レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

ロッキー3

2009年01月17日 13時11分43秒 | スポーツ/青春/アイドル/ラブストーリー

「ロッキー3」
原題:Rocky Ⅲ
1982年 米 99分
■監督:
 シルヴェスター・スタローン
■出演:
 シルヴェスター・スタローン
 タリア・シャイア
 バート・ヤング
 カール・ウェザース
 ミスター・T
 ハルク・ホーガン

●あらすじ
宿敵アポロ・クリードとの凄絶な打撃戦に勝利したロッキー・バルボアは、
プロボクシング世界ヘビー級チャンピオンとして快進撃を続け、10度の防衛に成功。
チャリティーマッチでプロレスラーのサンダー・リップスと対戦したり、自身のブロンズ像が設置される等、
スターの道を歩むロッキーであったが、ハングリー精神は徐々に失われていった。
引退を発表するロッキーに対し、荒々しいファイトで連勝街道を猛進する新進気鋭のクラバー・ラングが対戦を要求。
侮辱されたロッキーはこれを受諾する。
しかし、老トレーナーのミッキーはロッキーの敗戦を予期していた。
ミッキーの予想通りロッキーはクラバーの強打に沈み、試合後ミッキーは持病の心臓発作で死亡する。
失意のロッキーの前に現れたのは、かつての宿敵アポロであった。
アポロは「昔のお前は虎の眼をしていた」と語り、トレーニングを共にする。
親友となったアポロと、妻エイドリアンの激励によって闘争本能が甦ったロッキーは、
クラバーとの再戦に挑むのだった。

★感想など
個人的には、ロッキー・シリーズで一番好きな作品。
娯楽作として完成しているし、バツグンに面白いし。
まず相手役のミスター・Tが超素晴らしい!
終始ギラギラしていて、ハングリー精神の塊みたいな男。
野獣度も高く、危険なオーラがばっしばし。
なのにストイックにトレーニングするとこ等はカッコイイ!
後、こいつのパンチが当った時の音が痛そうな音がする。そこもいい。
クラバー・ラングは敵役として、何の問題もないキャラクターだ。
それに主題歌の「アイ・オブ・ザ・タイガー」は最高の曲だ。
出だしからサビまでかっこ良過ぎる!
オープニングのロッキーのテーマが終わると同時に、この曲のイントロが被ってくる出だしは
身震いする程のかっこ良さだ。
しかし本作では、どちらと言うとロッキーよりクラバー・ラングのテーマ曲と言った方がしっくり来るであろう。

クラバーの強さもそうだが、ハルク・ホーガン演じるサンダー・リップの攻撃もめちゃくちゃだった。
ボクサー相手にあそこまでやったら、普通は失神もんだろう。
プロレス技使いすぎ!
しかしやられている人はスタントマンで、一瞬顔が映ってしまっているのはご愛嬌だ。

そう言えば3になって、皆性格が変わってしまった。
まずロッキー。
すっかりごろつきな面は影を潜め、やたらと大人になってしまった。
すかも超絶なスーパースター。
それにエイドリアン。
内気な性格だったのに、今回はロッキーを怒鳴りつけるまでに成長した。
それにアポロ。
彼の変節が一番であろう。
2でかなり嫌な奴になってしまったのに、今回はかなりロッキーに親身になってくれるイイ奴に変貌。
技術もロッキーより格段に上であり、本作を観るとどうしてアポロが負けたのか解らなくなるくらいである。
アポロとロッキーが一緒に浜辺を走るシーンとか結構好きですね。
ラスト二人が楽しそうにスパーリングするのも素敵な終わり方だ。

だがそんな中、一人だけ性格が破綻している嫌な奴がいた!
その名はミッキー!
1から観ていて思っていたんだが、ミッキーてかなり自分の事しか考えていない嫌な奴だぜ。
まず1の時は、ロッキーの才能には気付いていたが、ごろつきになっているのが気に入らず
6年間ずっと無視して嫌っていた。
なのに、世界チャンピオンからロッキーに挑戦権が与えられた途端、
ロッキーにいきなりトレーナーをやってやると言って来る。
これはロッキーの為でもなんでもなく、世界戦の舞台に自分が立ちたいだけだろう。
しかも可能性としては限りなく薄いが、万が一ロッキーが勝つような事があれば
自分は世界チャンピオンを育てたトレーナーとして誇れるとの計算もあった。
1で今のような事をロッキーがミッキーに言い放って怒るシーンがあるのだが
その後ロッキーが許すシーンが適当だったのは、ちょっと頂けなかったね。
そこの和解シーンはちゃんと描くべきだったと思うが。
そして2。
アポロにやられた眼の状態から引退を決意したロッキー。
だが色々な理由から復帰したくなり、ミッキーにも相談するが、この時は復帰を止める。
これはちゃんとロッキーの状態を考えてだろうなと思わせ、ミッキーもそこまでひどくないのかもと思いきや
アポロの挑発作戦にまんまと引っかかり、ロッキーに復帰させるよう怒鳴りつけるミッキー。
ここでもうロッキーの状態なんて無視してる。
無茶したら死ぬかも知れない程の状態だったのにね。
さらにエイドリアンが倒れて意識不明の状態になり、ロッキーも練習よりも病院に付きっ切りになる。
夜は教会に行ってエイドリアンの無事を祈るロッキーに向って、ミッキーが言ったセリフ。
初日は毎日練習しなきゃ駄目だろと、練習せずに倒れた妻の所に行ったロッキーを攻め
さらにエイドリアンが何日も回復しない為、ロッキーもずっと練習に来ないと
一言だけ言わせてくれと言いつつ、言ったセリフはこれはチャンスなんだ。
世界タイトルが取れるぞ。だから早く練習しようだった。
最低の一言に尽きるね!
そして今回の3。
とうとう世界チャンピオンになったロッキーを、少しでも長く王者でいさせる為に
ロッキーには内緒で、わざと弱い奴ばかりを選んで防衛させる。
トレーナーとしてそういうやり方もありなんだろうが、ミッキーの今までの描写では、
どう観ても拳闘バカって感じである。
それがこういう戦略を取っていたという事は、少しでも長く世界チャンピオンのスタッフで居たかった。
そう見えてしょうがない。
だからクラバー・ラングとは試合させたくなかったのだ。
やればロッキーが負けるのは解っていたから。
こうして見ると、本当にどうしようもない奴だ。
ロッキーを強くする為に彼は存在したのではなく、単に利用しただけ。
自分の野心を満足させる為の道具として使い捨てる気満々だったのだ!
ミッキーが死んで、アポロに鍛えられてめきめきと強くなったロッキー。
それを見ても、ミッキーは3年間ロッキーに何も教えてなかったのかと突っ込みたくなる。
まあ本作で死んだから、今後出てこなくなるからいいけどね。
とにかくそんなこんなをひっくるめても
3は超オススメな大傑作ですよ!
コメント
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