この頃、電化製品が音声で内容を伝えるようになっていることが多い。
例えば、電気炊飯器などが、「ご飯が炊けました。保温を始めます」などという。
エアコンが「設定温度を28℃に変更しました」などという。
この他に、自動車のナビや、電話機や、お風呂の給湯器や、様々な電化製品が、音声で物事を伝えるようになったのだ。
その声については、これまでは「きれいな若いお姉さん」みたいなのが多かったのだが、電化製品を買い替えたりすると、気のせいか最近は、ちょっと年配じゃないか?と思うような声質だったりして、がっかりすることがある。
30才くらいのつやのある明るい女性の声だったのが、50才くらいの高齢おばさんじゃないかと思うような声質になったり、さらには、これってどうしたって「日本人のイントネーションではないのでは?」と思うようなものもある。単語のつながり方が自然じゃない。
なんかおかしい・・・
こういう声を毎日聞いて暮らすのか?と思うとちょっと残念だ。
わが家の場合、夫の部屋のエアコンが、ぜったいにオバサンなのである。
私の車のナビは、けっこういい声だと思うのだけど、こういうのも買い替えたりすると、違う声になってしまうのだろう。
機械の声は人ではないのだけど、なんか声が変わると寂しい気がする。
そうしたら、イントネーションのおかしいオバサンみたいな声も、長年聞いていると親しみがわいてくるのだろうか?
今後は、若い男性の声とか、かわいい女性の声とか選べるようになったらよいかもしれない。
そうなったら逆に、お父さんみたいな声や、やさしいおばあちゃんの声などを選ぶ人もいるかもしれない。
・・・
ところで、電車の車掌さんのアナウンスが、ものすごく完璧ですばらしいというyou tubeの動画があって、いったいどんな素晴らしい人が話しているんでしょう~なんて言うコメントがあった。
ほんとうにきれいに話すなあ。。。 ディスニーランドみたいだなあ~なんてのもある。
・・・なんだが・・・
このあいだ、テレビのニュースを見ていたら、これからAIがニュースを読むとのことで、AI音声によってその日の出来事などが放送された。
まるで普通の人間のように読んでいるのだった。
あれっ?なんか、あの電車のアナウンスと、よく似てるんじゃないか?
音質も速度も間の取り方も完璧でそっくりだ。
車掌さんも人間の声ではなく、AIだったのかも?
その日の状況をアナウンスしているので、定型案内ではないから人間だというのは違うのかもしれない。
どんなステキな人かと想像したら、機械だったなんてつまらないな。
そういえば、私はロマンスカーに乗った時に、車掌さんのアナウンスに耳を傾けるのだけど、そこでいい感じの話し方をする人だったりすると、車内を車掌さんが歩いて来た時に、顔をチラ見してどんな人か見たりするのである。
すると、えっ?この顔であのアナウンス?と、声と顔を整合させるのがちょっと不思議な気がすることもある。
ロマンスカーの場合、そのたびに声や話し方が違うので、AIではなく、実際にその人が話しているのだとは思うのだが、不思議なことに、アナウンスが終わったと同時に車掌さんが歩いてきたりするので、話し終えてマイクを置いて、この車両までこんなに早く来る?と思ったりする。
・・・
それにしても、誰しもが心地よく聴こえる声が簡単に作れるんだったら、電化製品はどうして中国人の中年おばさんみたいな声が選択されているのか、不思議である。
やはりきれいな声の機械を製造するのも高度な技術が必要なのであろうか?
変な声や変な話し方の機械しか作れないとか、同じ美しい声を使ってはいけないとか、あるのかな?