アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

郷中教育もあるよ!什の掟だけではない

2013年06月26日 | Weblog
 10連勝中の楽天の「マー君」がまだ高校生の頃でした。私は、わざわざ北海道の「駒大苫小牧高校」まで野球部の練習を観に行ったことがありました。
 プロ野球関係者と勘違いされたぁ…わけでもないでしょうが、野球部員達が次々に挨拶にきました。「もう来なくてもいいよぉ!」と、言いたいぐらいでした。100人以上の部員でしたから…疲れましたよ。

 野球部…高校はもちろん、クラブチームも、中学生のチームも、挨拶に来てくれる…。挨拶されて嫌な気分になる人は、ヘソが背中についている人だけでしょう。「礼儀を躾けられている」というところが嬉しいです。挨拶は、習慣ですから、「自発的に挨拶しろ」と、指導する指導者はダメ。「挨拶は反射的にできるようになるまで、強制的に指導する」…こういう指導者が強いチームを作ります。

 八重の桜…の効果でしょうが、「会津藩校日新館什の掟」の評価が高まっています。自慢ではありませんが、私は25年ほど前から、「什の掟」がいかに凄いことかを説いて来ておりますがね。「什の掟」が、テレビの大河ドラマの影響であるにしろ、全国に知れ渡ったことが嬉しいです。

 で、「什の掟」の陰になってしまっていますが、「什の掟」に勝るとも劣らないものが鹿児島(薩摩藩の時代)にありました。
 「郷中教育(ごじゅうきょういく)」です。郷中は、早い話が「町内会」。
 郷中では・・・
 1 武道修練…示現流や薬丸自顕流等の武術
 2 忠孝実践…日新斎(じっしんさい)いろは歌暗唱、薩摩義士伝輪読会等
 3 山坂達者(やまさかたっしゃ)…野遊びによる体力養成
 4 詮議…ディベート方式の討論会

 これらを通じて、先輩が後輩を指導することによって、強い身体力と不屈の精神力を兼ね備え、薩摩武士の要素として一番大切な事とされていた「主体性・実践力」を持つ人材を育てた。

 日新斎いろは歌…これは素晴らしいですよ!
 「いにしへの道を聞きても唱へても わが行いにせずばかひなし」…はーい!ゴメンナサイ!
 「楼の上もはにふ(埴生)の小屋も 住む人の心にこそはたかきいやしき」…ホントそうです。ちなみに私は埴生の小屋の住人…。
 「理も法も立たぬ世ぞとてひきやすき 心の駒の行くにまかすな」…そうゆう輩がいるから、殺人事件が毎日起こる世の中になっています。
 「私を捨てて君にし向はねば うらみも起り述懐もあり」…自己中心はダメ。
 「そしるにもふたつあるべし大方は 主人のためになるものと知れ」…これなど、私が毎日感じていることです。
 こうゆう歌が47首。今の日本に必要なことばかり。凄いですよ。

 薩摩武士の子どもたちは、一日のほとんどを共に過ごしながら、「心身を鍛え、躾・武芸を身につけ、勉学に勤しんだ」。年長者は年少者を指導すること、年少者は年長者を尊敬すること、負けるな、うそをつくな、弱い者をいじめるな、ということなどを、人として生きていくために最も必要なこと「薩摩の訓え」として教えました。「什の掟」に、勝とも劣らない素晴らしいもの!薩摩藩から優れた人材が輩出したことが頷けます。

 鹿児島で暮らしたザビエルの手紙が有名です。
 「日本人より優れている人々を異教徒の間では見つけられない」「大変礼儀正しく」「盗人は少なく」「大変善良な人々で、社交性があり、知識欲は極めて旺盛」
 
 これらは、日本人全体ではなく、「薩摩藩の人々」のことを書いている。
 と、いうことで…「礼儀正しく、挨拶が出来るひと」を育てなければ、ザビエルに顔向けが出来ません。
 アンティークマンも、ザビエルに似てきたなって?
 ど、どこがぁ?
 頭頂部のハゲ?!ほ、ほっといてくれっ!(い、いま、育毛中です)