いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、
いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
源氏物語の冒頭、桐壺の書き出しである。
高校で習わなければ、何語かもわからない。
「御時」が天皇の時代を意味するとわかるか?
更衣なんて言葉は着替えですか?その程度。
言葉は生き物だから、1,000年前の言葉は今では通じない。
1,000年前どころか、100年前の明治時代の文学だって、
けっこうわからない言葉が多い。
青空文庫アプリで読んでいる「吾輩は猫である」にだって、
かなりのんびり読まないと通じない言葉があまたある。
昼ごはんを片付けてから、嫁さんは1階にこもる。
山のように積み上がった本や、パン道具たちを
またもちまちまと片付ける。
そしたら、空が真っ暗になった。
煙霧って何だ?
北関東からの砂のプレゼントを贈られた訳だけれど、
コレを機に強風は南風から北風に変わる。
当然、気温はぐんぐん下降する。
とても出る気にはならない・・・けれど、
タバコを買いにいこう
1人でどうぞ、そう思うけれど、なぜか出ようとしない。
ああ、はいはい、わかりました、行けばいいんでしょ?
駅前のローソンに行き、CDに行き、
そして近所のスーパーへと。
しその実漬けは発見できなかったけれど、
こんなものを見つける。
鹿児島県産のさつま黒毛和牛が880円@100g、
埼玉県産の黒毛和牛が680円@100g、
それぞれ半額なのだ。
最近、牛肉を食べていないよねえ、
なんて言い合って買ってきた。
しかし、さつま黒毛和牛はすんごい刺し。
やばいって、そう嫁さんに言ったけれど、
コレが肉だ
いやはやどうにも
まあ、鹿児島県産はもも肉の霜降り、
埼玉県産は肩肉の赤身、味の違いを楽しめるし。
食べる30分前に塩を擦りこむ。
オリーブオイルをひいたフライパンに、
乾燥ニンニクをを砕いて入れる。
弱火でしっかりと香りをだす。
牛肉を入れたら強火にして加熱する。
黒コショウをがりがりと挽いて、
肉臭さを抑える。
半額商品なので、しっかりと火を入れる。
肉を取り出したら、無塩バターを溶かし、
白ワインを注いで、強火でアルコールを飛ばして、
ソースにする。
さつま黒毛和牛はさすがに脂が強烈。
嫁さんも半分も食べないうちにギブ、
だから言ったじゃん、ホントに。
埼玉県産の黒毛和牛は肩肉だから、
かなりしっかりとした食感。
肉の味もちゃんとするし、100gは楽勝。
1970年代ぐらいまで、牛肉はご馳走だった。
しかしその価値は今ではイワシ以下、
ビフテキなんて言葉だって死語・・・。
素敵な言葉なんだけれど。