アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

65分間に及ぶ、「暮らしの相談」の意外な結末

2013年06月07日 | Weblog
 年配の夫婦が相談に訪れました。
 名前も、住所も名乗らないまま…奥さんがいきなり話し始めました。

 これが領収書です。このように、毎月、3万3千円を10回払いましたから、全部払い終わっているのです。去年の5月だったか6月だったかに大家が代わって、そのことについてなんの連絡もなく…窓ガラスは、私が割ったんじゃない。2万円かかると言われたけど、近くのガラス屋さんは8千円だと…蟻が家に入ってきて…冷蔵庫にまで入ってきて…大家の代理人の男が「気持ち悪い」って言って、蟻の出入り口にガムテープを貼っただけで帰ってしまって、蟻はそのあとも入ってきて冷蔵庫にも…蟻は寒くないんでしょうかね…。

 話は、延々と続きそうなので遮りました。
 「あのうぅ…どのような御相談なのでしょうか?」
 「(奥さん)えっ・・・?」
 「窓ガラスと蟻の対策ですか?」
 「(御主人)そ、そうです!そうなんです!」
 「窓ガラスは、自分で修理したらいいんじゃないですか?」
 「(御主人)はい。そうします」…なんなんだぁ!
 ともあれ、これで窓ガラスの件は円満解決!次は、蟻。

 ここで、私のとなりにいたもう一人の相談員が、噴飯ものの提案を!
 「外に、砂糖を撒いておけば、蟻はそちらに気をとられて家の中に入ってこないんじゃないでしょうか!」
 ホント、噴き出しそうになりましたよ!しかし、彼は、まじめにアドヴァイスしているわけで…。相談に来た夫婦は…
 「そうですかぁ!砂糖ですかぁ!早速やってみます!」

 私は、すっかり呆れてしまいまして…
 「ありの巣コロリ」を買ってください。450円です。毒餌を巣に持ち帰るので蟻の幼虫が死ぬ。よって、数日で蟻の巣ごと全滅しますよ。

 そのあとの、「夫婦と、もう一人の相談員」の反応は…。私は、この反応に笑いを堪えきれないかと思いましたよっ!
 「そ、そうゆうのがあるんですかぁーっ!」
 
 この人たち、何時代からワープしてきたのでしょうか…
 領収書とか家賃とか大家の交代とかで始まったので、面倒な相談かと思ったら…あ、あ、ありの巣コロリで落着とは…数分のやりとりのように簡単に書きましたけど、相談時間、つまり、「ありの巣」まで、65分もかかりました。でも、夫婦には気持ちよく帰ってもらえたので良かったです。暮らしの相談の人でも、「ありの巣コロリ」を知らない人がおられるということも分かったし…。