… わたしらの生きた暦を くだらぬ形式で縛るのはよそう。 友よ、わたしらは今日の日を 年のはじめにしよう。 天地いたるところに愛が芽ばえ 心から心に流れ入っている。 大地から人へ、人から大地へと。 ――今こそは五感のときだ。 今の一時は 永年の思索にまさるかも知れぬ。 心はからだの隅々から 春の精気を一杯に吸いこむのだ。 心はみずからの末ながくまもる 無言の掟をつくり出すだろう。 わたしらはこれから一年にわたる気分を 今日の日から引きだすだろう。 …