問矢福雄

1974年

ロッテ時代、イースタンリーグで3割3分3厘10本塁打でホームラン王（昭46）、47年も3割7厘、7ホーマーとパンチ力は実証ずみ。昨年一年家業を手伝っていたが、自分の力をもう一度試そうとテストを受け入団。そのパワーと実績は井石なきあとの左代打陣の貴重な戦力と期待されている。

梅沢義勝

1983年

「おととしの実績からして去年は10勝をと期待されましたが、ちょっと足踏みしましたね？ 」「負け惜しみでなく去年はいい勉強になりました。去年はスライダーの切れも悪くストレートも走りませんでした。今年は調整ミスをおかさないようランニングは充分やりましたし本当の勝負の年と思っています。目指すは10勝、中継ぎでもおさえでも監督の期待に絶対答えますよ。」

山中巽

1970年

名古屋・吹上小ー北山中ー中京商

1勝もできなかったのは、37年入団の年から7年ぶりの不名誉。スピードがあり、フォークボールもキメだまだが、気の弱さが大きなマイナス。それに持病の腰痛もなかなか直らない。38・40年と二度勝率一位投手のタイトルを持っているのに惜しい。八事でガソリンスタンドを経営している一家は、「巽が気が強くなりますように」と開幕前、ガンをかけている。本人もいまはアパートで一本立ち。早くおヨメさんを見つけるのも、心気一転の道のようだ。

白石静生

1974年

強力スタッフのそろったカープ投手陣の中で首脳陣は彼にフルシーズン出場を要求する。昨年6月には早くも8勝をあげ、チームの働き頭だった。それまでの逃げから一転して向かっていくピッチングが星をかせいだ。そのスピードボールとシュート、フォークボールにセ・リーグの打者はキリキリ舞いしたものだ。しかし、毎年のような故障がこの好調さを持続し得なかった。左腕の手うすいカープにあって、彼はまさに頼みの綱。白石はいう「今年は不言実行で、コンデションに注意を払ってシーズンを力投するゾ！」

藤本和宏

1970年

西鉄時代ヒザを痛めて不遇をかこったが、ワンポイントリレーには欠かせぬ存在で、数少ない左投手の一人。移籍、結婚で心機一転をはかっている。

１７５㌢、８０㌔、初出場 42年6月24日 東映対西鉄13回戦 趣味 釣り

水谷実智郎

1966年

名古屋市飯田小学ー大曽根中学ー昭和高

水谷実、谷、秋元の三人は競争相手。昨シーズンはこの水谷実がヒノキ舞台登場のチャンスを一番早くつかんだ。さて今シーズンのせり合いは、どんな結果を生むか。横手投げから、スライダーなどくせのあるタマを投げる。球威はあとひと息。

高岡英司

1966年

福岡県嘉穂郡平小学ー稲築木中学ー北九州市東筑高ー日鉄ー富士製鉄広畑

小柄だが、バネをきかせたフォームから切れのいいタマを投げる。タマはやや軽いが、度胸がいいので、かなり働くのではないか。「完投はむりでも、３・４イニングをぴしゃりと押えてくれたらいい」と首脳陣はおもにリリーフに使いたい考えだ。近藤とともに貴重な左腕。スタートをうまくとびだせたら、7勝か8勝ぐらいはやるとみる人もいる。三振をとれる威力のある変化球を身につけることだ。