昨日放送されたTeNY「とことんアルビ」では、オンラインで早川史哉選手が自宅から出演し、コロナ禍での自身の自粛生活を紹介していました。キーワードは「幼稚園児から贈られた絵」「スライズトレーニング」「美味しい珈琲を煎れる」「読書生活」ですかね。
番組のインタビューの中で史哉は、「自粛生活の中で読書に取り組んでいる」と語っていました。その中で史哉がお薦めの本として紹介していたのが、北方謙三の「水滸伝」です。
「水滸伝」というと、「梁山泊」ですかね(すいません。ボクにはそれくらいの知識しかありません)。実はボク自身、中国を含む外国を舞台にした小説(って言うか外国人の名前がたくさん出てくる小説)が苦手で、登場人物の名前がこんがらがってわけわからなくなっちゃうんですよ。なので「水滸伝」も「三国志」も「罪と罰」も読んでいません。「キングダム」が精一杯です(笑)(関連記事はこちらから)。「史哉は若いのに骨太の小説を読んでいてすごいなぁ…」と感心しました。
映像の中で、史哉の自宅の本棚が映し出されていましたが、そこには「水滸伝」の他に、北方謙三の「岳飛伝」、司馬遼太郎の「燃えよ剣」、宮城谷昌光の「天空の舟」などが並んでいました。史哉は中国の歴史物が好きなんですね。「燃えよ剣」は新撰組でしたっけ?確か、映画にもなっていましたよね。
ボクも読書は好きで、本も多少は読んでいるのですが(ちなみに昨年読んだ本の一覧はこちら)、「まだまだ未知のジャンルの本ってたくさんあるなぁ…」と実感しています。まぁ読書って「目的のある読書」と「興味本位の読書」があると思うし、人生晩年のボクらは、だんだん後者の比重が多くなってきています。苦手な分野の読書は、きっとこれからもしないんだろうなぁ…。
ただね。今回の「とこアル」を見て、ちょっと疑問に思ったことがあるんですよ。史哉が読んでいた「水滸伝」と、有名な(ゲームでもね)「三国志」、それに映画やアニメでお馴染みの「キングダム」。この三書の歴史的な順番がどうなのか?ってこと。少し調べてみました。
「キングダム」の舞台は、春秋戦国時代。秦の始皇帝となる嬴政(えいせい)が、中華統一をなし遂げる話です。嬴政は紀元前246年に秦王に即位し、紀元前221年に中華を統一しています。ちなみに中華統一前には、趙(ちょう)、楚(そ)、燕(えん)、韓(かん)、魏(ぎ)、斉(せい)の各国があり、秦はこれを順番に滅ぼしていくことになり、それが「キングダム」のストーリーの中心です。これが3つの中で歴史的には一番古いですね。
「三国志」は、中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代(紀元180年頃 ~280年頃)の興亡史で、魏(ぎ)・呉(ご)・蜀(しょく)の三国が争覇した時代の歴史書です。劉備、関羽、張飛、諸葛亮、曹操など、ボクのように本を読んでいなくても知っている有名なキャラがたくさん登場します。「キングダム」の時代よりも、400年ほど後のお話です。
「水滸伝」の時代は北宋末期(960年~1127年)。汚職官吏や不正がはびこる世の中で、様々な事情で世間からはじき出された好漢(英雄)百八人が、大小の戦いを経て梁山泊と呼ばれる自然の要塞に集結。彼らはやがて、悪徳官吏を打倒し、国を救うことを目指すようになる…というお話。「三国志」よりもさらに600年以上も後のことです。
つまり、「キングダム」→(400年後)→「三国志」→(600年後)→「水滸伝」ということですね。あれ?「項羽と劉邦」はどのあたり?「キングダム」と「三国志」の間あたりかな?