六甲1号の出撃にっき

撮影ロケの出撃模様のほか、日々の雑感なんかも綴ったものです。

愛媛‐広島 レアルートで渡る

2021-03-25 |  出撃 at 四国地方
 先週は今治からしまなみ海道を途中まで バスで移動して大三島まで行き、大三島からはうさぎのいる大久野島経由で忠海まで渡るルートで移動しましたが、それ以外にも幾つかのルートがあります。
 その中でもレアなルートで移動すべく、地図と時刻表を睨めっこした結果、このようなルートを編み出しました。

 今治港15:30~~16:04宗方港16:30~~16:43木江港16:58ーー17:35大西港18:05~~18:40安芸津港と、船を3本とバス1本を乗り継ごうというルートで、船は毎日運航なのですが、大崎上島内のバスが平日と土日では大幅に本数が違うので、休日は困難なルートになりますが、こういったレアなルートで渡るのも面白いだろうとルートをなぞってみました。
 上の地図の白い数字の①~④が今回のルートになります。

 .四国本土→大三島
 まず四国本土側である今治~宗方(大三島)を結ぶルートです。ここは大三島フェリーの他に今治市営の旅客船も運行しており、かつては村の渡船だったものが、そのまま市営の渡船として運行を継続しているものです。

 松山を昼過ぎに出た普通列車に乗って今治に14時半ごろに今治駅に到着しました。

 今治駅から徒歩で20分ほどで今治港ターミナルにつきました。
 何となく船を思わせるような恰好をしています。
 
 ターミナル内にある券売機で乗船券を購入。
 木江港まで大三島フェリー1本で行く場合も、宗方港で乗り継ぐ場合も同一運賃で行けるので、木江港までの通しの切符を買います。

 ターミナルビルの北側にさる桟橋に小さな旅客船が止まっているので、あれかな?

 見えていた船よりも更に一回り小さい船が、これから乗る船でした。

 ニューおおしま3 という船で、実は通常運行の船が検査のため、代船とのことです。
 こんな小さな船に乗るのは初めて。

 15:15 乗船開始
 この船は途中の宗方までの船なのですが、木江までの乗船券を係員に渡します。

 船の中に入ります。
 8人✕6列ぐらいと、2人掛け席の他にカーペットスペースもありました。

 カーペットスペースは荷物置き場になっていました。
 このほかにカラオケの設備もあって、船の中で貸切宴会などもできるようです。
 乗客は私の他には島へ帰るお婆さん1人だけ。完全に空気輸送です。

 ここで先ほどの係の人が、携行カバンの中から切符を取り出し、乗り継ぎ乗船券をくれました。
 これが無いと次の船には乗れませんからね。

 15:30 船は定刻に出航。バックで今治港の岸壁がスルスルっと離れていきます。
 電車のようなスムースな加速です。

 180度旋回して北西を向いたら一気に加速します。
 今治の街がぐんぐん遠ざかります。

 こちらは順光側の右側窓から。
 海面ギリギリとまでは言いませんが、本当に低い位置での景色が楽しめます。

 15:40 今治港を出ておよそ10分で、あっさり来島海峡大橋の下をくぐります。
 船はそのまま無言の空気輸送の中、エンジン音だけが船内に響き渡ります。

 15:58 今治から二十数分で宗方港が見えてきました。
 時刻表よりは若干早く着くようです。

 16:00 4分ほど早く宗方港に着きました。
 ここから向かいの岡村島まで釣り客2名を乗せるようです。

 16:04 客船は2名の釣り客を乗せて岡村へ向けて出ていきました。
 先ほどのおばさんの姿はもうなく、港に残ってるは私1人だけ、平日だけなのか休日でも同じような光景なのでしょうか。

 港には島内用の路線バスが待機していて、船が着いて10分ほどで出ていきました。
 この宗方と肥海という所を結ぶバスの途中に宮浦港のバス停があり、そこまで今治から直通のバス(先週乗ったやつ)が来ています。

 .大三島→大崎上島
 愛媛県最北の島である大三島から、県境を越えて広島県の大崎上島まではフェリーが海路僅か13分で結んでいます。

 16:25 港で20分ほど待っていると大崎上島からのフェリーがやってきました。
 車3台と徒歩客1人を下ろして、5分で折り返し出港です。

 16:30 船は定刻に宗方を出港、大崎上島の木江港に向かいます。
 徒歩客は私ともう1人旅行者らしき人の2人です。

 宗方港を出ると船はギュイーんと90度旋回します。
 これで愛媛県に背を向けて北へ向かいます。

 午後の日暮れ間近の船内。
 旅人らしき人はデッキでずっと立っているので、客室内には私1人だけ。午後の静かなひととき、ゆっくりと時が流れます。わずかな時間ですが、この空間を独占できるのは、ものすごく贅沢な旅なのかも知れません。「蜜」からは程遠いですからね。

 完全に愛媛の島々が離れていきます。
 先週もいいましたが、「またね~愛媛県」 さすがに3週連続は無いかな?

 後ろ側の景色は遠のいていく愛媛の島々でしたが、進行方向の左手には広島県の島影が迫ってきました。
 なにせ海路13分の県境越えですから、あっという間です。

 16:43 大崎上島の木江港に定時に到着。
 本当に13分間の海上県境越えでした。名残り惜しいですが、船を下ります。

 木江港で下船。
 船はすぐ折り返しではなく、出港までしばらく時間があるようで、ここで佇んでいました。

 .大崎上島島内移動
 大崎上島の島内移動には2種類のバスがあり、①さんようバス循環ルート ②町営コミュニティバスおとひめ のそれぞれ左回り、右回りなどのルートがありますが、曜日によって運行がなかったり、ルートや時刻がおおきく違ったりするので、必ず事前に確認することが必要です。広島県の本土と結ぶ航路は3航路あり、安芸津・竹原・三原の3つの港と結んでいますが、三原行きは便数がほとんどないので、安芸津か竹原の港と結ぶフェリーとなるわけですが、それぞれ出ている港が違うのと、この木江港とは真反対の島の北側にあるので、バスでの移動となります。今回平日に来たのは、バスの便が確実にあるからです。

 港のすぐ西側に バス停があります。画面の左手にあるのが港の建物兼観光案内所。
 なお反時計回りのバス停はここから10mほど西側にあります。

 土休日は大幅にバスの本数や運行ルート・時刻も変わるので注意しましょう。

 16:58 フェリーの到着から15分ほどで右回りの循環バスがやってきました。
 もう1人の旅人は、垂水港から竹原に抜けるようで、左回りのバス停で待っていました。私以外にはすでにバス停で待っていた地元のオバサンが1人おりました。

 バスはしばらくの間は海沿いに走り、もう1つ西側にある明石港に寄ります。

 明石港を出ると、バスは内陸に進路を取り、一部は山越えのような場所も通ります。
 木江港から大西港まで島をぐるりと半周する感じです。

 17:35 大西港に到着、木江港からここまで37分かかりました。意外と時間がかかるものです。
 平日はあともう1本バスがあります。

 .大崎上島→安芸津
 いよいよ最後のフィナーレは広島県の本土へ向けて、3本目の海路で移動です。

 島の北西側にある大西港のフェリー待合所。
 ここは建物の中に小さいながらも売店もあります。

 次の船まで30分以上あったので、切符の販売窓口は閉まっていましたが、しばらくしておばちゃんがどっかから戻ってきて、窓口が再開しました。

 フェリーの乗船券ですが、切符を買う時に親切にも、ミシン目で切り離して渡してくれて、こっち(乗船券)の方だけを渡してくださいと。できればミシン目で繋がっている状態で写真撮りたかったんですけどw

 18:00 静かな港に安芸津からのフェリーがやってきました。
 これが折り返し18:05発の安芸津行きになります。

 到着したフェリーからは本土からの車や通学の高校生などの徒歩客10人近くを下ろします。
 さすが本土とを結ぶフェリー

 下船客を下ろすとすぐさま乗船客や車を載せるのですが、意外と本土へ向かう方が車の数も人も多いのに驚きました。
 普通は夕方だったら本土から島へ帰る人の方が多いはずなのに。

 18:05 定刻に大西港を出港します。
 ちょうど夕日が沈む、日の入りの時刻を約10分後に控え、日の入りと追っかけっこの旅です。

 お約束?の船内の様子。
 この界隈のフェリーによくある、中央に客室出入り口とトイレがあって、その前後に椅子席とカーペット席になったタイプで、進行方向後ろ側のカーペット席は、彼女らの指定席になってるのでしょうか?おじさん混ぜてほしい?

 しばらくしてるうちに日が沈んでトワイライトゾーンになりました。
 この薄暮の時間帯が一番感傷的になりやすいのかも知れませんね。

 そうこうしているうちに、どんどんと本土側が近づいてきました。
 大西-安芸津間は海路35分。電車で35分だとかなりの距離になりますが、船だとどうでしょう。

 安芸津港の防波堤内に入ります。
 通勤など日常利用の人ら、つまり私以外の乗客はもう降りるべく階段を下りています。

 18:40 定刻に安芸津港に到着
 これで船3本と島内バス1本の計4本を乗り継いだレアルートの旅は終わりました。

 港に佇むフェリーをスマホのスローシャッターで撮影。
 実際よりはえらく明るめに映りますが、雰囲気委はとってもいい感じに映っています。
 静かな港の佇まいが伝わってきましたでしょうか? でもそうまったりとは佇んでいれず、5分ほどでまた大西港へ向けて出ていきました。

 港から歩いて2分でJRの安芸津駅に着きます。

 18:57 安芸津駅でちょうで呉線上下列車が行き違いのため交換しましたが、停車位置がずれるため、並んで撮ることは
できませんでした。今夜の滞泊地である三原へ向かい今日の旅を終えました。 

 今回の船3本とバスを乗り継ぐルートですが、今治→安芸津間で、
   ① 今治→木江  フェリー 980円(宗方乗継ぎでも同額)
   ② 大崎上島島内バス 均一 100円
   ③ 大西→秋津  フェリー 390円
合計1,470円と、先週移動した大三島まで急行バス+徒歩+大久野島を通るフェリーの時と同運賃でした。まぁこちらは徒歩の区間がないだけ楽ですが、平日でも1日5本しかないのでレアなルートです。
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