アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

40年前の教え子からの手紙

2013年06月03日 | Weblog
「クマ」という名の「犬」を飼っている教員の話を書いたことがありますが…。その教員は、この3月に定年退職。再任用で、小学校の教員を続けている。この教員が、「昨日、凄くいいことがありました」と、話してくれました。話の概略は…

 新採用で教師生活を始めた超山奥の学校で、営林所の所長さん御一家にお世話になったんですよ。年賀状のやりとりは、40年以上も続いていました。所長さんが、昨秋に喉頭癌で亡くなったので、今春の年賀状のやりとりはありませんでした。
 この所長さんの奥様あてに、「退職の御挨拶状」を出しました。
 そうしたら、娘さん(話の内容から50歳近いと思われます)から、お手紙を頂きました。文面は…

 いつも私達家族をお気遣い下さいましてありがとうございます。母は、父親を亡くしたショックから未だ立ち直れずにおりますので、代わりに筆を執らせていただいております…。と、40年ほど前の思い出やら何やらがしたためられていた…。

 これは、感動しますよね。クマの飼い主先生(以下、クマ先生)は、この手紙を何度も何度も読んで、泣いたことでしょう。
 この件だけでもなかなかいい話だと思います。私が感動したのは、クマ先生から聞いた、この手紙をくれた娘さんが小学校のころ書いた作文(童話?)の話です。

 サンタクロースのソリが私の家の前で止まり、私を乗せてくれました。次に、クマ先生を乗せました。次々と、クラスのみんなの家を回り、学級全員を乗せました…

 こういう話が書ける!「感性」が素晴らしい。自分の次に、担任の先生を乗せたところが…クマ先生が大好きだったことがよく解ります。そしてクラス全員…いじめのない学級だったことがうかがえます。

 その少女からの手紙…クマ先生が、「凄くいいことがあった」と、開口一番話してくれたわけで…。確かに、いい話です。