コロナが始まったころから、you tubeで古館伊知郎さんの動画を見るようになった。
古館さんは、最初からワクチン慎重派だったし、政府のコロナ対策には懐疑的であり、考え方が私も似ていたので共感することが多かった。
古館さんは、昔はプロレスの実況中継などをしていたという印象が強く、政治的(しかも反政府的)な主張をする人という印象はなかったのだが、それはテレビ放送というしがらみの中にいたからなのだろう。you tubeでは、純粋に自分の考えを発信していると感じる。
そんな中で、最近話していたことには、ふるさと納税についてである。ふるさと納税は、所得の高い人にとって大変有利な政策であり、自分の故郷でなくどこであろうと寄付すれば返礼品が送られてくるし、本来居住地へ支払われるべき税金が、ふるさと納税先の地の収益となる。
所得が多ければ多いほど得であるし、またふるさと納税される地方の自治体は儲かるが、世田谷区などでは100億円近い税金の減収となってしまうそうだ。
古館さんのおっしゃるように、確かに問題点は多いと思う。
そもそもは、都会に住む人が、自分の育った故郷の地域への恩返しとして寄付をし、地域のほうではそれによって収益がえられ地域おこしができるという利点があった。しかし、今では単にお金持ちが税金を減額するための得な手段にしかなっていないのだ。
それに、私が知人などお金持ちの人から聞くところによると、返礼品がありあまって困っている人が多いようなのだ。
まずは、米を返礼品に選んだ人は、いっぺんに大量の精米が送られてくるため食べきれないので、持て余して親戚などに配っている。親戚も自分の家で元々用意していたのに、米をもらい米だらけ。
それから、メロン・モモ・ブドウなどが返礼品になっているばあいも、ダンボールいっぱいに大量の果物が送られてきて食べきれず、箱の中ですべて腐ってしまったなどという。
トウモロコシや野菜も同様である。
海産物、冷凍のカニ・魚なども冷蔵庫や冷凍庫に入りきれないそうだ。
麺類などの加工食品もやはり冷蔵庫や冷凍庫に入りきれず困っているそうだ。
それで、腐らないものということで、ビール等を選んだりするが、それもケースのビールの箱が家の中に積みあがって、到底飲みきれないそうである。
何千万円も年収がある人は、あっちこっちの故郷に割り振って、ふるさと納税をするのだが、とにかく山のような返礼品の始末が追い付かず苦労しているようである。
なんか、変だなあ~と思う。
そうかと思えば、毎日必死に働いても年間200万円にもならない非正規社員なんかがたくさんいて、日々の食べ物にも困っているんだから、この格差はなんとかならないものだろうか?
全く、ふるさと納税というのも問題の多い政策である。
たしか行き先はふるさとの自治体ではなかったように思います。
所得の多い人が地方税を自分の住んでいる自治体に回さないで、よそに回すというのもどうなのかなぁ・・・と思います。過疎な村にもお金が回ってほしいですが、それを商品で競争みたいな仕組みにするのはどうかなぁと思います。
都内の自治体ではあきらかに多額の減収になってしまうので、私の住んでるところでも「ふるさと納税をするな」と言われています。
本当に、商品競争みたいになってるので、本来の目的とは違う感じになってきましたよね。