1970年代中頃と言えばそれまでロック・ミュージックの主流であったハードやプログレ系のジャンルが新鮮味もなくマンネリ化してきた時期である。
そこに登場したのがセックス・ピストルズなるパンク・バンドでシンプルさや過激性を売りに登場し、1977年アルバム、Never Mind The Bollocks, Here's The Sex Pistolsでデビュー。
反体制的な歌詞で大きな注目を集めたのだが、あまりの過激さゆえ爆死。アルバム一枚を出して解散と短命に終わった。
ボーカルのジョニー・ロットンはあの有名な“ロックは死んだ”という言葉を残しバンドから脱退。
ハードやプログレ亡き後パンク以外ではディスコ・ミュージックが盛んとなり、夜な夜な各地のラウンジなどで盆踊り大会が開催されたった。
しかし70年代末期ごろになると、ポスト・パンクとしてポップ・ミュージックの新しい方向性を探るべく“ネオなんちゃら”ってジャンルが生まれ始める。
しかしこの手のジャンルはあまり詳しくはない。ロックが死んだ後フュージョン系に流れ、また80年代になって以前の様にレコードを買う事に興味を失ってしまった事も理由の一つ。
とは言え、我が家のレコード収納棚にも幾ばくかの“ネオなんちゃら”のレコード達が存在する。これらは私が買ったものではなく、多分当時私の兄弟が買ったものが紛れ込んでいたのではないかと。
では早速、“ネオなんちゃら”でも。
最初はネオ・ロマンチック派のABC。
ABCと言えば、私の年代なら、ABCを知っても、それだけ〜じゃ困りマス〜♪ なんていう教育系出版社のコマソンを思い出す。
1982年のデビュー・アルバム、The Lexicon Of Loveでブレイク。ルーツはロキシー・ミュージックだろうか? 同年代ではデュラン・デュラン辺りのサウンドでダンサブルな曲調が印象的。
お次は、ネオ・ロカビリーと呼ばれたストレイ・キャッツ。1981年イギリスでデビュー。ギター、ドラムスにウッド・ベースを加えたシンプルな三人組が80年代にレトロなロカビリー大会を開催するって感じですかね。
1982年に出たアメリカ初登場のアルバム、Built For Speed。イギリスで既に出された一枚目と二枚目のアルバムからの選曲プラス新曲のBuilt For Speedを加えたコンピ的なアルバム。
これ以外にも、レコードは持ってないけどネオ・アコなんてのもありましたっけ。
ところで“ネオなんちゃら”ってネオが付いていても私より下の世代の人から見れば、もう“ああ〜懐かしい”て感じるクラシック・ロックの域に入っちゃってるんですよね。
時の流れは早いもの。
60〜70年代のクラシック・ロックなんかばっかり聴いていると、
時代に取り残された化石人間って呼ばれちゃいそうで...
どぉ〜すりゃいいのさ、思案橋〜♪って口ずさんだりすれば、
“お前はもう死んでいる”って言われちゃいそうで...