来年廃止が予定されている、札沼線の非電化区間ですが、高2の夏(1982年)に1度乗ったキリでしたが、廃止の話が出てきたので、混み合う廃止直前を避けて、今のうちに乗っておくべく、再訪することにしました。電化区間に関しては10年ほど前に篠路まで乗っています。
.1日1本しかない列車に乗る
札沼線の浦臼-新十津川感は1日1本しか運転していないため、乗る列車は石狩当別7:45発の5425Dに乗るしかないので、これに乗るべく、札幌を6:21発の朝1番の電車に乗ります。ビデオ撮影に適した席を確保するにはこれに乗らないと、思い通りの場所に座れないかも知れません。
6:59 石狩当別に到着。2番線(写真左)に到着した電車から乗り換えます。
右側の3番線には先に発車する浦臼行きが乗り換え客の乗車を待っています。
その3番線に停まっている先発の浦臼行きの列車の後ろに、もう1両の車両が停まっており、これが7:45の新十津川行きになる車両のようです。
7:02 前に停まっている浦臼行きが発車していきました。
新十津川行きは誤乗防止のためにドアは閉まったままでしたが、浦臼行きの発車直後にドアを開けてくれました。
今回乗る車両は、キハ40 401
土休日は乗客が多いので2両になるとかいう話も聞いていましたが、残念ながら1両編成の単行です。
改札口に上がってみます。
なぜか新十津川行きにだけ「改札中」の表示が出ています。
車内に入ります。
ドアが開いてすぐに乗り込みましたので、半クロス席(キハ40独特の2席だけの席)を無事確保できました。
この時点で乗客は3名だけでしたが、7:18に札幌発の2番電車が到着すると、全ての進行方向の窓側席が埋まり、発車直前の3番電車が着いた時には一斉に乗客がなだれ込み、車内は立ち客が出るほどの盛況になりましたが、次の北海道医療大学駅で大学生が降車して、立ち客は3名ほどに収まりました。
8:17 石狩月形に到着。ここで上り列車との交換待ちのため、23分間の停車時間があります。
石狩月形駅には、以前、赤い青春18きっぷを買うために1度寄ったことがありますが、列車からの下車は初めてです。
石狩月形-新十津川間が1閉塞になるので、ここが非電化区間唯一の交換駅となり、1日に3回だけですが、このように両方向の列車の改札中の札が下がります。
夕張線で鉄ヲタか誰かは知りませんが、接触事故があったらしく、道警は非常にピリピリしており、この列車交換がある時にはホーム側の構内踏切部分に入ることはできません。立っていると、ホーム部分に上がれと注意されます。
駅舎には3台の監視カメラが取り付けられ、警察により立入証拠映像としてチェックされていると、駅員から説明を受けました。
相変わらず道警のポスターはに描かれる車両が阪神電車なのは、G7の時からのデフォみたいです。マナーを守らない輩に対して業を煮やした道警は、殺人事件などの犯罪時に張られる規制線のテープを構内に張って対抗しています。
この様子だと、廃止直前にどんな状況になるのか容易に想像できますね。
8:34 石狩当別を7:02に発車した下り1番列車が浦臼で折り返してきて、ここ石狩月形で交換というかたちで並びました。
ホームに発車は数人が出てきただけで、ほとんどの乗客が車内でぼーっと座ってくれているので、比較的容易に並びが撮れました。
.始発列車=最終列車の新十津川駅
9:22 新十津川に到着。およそ1時間半ほどの旅が終わりました。
新十津川の駅名票も記録しておきます。
これも来春の廃止以降には見られなくなるかも知れません。
新十津川では折り返し乗車での席の確保を防止するために、一旦全て降車させられます。
到着時に5人程が並んでいましたが、到着後すぐに折り返し乗車組の10人ぐらいが加わってドアが開いて席の確保をしようと待っています。
駅舎には列車に乗ってきた乗客の他に、車などでやってきた観光客も入れて、なかなかの賑わいぶりでしたが、発車時刻が近づくにつれて、人も減っていきました。
駅舎内では窓口が2つ開いていて、切符の窓口ではない側では町の観光協会か何かの人が「到着証明書」を配布していました。1人1枚が原則ですが、例のくずりゅう号事件のような事が起きなければと思います。
これが1日1本しかない駅の時刻表。今からすると信じられないかも知れませんが、前回訪れた時には1日5本もあったので、当時からすると隔世の感があります。なお3年前までは1日3往復ありました。
出発時刻が近づくと、駅前も人が閑散として、終着駅の雰囲気が漂います。
そして10時ちょうどに始発:最終列車が発車していきました。
発車後の駅前の様子。
土曜日ですが、誰もいません。滝川方面に抜ける客は新十津川役場を9:50に出るバスに乗るため、早々と歩いていったようです。
また新十津川駅名物として時々紹介されている、保育園児による列車のお見送りもありませんでした。
乗車券は土曜日ということもあり、1日散歩きっぷを利用。
新十津川で折り返し乗車もできたのですが、それだと早く戻ってしまうので、折り返し乗車はしませんでした。
旧荷物扱い所を使った観光案内の窓口は早々に閉じてしまったのですが、切符の販売窓口の方は、列車出発後も開いており、入場券とマグネットシートを購入。購入者には到達証明書も貰えるので、都合2枚になりました。
.バスで対岸の滝川と行き来
午前10時の最終列車の発車を見送った後は、ここからの列車はなくなるので、どこかの駅へ出ていかないとその先へ進めないので、取りあえず新十津川役場を10:50に出る滝川駅方面行きのバスで滝川駅まで向かいました。
12時台に浦臼行きのバスがありますが、時間的にまだ余裕があるので、1本遅らせて、それまでの間は滝川から行ける範囲で撮影することにしたのですが、1日散歩きっぷでは深川方面には行けず、富良野方面は夕方まで列車がないので、函館本線で岩見沢方面へ動いて、途中の光珠内で下車して2時間ほど撮影のため滞在して、また滝川に戻ってきました。
15:10 滝川を出発する浦臼駅行きのバスに乗ります。
土休日はバス本数は1日4本と、平日より1本少ないのですが、逆に札沼線との乗り継ぎ時間がちょうど図られているダイヤになっていて便利と言えば便利です。
滝川の市街地を抜けて石狩川を渡ります。
天気予報は曇りのち雨だったのですが、昼頃から晴れてきました。逆に降水確率0%でも雨に濡れたりするので、北海道の天気は本当に読みにくいです。
新十津川の町内を抜けると、札沼線の線路に並行して国道275号線を走ります。
実は浦臼-新十津川間が最も形式が開けた田園地帯なのですが、いかんせん列車が1日1本しかなく、撮影には苦労する場所です。
15:45 バスは35分ほど走って、終点の浦臼駅に到着しました。
バス停からそのまま駅のホームに上がれます。
ホームには既に列車が停まっており、バスからの乗り換え客を待っているのかどうかは分かりませんが、11分の乗り継ぎ時間があるので、余裕で乗り継げます。
車両は朝にも乗ったキハ40 401がまた入っていました。
車内は私を含めて乗客は3名のみ。
次の札的からおばさんとチャリダーの2名が乗車し、月形から数名が乗ってきて十数名となりました。
17:02 石狩当別に戻ってきました。
この列車はまた折り返し17:43発の浦臼行きで戻っていきます。
まっすぐ札幌に戻らずに、1駅だけ戻って北海道医療大学駅で下車します。
非電化区間が来年廃止になると、この駅が札沼線の終点となり、路線名自体も学園都市線に替わるのかも知れません。
北海道医療大学からは札幌まで豪華通学列車の721系uシート車両に乗ります。
快速エアポートの主役の座を733系に譲ってからは、3編成ほどが学園都市線の普通列車に入っていて、千歳線のサービスダウンとは対照的に、こちらは破格のサービスを展開しています。
この日はこれで1日散歩を終えて、新千歳空港へ向かい帰路に就きました。
記事が前後しますが、それ以外の道内の記事は後日改めて掲載します。