デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



アルテ・マイスター所蔵の作品について、あと一人紹介したい画家がいる。カナレットである。
とはいうもののこのカナレットは、ヴェネツィアの風景を描いたことで有名なアントニオ・カナル(カナレット)とではなく、ベルナルド・ベロットの方である。ベルナルド・ベロットはアントニオの甥にあたり、彼も「カナレット」を名乗っていた。
絵画館を訪れたときの私はアントニオとベロットの区別も分からず、ヴェネツィアの絵で有名なカナレットはドレスデンにも来て作品を仕上げたことがあるのか、などと「発見」した気でいたが、それは誤りであったという認識も手伝い、なおさらこの絵のことが印象に残っている。


Dresden vom rechten Elbufer unterhalb der Augustusbrucke(1748)



Der Zwingerhof in Dresden

上の絵は「エルベ川の右方にてアウグスト橋の下より見たドレスデン」という感じか?(訳に自信なし) 下の絵は「ドレスデンのツヴィンガー宮殿」である。
今から考えると絵画館を訪れて真っ先に見たのがベロットの作品でよかったかもしれない。現地にいるときは、「あ、きれいな絵だ。アウグスト橋や聖母教会が描かれている。これはドレスデンか!」という認識ぐらいしかなかった。
しかし、ベロットの作品との出会いは訪れた町の過去と自分の目で見た現在とを比べるいい機会だったように思う。特に今も昔も変らないもの、今も観光客が訪れたがるということは、昔の画家もその風景を描きたがることに通じているのではないか。
当たり前のことといったら当たり前のことなんだけど、ベロットの作品を見てこれからはなるべく美術館のある土地の過去の風景を描いた作品も見るようにしたいと思う、きっかけを得た気がする。そして、これからも私の撮った拙いドレスデンの写真をUPするが、少しでも昔から愛されてきたこの土地の雰囲気が出てくれていたらなぁと思う。

(ドレスデンのアルテ・マイスターには他にもそうそうたる面々の有名な素晴らしい作品があります。ぜひ検索してみてください)

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