アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「天罰発言」にこそ「天罰」…思慮がほしかった

2011年03月18日 | Weblog
 日本にも、「お騒がせ男(女)」がおられる。鈴木宗男、小沢一郎、鳩山由紀夫、aicezuki、市川海老蔵…枚挙にいとまがない。
 で、石原慎太郎知事東京都知事。東京都民が3度も選んだ人物。181cm、77kg、偉丈夫である。

 この偉丈夫が…都知事選にあたり、松沢成文神奈川県知事を後継指名したのに、大震災のさなか翻意して、4選出馬表明。振り回された挙げ句、知事から一転、「ただの人」という貧乏クジを引かされたのが松沢成文知事。「本当に驚いた。何が起こっているのか信じられない思いだった」と。神奈川県知事への立候補もしない。
 都知事選、ワタミさんが出るが…「私は経営の天才とよく言われるが…」と言っていた。自分のことを天才…大丈夫かなあ?読んでいる本も、ほぼ私の知っているものばかり。発言の中に、あの本の内容と同じだなと思えるところが出てくる。「夢をもて。きっと叶う」このフレーズも好きみたい。夢が叶うのであれば、私など天皇陛下かアメリカの大統領になっていなければならない。東国原さんも出馬したいようだが、誰も推さない。当たり前だ!己というモノを理解していない。風雲たけし城の家老に都知事は無理。小池さんは出馬する。オバQに出てくるラーメンを食べている人かって?違います。共産党の小池晃さんです。ラーメンが好きかどうかは不明。小池晃さんの場合、いわゆる「アカ」ですから…洗い落とす必要が…。

 閑話休題。そして…東日本(東北・関東)大震災。石原知事は、東京都からの支援金100億円を早々に決めた。約10万人の帰宅困難者が出た問題について、全線運休したJR東日本が、早々に駅のシャッターを閉めて構内にいた人を外に出したことを痛烈に批判した。…いいところを見せてくれていた。被災者の強力な味方!
 し、しかし、「津波を利用して我欲を洗い落とす必要がある。日本人の垢(あか)をね。やっぱり天罰だと思う。被災者の方々はかわいそうですよ」と発言した。「これにも、本当に驚いた。何が起こっているのか信じられない思いでした」
 現在も、消息不明の身内を必死に捜している何千もの人がおられるのに、「我欲を洗い落とせ」「日本人の垢(あか)」「天罰だ」…こんなことを、知事が言ったら天罰を受けますよ!

 この発言を分析すると、「日本の政治と社会構造」を我欲と表現したのでしょう。擁護しているのではなく、本意はここにあったと思うのです。「被災者」の心情は全く考えていなかった。
そして、「行政の長であります私が使いました天罰という言葉が被災者の皆さま、国民、都民の皆さまを深く傷つけたことから、発言を撤回して深くおわびいたします」と陳謝した。

 石原さんにしてはお粗末でした。23歳で、芥川賞を受賞という天才作家が、苦しんでおられる人の心情を察することができなかった。所詮は、自分に痛みがないからなのか…。
 被災者の言葉は、皆、重いです。生死のはざまから生還した…「前向きに」という言葉がこだましています。それしかない。