蚊帳色の私

2001年08月14日 | 暮らし

私が子どもの頃、
蚊帳は夏の必需品だった。
私の生家は農家で、そこらじゅう隙間だらけです。
とうぜん、外の虫たちが家の明かりに群がる。
私が小さいときは裸電球で、
高校生ぐらいになると蛍光灯になったが、
そのまわりをいろんな昆虫が飛び回っていた。
蚊、蛾、羽虫、カナブンに混じって、
クワガタ、玉虫、カブトムシになんと、
セミなんかが飛んでいた。
ですから、寝るときには蚊帳を吊らないと、
悲惨なことになってしまうのです。
でも、あの蚊帳の感触は好きだったな。
暑くても、緑色の蚊帳の中は涼しそうだった。
よく蛍をとってきて、蚊帳の中に放した。
寝ながら、蛍の光を見ているのが好きだった。
雷様が鳴ると、急いで蚊帳を吊ってもらい、
その中にもぐり込んだっけ。
なぜか、廊下には線香をあげるんです。
寝相の悪い私は、
蚊帳の隅まで転がって寝ていることが多かった。
おまけに涎を流すもんだから、
ほっぺたなんかが緑色に染まっちゃうんだよなァ。

コメント
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