー政治家にぶち壊された…怒って当然。(日本の)民主党政権は、沖縄を理解しておらず沖縄とのパイプもない…これも、さすが元総領事。民主党も沖縄も解っておられる。
 (そしてお待ちかね、え?誰も待っていなってか?)沖縄は、「合意」というが、その意味は、できるだけ多くの金をくれということ。沖縄人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人だ…日本政府は、「遺憾だ」などとは決して言えませんよ。本当にお金でごまかしてきたのですから!どうして沖縄に基地が必要なんですか?政府はその理由を、国防政策として真摯に説明しなければならないのに、「モノ」と「カネ」でおさえようとしてきた。正面から、国防論、国際政治論で理解していただかなければならないのです。それがはっきりと見えていた。メアさん、怒心頭という感じ。何への怒りなのか?日本政府への怒り。それが、「沖縄、ゆすりの名人」として広がってしまった。メイさんは、「不正確(に伝わってしまっている)」と、言っている。正確には、「沖縄をゆすりの名人に仕立て上げた、鳩山以降の日本政府よ、オマエラに明日はない」でしょう。

 2年前に、在日米海軍の掃海艦(2隻)が石垣港に入ったとき、沖縄が大騒ぎ。しかし、BUT!1年前、尖閣諸島沖の東シナ海で中国の大艦隊が沖縄本島と宮古島の間を航行しましたよ!沖縄は、何か騒ぎましたか?
在日米海軍の掃海艦の寄港が、「市民感情に配慮を欠いた一方的な押しつけ」「平和行政と相いれず、内政干渉」(当時の大浜長照石垣市長)というのであれば、中国の大艦隊が沖縄県内を土足で歩き回るのはどうなんだ?
 この問題も、沖縄もさることながら、日本政府でしょ!日本の守りを米国に頼る象徴的な出来事。国防には無責任なのに、メアさんに抗議する日本政府って一体…?(ここ、チビまる子ちゃん風に読んでください)

 そして、いっこうに進まない普天間問題…普天間を忘れてしまっていた日本国民たくさんおりますよ。メアさんの発言、失礼千万なのはもちろんですが、心の中がよく解ります。日本人より、日本を憂いているかも。

 ともあれ、不正確(本人談)とはいえ、ゆすり発言はよくない。しかし、メアさんは、日本にとって大切にしたい人材です。敵にまわしたくない。なにしろ、日本語が堪能。この度のインタビューにも語彙豊富かつ流ちょうな日本語で答えておりました。もっとも、日本には20年以上も滞在されておられ、なまじっかの日本人(私のような)より日本を知っている。奥様も日本人。大の日本びいきなのです。冷却期間終了後、また日本のために仕事をしていただきたいです。次回は、言葉が、「正確に」伝わるようにしていただけると…。