CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

フォーカス X

2016年01月27日 | PROG ROCK
バンドの再結成に一体何を望むと聞かれれば、ファンとしてはやっぱりバンド活動が絶頂期だった頃の感動とか、興奮だとかそのようなものをもう一度味わってみたいと言う事であろうか…

バンドを一旦解散した後、以前の活動とは全く異なる方向性で再結成をすれば、その新しい試みがよほど優れたものでない限りリスクはある。

やはり再結成されたバンドは、再出発という新鮮な雰囲気に過去の活動の香りをミックスした活動となるのだろう。

オランダ生まれのロック・グループ、FOCUSの10作目のスタジオ・アルバム、FOCUS Xを今回聴いてみた。

1975年の五作目のスタジオ・アルバムMOTHER FOCUSを出した後、中心メンバーだったギタリストのヤン・アッカーマンがバンドから脱退、1978年新メンバーでFOCUS CON PROBYを制作、活動休止の後、1985年にはバンド・リーダーのテイス・ヴァン・レールとヤン・アッカーマンの二人が中心となって、アルバムを出すが不発となりバンドはいったん解散。

2002年に新メンバーで8作目のスタジオ・アルバム、FOCUS 8で再出発、2006年のFOCUS 9を挟んで2012年に出たのがこのアルバムとなる。

今回、ジャケットのデザインにロジャー・ディーンを起用しやる気満々。

テイス・ヴァン・レールも歳を取り、さすがに往年のオペラチックな高音ボーカルはなくなってしまったが、 アップ・テンポのロック、それにクラッシックやジャズ調の楽曲が組み入れられ、全盛期の作品をイメージした無難な仕上がりになったのは流石である。

とは言え、このアルバムが誰に向けて制作されたのかとなると、やっぱり往年のファン向けが主だと思え、果たしてこれで新たなファンが獲得できるのであろうか?

再結成となると、過去の実績やイメージがバンドに付きまとい、どうしても保守的になりがちであるのはある程度仕方の無い事だが、単なる懐メロバンドに陥る事だけはやっぱり避けなければならない…

少し辛口の批評ではあるが、復活後の第三作目のアルバムだったので、過去を全て吹き飛ばすような思い切った冒険をしてみたらよかったのでは … 

Focus X 01 Father Bacchus


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