9月はブータンでは乾季だ、と思って出かけたのですが、異常気象はヒマラヤの麓にまで及んでおりまして、11日の旅行期間の半分は雨に祟られました。しかも、大雨。さらに地震。あちこちで通行止め。全体を通して、バス内待機が3時間で済んだのはラッキーだったのかも知れません。
災害の翌日、ブータンの道路では復旧作業が始まっておりました。こう書くと、「大型の重機や、大型トラックが大活躍をしている様」を、思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、殆どが「人力」による復旧作業。なぜか?道路が狭くて、大型トラックが入ろうものなら通行止め同然となり、国の機能がマヒしてしまう。大型の重機など入れたら、崖の下へ転落すること間違いなし。アームの回転半径より道幅が狭いのです。
さて、おびただしい数の人が、人力で作業をしているのですが…どう見ても、ブータン人ではない。インド人ばかり。ブータン人は、肉体労働をしない。「肉体労働はインド人がしてくれる」と、いうわけで、現在ブータンの道路整備に関わるインド人は10万人を越えているそうです。人口70万人のブータンに、10万人のインド人が暮らしている。この事実もなかなか興味深いものがあります。 それで…ブータンで道路工事をしているインド人は、母国インドへは帰りません。生涯をブータンで過ごします。10万人いるわけですから、結婚相手も見つかる。子供もできる。その子がまた道路工事に携わる。学校?行くわけがない。山の中ですから、学校へ行きたくても、徒歩で行ける範囲に学校などない。道路工事の母親が連れてきたと思われる、生後1年ほどの赤ちゃんが道路へ這いだしておりました。土砂ぶりの中ですよ…。はじめは傘をさしていたのでしょうが、傘は風でひっくり返っていました。道路へ這い出すのは、ラッキーな部類。崖から落ちたら、見つけられる確率は限りなくゼロ。「乳飲み子を連れて、道路工事をする」…そういう現実があります。
道路工事のインド人の日当は、日本円にしておよそ600円。朝から晩まで働いて、600円を握りしめて、山の中に建てたテント村に毛がはえた程度の家へへ帰る…。幸福な国ブータンで働くインド人…彼らは幸福なのだろうか?
きっと、半数は、「幸福だ」と、言うと思います。600円の問題ではありません。労働して家族の元へ帰る…幸福だと思います。
ブータン人は、なぜ道路工事をしないのか?きつい仕事を嫌うというのではなく、他に仕事があるからだと思います。仕事をしていない人の割合は、2~3%だという。この数字に、定年退職者や専業主婦が入っているかどうか、そのあたりは曖昧ですがね。
ゴやキラを着て道路工事をするのは…動きにくいかもしれません。民族衣装の着用が義務づけられている国です。その民族衣装が道路工事に不向きとなれば、「国民は、道路工事をしなくてもよい」と、いうことに…これが真相だったりして。
災害の翌日、ブータンの道路では復旧作業が始まっておりました。こう書くと、「大型の重機や、大型トラックが大活躍をしている様」を、思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、殆どが「人力」による復旧作業。なぜか?道路が狭くて、大型トラックが入ろうものなら通行止め同然となり、国の機能がマヒしてしまう。大型の重機など入れたら、崖の下へ転落すること間違いなし。アームの回転半径より道幅が狭いのです。
さて、おびただしい数の人が、人力で作業をしているのですが…どう見ても、ブータン人ではない。インド人ばかり。ブータン人は、肉体労働をしない。「肉体労働はインド人がしてくれる」と、いうわけで、現在ブータンの道路整備に関わるインド人は10万人を越えているそうです。人口70万人のブータンに、10万人のインド人が暮らしている。この事実もなかなか興味深いものがあります。 それで…ブータンで道路工事をしているインド人は、母国インドへは帰りません。生涯をブータンで過ごします。10万人いるわけですから、結婚相手も見つかる。子供もできる。その子がまた道路工事に携わる。学校?行くわけがない。山の中ですから、学校へ行きたくても、徒歩で行ける範囲に学校などない。道路工事の母親が連れてきたと思われる、生後1年ほどの赤ちゃんが道路へ這いだしておりました。土砂ぶりの中ですよ…。はじめは傘をさしていたのでしょうが、傘は風でひっくり返っていました。道路へ這い出すのは、ラッキーな部類。崖から落ちたら、見つけられる確率は限りなくゼロ。「乳飲み子を連れて、道路工事をする」…そういう現実があります。
道路工事のインド人の日当は、日本円にしておよそ600円。朝から晩まで働いて、600円を握りしめて、山の中に建てたテント村に毛がはえた程度の家へへ帰る…。幸福な国ブータンで働くインド人…彼らは幸福なのだろうか?
きっと、半数は、「幸福だ」と、言うと思います。600円の問題ではありません。労働して家族の元へ帰る…幸福だと思います。
ブータン人は、なぜ道路工事をしないのか?きつい仕事を嫌うというのではなく、他に仕事があるからだと思います。仕事をしていない人の割合は、2~3%だという。この数字に、定年退職者や専業主婦が入っているかどうか、そのあたりは曖昧ですがね。
ゴやキラを着て道路工事をするのは…動きにくいかもしれません。民族衣装の着用が義務づけられている国です。その民族衣装が道路工事に不向きとなれば、「国民は、道路工事をしなくてもよい」と、いうことに…これが真相だったりして。