スティービー・ワンダーの1972年も通算14枚目のスタジオ・アルバム、Music Of My Mindは中々の出来だったが日本じゃそれほど話題にならなかった。
実際彼の存在を知ったのは、次作のTalking Bookからだった。近所のレコード屋のアニキがオススメでSuperstition視聴させてくれたけれど、その時買ったのは同じくSuperstitionが収録されたBBAのライブ・アルバムだったっけ。
大ブレイクを果たした次作のTalking BookのようにYour Are The Sunshine Of My LifeやSuperstitionのような大シングル・ヒットは見当たらないが、じっくり聴き込めばその片鱗は十二分に感じさせる充実した作品だと今更ながらわかる。
1970年、スティーヴィーはモータウンとの契約が切れ、契約更新の際今後発表されるアルバムにおける自身でのプロデュース権を勝ち取ったそうな。本作はその第一弾で、更にシンセサイザーを大幅に導入することによって新たな音楽的表現を手に入れることに。
1曲目には7分以上にわたるファンキーでご機嫌なサウンドのLove Having You Around、そしてこれまた8分以上の二部構成を取る2曲目のSuperwomanなどリスナーを最初から引き込んでいく工夫された構成となっている。
レコード会社の思惑に縛られずにアルバムのプロデュース権を得たことによってそれまでスティービーの心の中にずっと抑えられていたその才能が一気に弾け出し、その後ポップス界において破竹の快進撃を成し遂げる事はご存じのこと。
このコラージュもスティービーの意思なんだろうね。
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