昨日触れた相信に川重の会長の田崎雅元さんが「カワサキワールド」物語りと題して、一文を寄稿されている。
田崎さんとは、本当に若い頃から一緒に仕事をする機会が多かった。
何となくウマがあった。私は彼が好きである。私のほうが運よく一つ上だった。
大体男同士の、片思いは聞いたことがない。逆に嫌いだと思ったら相手も間違いなくそう思っているものである。
そんなことで、田崎さんにはお断りはしていないが、
カワサキワールドをご覧になった方にも、今からご覧になる方にも、面白い話だと思うので、大体のところをご紹介しよう。
昔から、何か自分の「想い」を達成しようとするときにはその「想い」を熱く持ち続けながら、「天のとき」「地の利」「人の和」という三要素を味方にすることが肝要であると言われている。
さて、2006年5月に神戸海洋博物館の中に開設したカワサキワールドが開館一周年を迎え年間入館者数は24万人を越えた。
1.子供たちを含めた一般市民には、「科学技術」や「ものづくり」に対する興味を高め理解を深める機会を提供する
2.OBを含めた関係者とその家族の人たちには、「カワサキ」に対する愛情と誇りを持ち続けて頂く
3.この施設を中心にした人々の活発な交流を通じて地域社会の発展に貢献する
4.企業イメージ企業価値の向上を図る
こうした当初の目標が達成され、大げさに言えば、「カワサキの品格」が見事に演出されていることに大きな誇りと喜びを感じている。
特に40名を越すOBがボランテイアでこの施設の管理運営に参画し、これが生涯情熱を持ち続ける「ものづくり人間」の感動的な姿としてマスコミにも取り上げられ話題を呼んでいる。
さて、この「カワサキワールド」の誕生はまさに「天の時」「地の利」「人の和」の物語である。
2005年1月、まだ正月気分も残るある晩、日頃親しくしている日経神戸支社長とカラオケで飲みながら歓談していた。四方山話のなかで、「来年2月の神戸空港の開港に絡めて、何かアイデイアはないか」「開会式典にブルーインパルスっを招くか」「ジェットスキー大会を開催するか」「神戸市はジリ貧状態の神戸海洋博物館の活性化に苦慮しているようだが」etc.
と話がはずむ中にふと心が動いた。
いつの日にか一般公開展示の恒久的な施設を持ちたいと、永年明石工場に保存してある歴代のモーターサイクルが天の時を迎えたのではないか。
早速汎用機カンパニーに検討を指示した。返ってきた答えは単独での取り組みは難しいというものであった。
とにかく、自分の目で見ておきたいと施設を視察した。
当社が建設した建物でもあり企業博物館構想を本社プロジェクトにして各カンパニーに呼びかければ何とかなりそうだとは思ったが、まさか0系新幹線の先頭車両、kv107ヘリコプターの実物搬入までに発展するとは想像もしなかった。
プロジェクトチームは全国の20以上の博物館を視察し構想を熟成させた。その中で関係者全員の思いが一つになり各カンパニーの健全な競争心も生まれ短い期間で一気に花開いた楽しいプロジェクトとなった。
然し、if物語にすれば何が欠けても上手く行かなかったであろう、まさに「天の時」「地の利」「人の和」の波に乗り関係者全員に大きな達成感をもたらす意義のあるプロジェクトになったことを心から喜び感謝している。
考えてみれば当社には110年を超える永い歴史と陸海空にまたがる製品群があり、本社を置く神戸にこういった企業博物館を持つことは極めて自然な流れであった。地道で粘り強い継続的な情報発信活動によって企業イメージを高め、それが企業文化として根付くことの重要性を痛感している。
カワサキワールド見学は今では全国の修学旅行プログラムにも組み入れ始められたようである。
OBのみなさんにも、是非お孫さんを連れて、このカワサキワールドのサポーター、リピーターとなりこの施設の健全な発展にエールを送って頂きたいと願っている。
と閉じられている。
田崎さんらしい、カンのいい大仕事である。
確かに、「天の時」「地の利」「人の和」もあったと思う。
その前の、「小さなふとしたチャンスを見逃さない」、モーターサイクルという面白い世界で育った田崎さんの感性に拍手を送りたい。
たまたま、夏休み遊びに来ていた孫たちを連れて、カワサキワールドに行ってきた。
田崎さんとは、本当に若い頃から一緒に仕事をする機会が多かった。
何となくウマがあった。私は彼が好きである。私のほうが運よく一つ上だった。
大体男同士の、片思いは聞いたことがない。逆に嫌いだと思ったら相手も間違いなくそう思っているものである。
そんなことで、田崎さんにはお断りはしていないが、
カワサキワールドをご覧になった方にも、今からご覧になる方にも、面白い話だと思うので、大体のところをご紹介しよう。
昔から、何か自分の「想い」を達成しようとするときにはその「想い」を熱く持ち続けながら、「天のとき」「地の利」「人の和」という三要素を味方にすることが肝要であると言われている。
さて、2006年5月に神戸海洋博物館の中に開設したカワサキワールドが開館一周年を迎え年間入館者数は24万人を越えた。
1.子供たちを含めた一般市民には、「科学技術」や「ものづくり」に対する興味を高め理解を深める機会を提供する
2.OBを含めた関係者とその家族の人たちには、「カワサキ」に対する愛情と誇りを持ち続けて頂く
3.この施設を中心にした人々の活発な交流を通じて地域社会の発展に貢献する
4.企業イメージ企業価値の向上を図る
こうした当初の目標が達成され、大げさに言えば、「カワサキの品格」が見事に演出されていることに大きな誇りと喜びを感じている。
特に40名を越すOBがボランテイアでこの施設の管理運営に参画し、これが生涯情熱を持ち続ける「ものづくり人間」の感動的な姿としてマスコミにも取り上げられ話題を呼んでいる。
さて、この「カワサキワールド」の誕生はまさに「天の時」「地の利」「人の和」の物語である。
2005年1月、まだ正月気分も残るある晩、日頃親しくしている日経神戸支社長とカラオケで飲みながら歓談していた。四方山話のなかで、「来年2月の神戸空港の開港に絡めて、何かアイデイアはないか」「開会式典にブルーインパルスっを招くか」「ジェットスキー大会を開催するか」「神戸市はジリ貧状態の神戸海洋博物館の活性化に苦慮しているようだが」etc.
と話がはずむ中にふと心が動いた。
いつの日にか一般公開展示の恒久的な施設を持ちたいと、永年明石工場に保存してある歴代のモーターサイクルが天の時を迎えたのではないか。
早速汎用機カンパニーに検討を指示した。返ってきた答えは単独での取り組みは難しいというものであった。
とにかく、自分の目で見ておきたいと施設を視察した。
当社が建設した建物でもあり企業博物館構想を本社プロジェクトにして各カンパニーに呼びかければ何とかなりそうだとは思ったが、まさか0系新幹線の先頭車両、kv107ヘリコプターの実物搬入までに発展するとは想像もしなかった。
プロジェクトチームは全国の20以上の博物館を視察し構想を熟成させた。その中で関係者全員の思いが一つになり各カンパニーの健全な競争心も生まれ短い期間で一気に花開いた楽しいプロジェクトとなった。
然し、if物語にすれば何が欠けても上手く行かなかったであろう、まさに「天の時」「地の利」「人の和」の波に乗り関係者全員に大きな達成感をもたらす意義のあるプロジェクトになったことを心から喜び感謝している。
考えてみれば当社には110年を超える永い歴史と陸海空にまたがる製品群があり、本社を置く神戸にこういった企業博物館を持つことは極めて自然な流れであった。地道で粘り強い継続的な情報発信活動によって企業イメージを高め、それが企業文化として根付くことの重要性を痛感している。
カワサキワールド見学は今では全国の修学旅行プログラムにも組み入れ始められたようである。
OBのみなさんにも、是非お孫さんを連れて、このカワサキワールドのサポーター、リピーターとなりこの施設の健全な発展にエールを送って頂きたいと願っている。
と閉じられている。
田崎さんらしい、カンのいい大仕事である。
確かに、「天の時」「地の利」「人の和」もあったと思う。
その前の、「小さなふとしたチャンスを見逃さない」、モーターサイクルという面白い世界で育った田崎さんの感性に拍手を送りたい。
たまたま、夏休み遊びに来ていた孫たちを連れて、カワサキワールドに行ってきた。