1959年
肩ハバの広いガッチリした体。かなり色が黒い。右のひざを地面につけての力投だった。白いユニホームのひざから下が砂でよごれている。安藤の力投が阪急の本拠地での初勝利の原動力であった。もちろんプロ入りはじめての1勝だ。「全然ダメでした。ストレートがうまくきまらないんですから。やはり西鉄はこわい。とくに大下、豊田さん名前に押されてしまって・・・。プロ入りはじめての勝ちが西鉄とは申し分ないと思うんですが、リリーフされて勝ったのではね。どうも割り切れない感じが残ります」盛んに完投できなかったことを残念がっている。平和台での西鉄三回戦ではリリーフに出されてストライクが全然入らず、打者二人を連続歩かせてすぐ交代させられたニガイ経験がある。「あのときよりはよかった。カーブが入っただけでもね・・・」沼津市商ー大昭和。1㍍76、69㌔、右投右打。
まだまだ一本調子だ。球質は重くていいが、シュートとカーブをただ組み合わせるのに精いっぱいの感じを受けた。カーブは真ん中から外角へきまるのと内角から真ん中へ入るものを使っていた。しかし真ん中から外角へのカーブはきめ球として通用しても、内角から真ん中のものは絶対ダメだ。高倉に二安打されているが、曲りきらないうちにたたかれた。カウントをかせぐ場合にはこのカーブを投げ、勝負するときには外角からボールになるくらいのカーブを生かすべきだ。近ごろの若い投手はすべてといっていいほど、このカーブの使い方を知らない。研究してほしい。
肩ハバの広いガッチリした体。かなり色が黒い。右のひざを地面につけての力投だった。白いユニホームのひざから下が砂でよごれている。安藤の力投が阪急の本拠地での初勝利の原動力であった。もちろんプロ入りはじめての1勝だ。「全然ダメでした。ストレートがうまくきまらないんですから。やはり西鉄はこわい。とくに大下、豊田さん名前に押されてしまって・・・。プロ入りはじめての勝ちが西鉄とは申し分ないと思うんですが、リリーフされて勝ったのではね。どうも割り切れない感じが残ります」盛んに完投できなかったことを残念がっている。平和台での西鉄三回戦ではリリーフに出されてストライクが全然入らず、打者二人を連続歩かせてすぐ交代させられたニガイ経験がある。「あのときよりはよかった。カーブが入っただけでもね・・・」沼津市商ー大昭和。1㍍76、69㌔、右投右打。
まだまだ一本調子だ。球質は重くていいが、シュートとカーブをただ組み合わせるのに精いっぱいの感じを受けた。カーブは真ん中から外角へきまるのと内角から真ん中へ入るものを使っていた。しかし真ん中から外角へのカーブはきめ球として通用しても、内角から真ん中のものは絶対ダメだ。高倉に二安打されているが、曲りきらないうちにたたかれた。カウントをかせぐ場合にはこのカーブを投げ、勝負するときには外角からボールになるくらいのカーブを生かすべきだ。近ごろの若い投手はすべてといっていいほど、このカーブの使い方を知らない。研究してほしい。