アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

バンコクの水がひいたあとの政治が大変だ

2011年10月28日 | Weblog
 タイが50年に一度の大洪水で大変なことになっている。「タイが、大河になった」などと、ふざけてはおれません(おっと、ふざけているのは私でした)。「タイが、大河になった」は、大臣になったら絶対に言わないようにしなければ。「放射能、うつった」よりいいじゃないかって?その件ですが、9日間で大臣を辞めた鉢呂さんの東北での評判はすこぶる良かったということを知っていましたか?事実です。東北6県にそれぞれ町村会の会長さんがおられる。その他に、6県をまとめる会長さんがおられる。その方から得た情報ですからいい加減な話ではありません。鉢呂さんが、民主党のTPPの座長という要職に早くも復帰したのは、元々信用があり評価が高いから。

 閑話休題。鉢呂さんの弁護ではなく、タイの洪水でした。タイと言えば、ジャンボ氏。ジャンボ氏は避難していて繋がらないのではと思いつつメールしてみたら…
 「今、広州。バンコクの会社は被害なし。あと、2週間もすれば雨季が終わり水が引くから大丈夫。新しいマンションは寝室が2つあるから遊びに来いよ」…なんとも、ジャンボ氏らしい洪水分析…。水が引くタイミングを予想する。しかも自信満々。タイ政府は、6週間かそれ以上と言っていますが…。

 前回バンコク(ジャンボ氏のマンション泊)を訪れたときに、一人であちこち歩き回りました。その時の思い出の地が、ことごとく水浸し。親切にしてくれた、アユタヤ造船学校の先生は無事だろうか?先生のオートバイに先導されて私が自転車で走ったあの道は、胸まで水に浸かっていました。道路に1m以上の冠水ですよ!ワニも街中で泳いでいるとか。ワニが商店を襲撃…それはないか。

 私の心配は…マクロ経済だろうって?いえいえ、タイの政治です。
 タイへ進出している日系企業の数は約1,300社。現時点で、ほとんどの日系企業が被害をうけている。つい最近まで、320社強と報道されていましたから、水の力恐ろしです。確かにマクロ経済への影響も大変なもの。
 タイ経済は、東日本大震災のあおりで、年率換算GDP「0.3%」の減(自動車、エレクトロニクス産業の生産停止や減産)。この度の洪水は、致命的ではないが大変な打撃。「微笑みの国タイ」も、微笑んではいられない。
 しかし、経済なら、「時が経てば復興できる」のですが…インラック政権への不信感が高まっているのです。タイの人たちって、「微笑みの国」に似合わず過激なんです。ストだデモだとなると、途端に元気になる。

 洪水はインラックさんのせいではないだろうって?もちろんです。しかし、難癖をつけて政権をとりたい人達にとっては、天災も人災も何も関係ありません。これは日本も同じ。
 インラック政権側があり、反目するタイ軍側がある。バンコク都知事(スクムパンさん)側も存在感を増している。さらにというか…現在は、インラック側ではありますが、タクシン元首相側もポストインラックを虎視眈々と狙っている。
 具体的に何かあったのかって?
 バンコク都知事・・・「バンコクは引き続き危険な状況だ」
タイ法務大臣・・・・「バンコクは、大丈夫。住民はパニックにならないように」
 バンコク都知事・・・「おいおい!バンコクに避難を命じるのは私だ。でしゃばるんじゃあねえ法務大臣!」

 こういう状況です。
 なお、バンコク都知事のスクムパンさんは、選挙でタクシン氏の妹に選挙で敗れた経験がある。
 法務大臣のプラチャさんは、当然インラック首相のタイ貢献党です。

 プラチャさんが、「タイが、大河になった」などというとまたおもしろいことになるのですが…。はい、ゴメンナサイ。不謹慎でした。
 だけど、ジャンボ氏の会社、本当に大丈夫かなあ…?