10月24日(金)、この日は、泊園記念会
から依頼された講演をするために、大阪府吹田市にある関西大学千里山キャンパスの以文館に行きました。
講演に先立って、泊園記念会の理事長の薮田先生と文学部長の吾妻先生が、以文館の横にある泊園書院跡の石碑を見せてくださいました。
これは、もとは大阪の民家の庭にあったものを、平成22年にここに移築したものだそうです。藤澤桓夫さんの筆になるものです。関西大学には泊園書院の蔵書2万冊が寄贈され、「泊園文庫」としてこの大学の図書館に保管されています。いうなれば泊園書院を引き継ぐ学校が関西大学です。
13:00からは、茨木大学名誉教授の鈴木暎一先生の「水戸藩弘道館と私塾の教育」と題して、江戸時代の水戸藩の教育に関するお話をしてくださいました。
この日は、この先生とは初対面でしたが、とても穏やかで優しい方で、講演の前に1時間ほど親しくお話をしました。『水戸光圀』『藤田東湖』の伝記の書籍の著者で、『水戸市史』の出版にも関わったそうです。現在の日本の「水戸学」の第一人者といってよいでしょう。
一流の漢学者というのは、温かと厳しさを併せ持った素敵な人が多いと思います。私もこのような歳のとりかたをしたいなと思わせる先生でした。
東畡の生まれた高松藩は水戸藩の支藩で、水戸学とはきわめて深いつながりがありますので、とても参考になるお話でした。
このあと、私が「石碑・書軸からみる藤澤東畡・南岳の交友と思想 -香川県に存在する資料を中心に-」と題して、パワーポイントを中心に講演をしました。1時間20分ほど話をしてから、10分ほど質問に答えました。聴衆は、一般の方が多く、学生さんも少しいて、全部で100名ほどでした。終了後も、何人かの方が質問に来られて、大阪は学問に熱心な方が多いなと感じました。
この日は、この後、立食パーティーの懇親会でいろいろな先生とまた知り合いました。また新しい出会いがあって、学問の楽しさを感じました。この日は、南千里の駅近くのビジネスホテルに宿泊しました。
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