六甲1号の出撃にっき

撮影ロケの出撃模様のほか、日々の雑感なんかも綴ったものです。

30年ぶりに三江線に乗り鉄(後編)

2016-09-18 |  出撃 at 中国地方
 昨日9/7は朝明石を出て、智頭急行・鳥取・米子経由で江津から三江線の下り列車に乗って、最終的には広島(五日市)へ到着というぐるっと回ってきました。
 2日目は台風や雨の状況によってどうするか流動的でしたが、広島県内の大雨も日付が変わる頃にはほぼ収まり、運転見合わせの心配もなさそうなので、今日も三江線の乗ることとしました。
 昨日はクロスシートの通路側だった事や、途中から夜になって、景色が見えなかったので、改めて乗って景色を楽しもうというわけです。
 しかし泊っているのが広島を通り過ぎた五日市。さて今日中に乗って帰れるのか? 答はノー。でも大丈夫。明日は勤務は午後からなので、昼までに帰れば問題ありません。

 .上りの2番列車で乗り継ぐ
 三江線の上り列車は朝5時台と9時台の2本があり、それ以降は夕方までありませんから、午前中のどちらかの列車に乗る必要があります。
 しかし朝5時台の列車の場合は、三次市内でホテルに泊まっていても結構厳しい条件なので、結局広島市内あたりで泊って9時台の2本目に乗っても、結局帰ってくるのは同じ列車になります。

 五日市 6:16発の和気行きに乗ります。
 2016年版のカープ電車に乗るのは初めて、このまま和気まで長躯乗るのも悪くもないですが、目的を外れているので、もちろん広島で降ります。

 広島からは昨夜も乗った芸備線に乗り、三次へ向かいます。
 広島 6:57発の1850Dはおそらく芸備線の列車では最も長い6両編成で運転されます。但し5駅先の下深川で後ろの4両を切り離すので、そこから先はたった2両で運転されます。

 2時間近い40系の旅も終わり、三次に到着。この列車はまた広島へ折り返しとなります。
 三江線の列車は隣の3番線に入るようですが、2両編成?

 表示の間違いかと思いましたが、本当に2両編成でやって来ました。
 この列車は江津を朝6時に出た下り列車で、2両編成のまま 424Dとして折り返していきます。
 平日の昼間に2両編成とか、ガラガラな筈ですが、広島発の1本後の列車が到着すると、壮年18きっぱー達が大量に流れ込んできて、一気に2両とも座席は埋まりました。

 三次周辺は晴れていたのですが、天気予報では島根県は1日マークが出ていて心配。
 途中で雨も降ってきましたが、降ったり薄日が差したりと忙しい天候です。
 上の写真は昨日下車した石見都賀駅の南側の景色で、この川原をバックに今度は列車を撮影したいものです。

 12:09 石見川本到着。この424Dは途中の口羽や浜原などで反対列車との交換が一切ないので、バカ停することもなく、淡々と停車・発車を繰り返して2時間ちょっとで着きます。

 石見川本駅初下車。
 実は数年前に赤い青春18きっぷを買うために、山口線のSL&一畑のデハニ撮影の移動ついでに車で立ち寄ったことがありましたが、列車からの下車は初めてです。

 次の列車まで1時間半近くあるので、昼食を兼ねて街へ出て見ましたが、通行人などほとんどいません。
 多聞にもれず、過疎化が進む田舎町の昼下がり、目立ったのはリュック背負った18キッパーだけでした。

 再び駅へ戻り、昼休みを取った 424Dは 426Dと列車番号を変えて終点の江津へ向かいます。
 その間はエンジンも止めて、扉も締め切るので、ドアが開くまでホームで待たなければなりません。

 江津まではラストスパートと思いきや、この区間が最も30km/hの速度制限が多い区間で、本当にノロノロと走ります。
 また20年ほど前にSL撮影で来た時に比べて木々も大きく伸びていて、川原の景色が見えにくくなっており、乗客の多くが眠りにつく区間でもあります。

 ようやく晴れ間が見えてきました。
 こうやって見ていると、人家が全く視界からなくなる区間が続いたりして、ここは深名線か岩泉線か?と思うような光景が続く場所があります。木の向こう側には江の川があるのですが。

 そしていよいよ江津の町が見えてきました。
 象徴となる長い鉄橋を見ながら、江津本町に停車し、大きくカーブを曲がって江津に着きます。

 14:49 定刻に江津に到着。 1番線に出雲市行きの上り普通列車が待っていて、大勢の乗客が階段へ向かって歩いていきます。さてどうしようか?

 .再び下り列車に乗る
 江津からは山陰本線で上れば、出雲市で岡山行きの普通列車に乗り継ぎとなり、そのまま乗り換えなしで岡山まで行けます。乗り換え客が多かったのは多分その列車に乗るためと思われます。
 さて私はどうするかというと、再び三江線の下り列車に乗って三次へ折り返すこととしました。

 三次から乗ってきた2両編成の車両は引き上げ線に引き上げて、どうやら1本後の 431Dに入る模様で、429Dに充当する車両は浜田から回送列車で入線してきました。
 停目通りに止まってくれたので、ポールポジションで最も良い席を確保。

 山陰本線の下り列車は40~50分程度の遅れが出ており、本来なら快速〔アクアライナー〕から接続するはずですが、隣のホームに着いたのは〔スーパーまつかぜ5号〕でした。
 ドアが開くやいなや、10人程度がダッシュで乗り換えてきます。自分も昨日はそうでした。
 三次行きは遅れの快速列車からは接続を取らずに 15:17定時に出発、18キッパーは救済されたのでしょうか? 隣に特急から乗り換えた人が座りましたが、米子→三次の普通乗車券を持っていたので救済されたかどうかは分かりません。1本後の431Dに乗っても広島まで今日中に着けるので、救済しなかったかも知れません。
 1両編成の列車は昨日ほどの立ち客が出る程の混雑ではないものの、席はほぼ埋まる程度の乗客を乗せて、淡々とまた三次へ向かいます。
 浜原で1本前の浜原止まりの列車で降りて待っていた乗客を乗せて、更に乗客が増えます。

 途中の口羽で小休止、上り列車との交換待ちのため、8分ほど停車します。
 それってんで、列車を降りて駅の敷地外へ出ます。下車駅1つゲット。

 口羽駅の駅舎内、ただの待合所となっています。長椅子があり、これは駅寝するには最適の環境ですね。
 扉も閉まるので、虫の侵入も雨風も防げ、少々の寒さならしのげそうです。

 上り列車が到着しました、そろそろ発車します。

 浜原を過ぎると山合いの早い日暮れがやってきて、肉眼だともう少し明るいですが、写真だと空以外は真っ暗に映ってしまいます。
 秋冬場だと多分真っ暗です。

 18:47 定刻に三次に到着。
 2日がかりで1往復半した三江線の乗り鉄ミッションが終わりました。
 三次からは福塩線経由でも芸備線・広島経由でもいずれの場合も、山陽本線上りの最終の岡山行に接続となります。
 このため夕食の確保目的で広島経由で帰ることとしました。三江線については日が長くなった来春あたりに撮り鉄で訪問したいと思います。

 本日の旅程、青い色が三江線の部分
・9/8 五日市616~324M クハ115-2020~633広島657+4分~1850D キハ47 153~855三次957~424D キハ120 310~1209石見川本1343~426D キハ120 317~1449江津1517~429D キハ120 315~(口羽)~1847三次1857~1879D キハ47 1071~2049広島2100~2855M クモハ226-68~2104新白島2112~382M クハ115-2517~2313東福山
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30年ぶりに三江線に乗り鉄(前編)

2016-09-17 |  出撃 at 中国地方
 先日JR西日本から2018年春にも三江線を廃止するとの発表がありました。
 すでに前々から廃止の噂があったので、乗っておきたいと思っていましたが、撮影が忙しくて、なかなか乗る機会がなかったのですが、今回ちょうど天気も悪い予報が出ているのと、廃止の発表もあったので、どこかへ撮影には行かずに今回三江線に乗っておこうということにしました。
 会社の同僚が新婚旅行で台風の中北海道へ行くため、勤務日に変更が出たところに1日有給休暇を足して、9/7~9/8の平日に三江線へ乗りに行くことでプランを考えます。
 1日に実質3本しかないので、使える列車が限られるのと、既に9/7は江津・三次ともに3日前の時点でビジネスホテルは満室で、朝1番の列車には乗れないので、それ以外の列車を使ったプランとしました。
 前回乗ったのは1986年の夏だったので、ちょうど30年前(その後98年ごろに車でSL撮影のため来ています)、その時は江津発最終の浜原行きに乗り、浜原で駅寝をして朝1の三次行きで抜けましたが、この年になって駅寝はしんどい(一昨年福島で寝ましたが)ので、中間の駅では泊らないプランとします。

 .往路は山陰ルートで
 9/7は広島県側の方が天気予報が悪いため、下り列車の江津発15:17の列車に乗ることし、朝1番でどのように乗り継げば行けるか紐解いていったのですが、山陰本線ルートは福知山で泊りとなり×。伯備線経由だと、新見→米子間を2,500円特急を使うことになります。
 そんな中目を付けたのが、智頭急行ルートで、上郡→智頭間を1,720円で移動できるので、このルートとしました。いずれにしても六甲の実家に泊って朝4時にゴソゴソ出来ないので、明石で滞泊としました。

 神戸始発の1番電車に明石から乗り、次の西明石で、この駅始発の播州赤穂行きに乗り換えます。
 この電車は上郡から赤穂線に入ってしまうため、姫路駅で降りて、次の山陽本線の岡山行きに乗ります。

 7:07 上郡で岡山行きを降ります。ここで降りたのは2年前のサロンカーなにわを撮りに来て以来、今日は駅舎から外へは出ません。

 女子高生たちの後を追うように、ホーム上にある智頭急行の駅舎へ向かいます。
 この娘たちは 7:13発の普通列車に乗るために急いでいるのですが、この普通列車に乗ってしまうと途中駅で接続が切れてしまうので、その後の特急に乗ります。

 「青春18きっぷでは乗れません」と注意書きが書いており、乗り換え改札口でもしっかり見られます。
 今回はここから特急利用のため、乗り換え客が全て通り終えた後に、窓口に切符の購入を申し出ます。

 今日は平日ですが、青春18きっぷ期間は1日フリーきっぷが使えるので、智頭まで片道100円安く乗ることができます。
 切符は片道だけ乗って終わりにするのですが、片道の普通運賃より安いので十分ペイするのです。

 切符を買って、またJRのホームに戻ってきたところで、岡山からの〔スーパいなば1号〕が入線します。
 この列車で智頭まで乗車します。以前〔スーパーはくと〕には乗った事がありますが、この列車に乗るのは初めてです。まぁ187系には〔スーパーおき〕で何度も乗っていますが。

 車内は平日の朝の下りということで、乗車率も2割程度と、すこぶる空いていました。すれ違う上り列車が軒並み混んでいたのとは対照的でしたが、平日にあれほど混んでいては、週末などはどうしているか思いやられます。

 〔スーパーいなば号〕は智頭までで、ここから反対側ホームに入ってきた折り返し鳥取行きの普通列車に乗ります。キハ47-2000番台の3両編成サービスダウン仕様車です。

 発車まで20分近くあったので、朝食の調達のため駅を出たのですが、どこも店は開いておらず、駅へ戻る結果に。
 駅前の観光案内所前に1人乗りバッテリー自動車のレンタカーが置いてありました。一度乗ってみたいものですね。もちろんこの鉄道むすめのやつでw

 9:16 智頭から45分ほどで鳥取に到着しました。次の下り快速列車までは1時間あるので、ここで朝食とします。

 改札口前には名探偵コナンの砂の像もどきのオブジェが飾ってあり、写真を・・・周りは誰も撮ってませんでした。

 鳥取駅で下車するのも久しぶりです。前回は因美線から山陰線にすぐの乗り換えだったので改札を出なかったのですが、今回は時間に余裕があります。
 鳥取駅の駅舎は山陰地方では最も大きく威厳だけはあります。かつてはフル編成の寝台特急〔出雲〕がここを通っていたのですが、今はそんな長い列車などありませんね。

 駅前にあるのは、モスバ・ドトール・ミスドと(あれっ、スタバが無い?)、どこの地方とも変わり映えがしないので、駅中コンビニでサンドイッチでも買うことにしました。
 ここ鳥取駅は、JR西日本の多くの駅がセブン化されている中で、今でもハート・インの店舗を守っているのが嬉しいです。鳥取県東部にはセブンの店舗がないのかな? ちなみに米子駅はセブン化されています。

 セブン系でもローソン系・サンクス系でもない、どこのコーヒーメーカーか分からないマシンが置いてあったので、興味本位でホットコーヒーを注文しました。
 マシンの右下にFAEMAと書いてあります。調べてみるとイタリアの名門メーカーというのが分かりました。こういう発見もあるんですね。エスプレッソ・カプチーノ・カフェラテなど8種類設定でき、どこかの薄いコーヒー1種類しか出ないのとは違います。

 9:41 3番線に折り返しとなる鳥取止まりの列車がやってきました。
 下り快速列車の発車まで30分以上ありますが、早くも乗って待ちます。

 なかなか車内の様子を撮ることができないので、この機会に撮っておきます。
 キハ121の2連で、乗車したのはトップナンバー。茶色のモケットがいい感じ。

 座席はJR西日本の新造車両にしては珍しい固定クロスシート。
 生地はいい感じのモケット地ですが、座面が薄っぺらい板状のもので、長時間座るには尻が痛くなりそうな不安があります。

 快速〔とっとりライナー〕で米子まで来た後、さらに快速〔アクアライナー〕に乗り継いで西へ西へ進みます。
 こんどはキハ126-1 またトップナンバー車に当たりました。

 出雲市を過ぎて右手には晴れた日本海が広がります。
 天気予報は曇りのち雨でしたが、意外と持っている感じです。

 .いよいよ三江線に乗車

 快速〔アクアライナー〕は江津に15:14に到着し、乗り換えとなる三江線の列車には3分間の乗り換え時間です。
 同じホームでの乗り換えですが、3分しかないので、クロスシートに座れるかな?

 乗りこんでみると、ありゃりゃりゃ。混んでる!
 しかしかろうじてクロスシートの通路側が2席あいており、そこへ座れました。乗り換えに遅れた人の中には三次まで3時間半、立ちっぱなしの人もいたのかも。見た感じ50歳以上が8割方。老人18きっぱーばかり。

 列車は山間の線路を進んで、浜原から先の最後に開通した区間は揺れも少なく、トンネルと鉄橋を突き抜けながら進みます。
 
 .降りてみたかった宇都井駅で下車
 三江線で最も有名な駅の一つが、高い高架橋の上にある宇都井駅。
 このユニークな駅には1日4往復しか列車が来ないので、下車すると次の列車まで時間が開くので、なかなか降りる勇気がありませんが、今回乗った429Dの場合は、2時間弱の待ち時間で後続の三次行きがあり、それに乗っても広島まで帰れるので、宇都井で降りることにしました。

 いよいよ宇都井駅に着きます。ホーム上は誰もいない模様。誰か降りるかな?

 宇都井で下車。私以外に初老の多分18キッパーが1人降りました。
 列車が去ると、静寂に覆われます。

 ホームは予想外に狭く、3人以上で記念撮影するには少々辛いほどの幅しかありません。

 ホーム脇には仕切りの無い待合所があり、夏場であれば駅寝もできるかも?

 1日4本ずつしかない列車の時刻表。

 116段の階段を下りて、駅の外へ出ます。100mほど離れた場所まで行くと、だいたい全体が見えます。

 駅の真下から見上げたところ。まさに古い団地の階段みたいです。

 発車時刻が近付いてきたので、階段を登ります。
 90段登ったあたりで、ようやく駅のホームが見えてきます。

 宇津井で次の三次行を待つのではなく、口羽で交換してきた上りの浜原行きに乗り、次の石見都賀駅で下車。
 ここも降りたことが無かったので、一度降りることにしました。

 盛り土上のホームだけの駅で、階段を降りて出た所にプレハブの待合所があります。

 入ってみると、木の長椅子で駅寝もできそうですが、木材のニオイがすごいので、気にならない人なら寝れるかも。
 一応電灯も点くので、夜間でも安心です。虫が寄ってくるかも知れませんが。

 石見都賀で降りた列車が浜原で折り返して三次行きとしてやってきました。
 夏場ですが、天気が悪いので、19時過ぎですが真っ暗でした。

 この433Dは江津からの列車と接続しているので、いい場所に座れるかな?と思いきや、乗っていたのは1人だけ、私を入れると2人(次の宇都井で、先ほど降りたオッサンが乗って3人)だけでした。
 1本前の列車があれ程混んでいたので、拍子抜けです。

 途中の式敷駅で上下列車が交換&女学生の下車シーンが見られますが、真っ暗なので列車しか写りません。
 フラッシュは焚くなよ!

 20:28 終着駅の三次に到着。途中駅で何日着てるか分からないワイシャツを着た無精髭のビデオ鉄ともう1名アンガ田中みたいなのを乗せて、最終的に5名の鉄っちゃんが全ての乗客でした。

 その後広島まで出て、今夜の滞泊地の五日市まで行きます。今や数少ない広島更新色の電車でした。
 さて明日はどうするか? 台風と雨雲の状況次第で行き先が変わります。  (後編に続く)

 本日の旅程、青い色が三江線の部分・紫色は智頭急行
・9/7 明石541~501C サハ207-1055~544西明石547~943M サハ223-1014~621姫路632~1303M モハ114-1204~707上郡725~71D キハ187-1503~809智頭830~556D キハ47 3014~916鳥取1017~3423D キハ121-1~1155米子1246~3455D キハ126-1~1514江津1517~429D キハ120 311~1735宇都井1800~432Dキハ120 315~1808石見都賀1915~433D キハ120 315~2028三次2034~1881D キハ47 100~2214広島2226~1577M クハ115-1078~2242五日市
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八戸線でいろいろ列車撮影

2016-09-10 |  出撃 at 東北地方
 わくドリ撮影で遠征に来ると、中間の土曜日に何をしようか迷うところです。
 既に由利高原・秋田内陸縦貫・五能線などは撮っているので、思い切って東側へ出て八戸線の撮影に行くことにしました。
 八戸線はなかなか行きにくい場所ですが、キハ40系が残っていることと、ここでしか走っていないキハ110系TOHOKU EMOTION が走っているので、少し遠くなりますが出掛けることに。
 天気予報も朝晩りますが、日中はるでしょう。とまずまずの予報なので期待。

 1.鮫-陸奥白浜間
 八戸線は鮫までは市街地を走るのですが、鮫を過ぎるとウミネコで有名な蕪島を見ながら海沿いの景色のいい場所を走ります。残念ながら線路脇の木々が伸びていて、手軽に撮れるポイントは少ないのと、衛星写真上で撮れそうな場所を見つけても、立入禁止の鎖が掛かっていたりして、入れないようになっています。

 ここでのハイライトは葦毛崎展望台からの撮影で、実際に来て見ると、手前の岩が邪魔をしている感があるので、この展望台からは撮らずに、前の岩の下から撮ることにします。

 最初に来たのが426Dで、赤帯+タラコの2両編成。八戸方面のラッシュ時にかかるのにたった2両とは。
 そういえば今日は土休日でした。

 続いて下りの425Dが来ます。こちらはオール赤帯の3両編成でした。晴れてればなぁ・・・
 遠巻きに見ると、かつてのキハ58系で乗った時の八戸線の光景が甦ります。

 2.三陸鉄道もついでに撮影
 次に撮影するTOHOKU EMOTIONの通過までだいぶ時間があるので、少し足を伸ばして三陸鉄道の撮影をします。
 三陸鉄道はあの有名な鉄橋などで去夏撮っているので、今回は復興工事が行われている風景を俯瞰+特撮で1本撮ることにします。

 陸中野田-野田玉川間は津波の被害を受けて、海側に大きな堤防を建設中です。
 規模が大きな堤防のため、震災から6年目を迎えた現在も延々と工事が続けられています。
 ここでは定期列車2本と、その前に来た団体列車の合わせて3本が撮れました。

 3.宿戸-陸中八木間
 三陸鉄道を撮った後は再び八戸線の沿線に戻ります。
 次にやって来るのは、初めてお目にかかるTOHOKU EMOTION で、基本的に土休日を中心とした八戸線でしか走っていないので、一度撮りたかった列車です。

 ここは海岸沿いに曲線状の線路をぐるりと回っていく場所で、望遠~広角で何ショットも撮れる場所です。
 まず奥の場所を望遠で狙います。

 続いて手前に来たところを、広角で狙います。
 また追い撮りでSカーブ状を行くシーンも撮れます。

 4.有家-陸中中野間
 TOHOKU EMOTIONを撮ったあとは、続いて下りの普通437D(うみねこ車両で運転)がありますが、1時間程度あるので、場所を移動することにします。これが車移動のメリットですね。

 陸中八木で437Dと交換となる上りの442Dが先に来るので、有家駅前の踏切近くで待機、そこへ2連の40系がやってきました。
 下り列車までは12分あるので、久慈方に移動します。

 下りのうみねこ号がやってきました。
 これは望遠レンズで有家駅の北側を行く姿を撮ったものです。

 有家駅を過ぎて少しレンズを引いて、1ショット撮り、さらに手前の築堤を行く姿を広角で撮ります。
 私のすぐ近くに2羽のウミネコがいましたが、人を恐れることもなく、平然と止まっています。写真右下に写っているのが分かるでしょうか?

 5.再び鮫-陸奥白浜間で撮影
 うみねこ号撮影後は八戸方面へ車を戻るように走らせます。
 これも一度訪れてみたかった鮫角灯台からの撮影をするため、朝撮影した場所まで戻ることになります。

 やってきました鮫角灯台。実際に夜は灯りを灯しています。
 ここは冬場を除く土休日には灯台内部を開放していて、灯台の上まで上がることができます。
 狭い螺旋階段を息を切らせながら登ります。デブには多分無理なぐらい狭くて急な階段です。

 ここで上りのTOHOKU EMOTIONの通過を撮影。
 ようやく天気が良くなってきて、うれしい晴れを頂きました。しかし風の強いこと強いこと。

 次の下り普通443Dは灯台下の敷地から撮影することにしました。サイハテを行く感がたまりません。
 これで上からと下からの見え方の違いが少し分かるでしょうか?

 6.八戸-長苗代間
 八戸線撮影の最後は八戸市内の田んぼを行く姿で有名な定番撮影地の、八戸-長苗代間へ来ました。
 わナンバーの車も2台ほど見掛けたので、やはり有名な場所なんだなと感じさせられます。

 しかし実際に着いてみると、草はのびのびになっていて、きれいに撮れる場所がありません。
 おまけに黒い雲がやってきてしまいました。上りうみねこ号と上下の普通(写真は下り449D)2本を撮って終了。
 これで朝から1日がかりで巡った八戸線の撮影が終わりました。
 夏の三陸らしい、東風の影響で雲が広がる天気に見舞われたので、次は春ごろに再訪したいと思います。
 明日は早朝からわくドリ狙いで場所取りするので、これから山形県まで6時間ほど車を走らせます。
 翌日のわくドリの撮影模様については1つ前の記事をご覧下さい。

 2017年9月に再訪しました。こちらで新しい記事を見られます。
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E655系お召し訓練運転・わくドリ撮影

2016-09-06 |  出撃 at 東北地方
 9月最初の出撃はかねてから計画していた583系のわくドリ撮影のため、羽越本線・奥羽本線界隈に出て、間の土曜日は八戸線の気動車を撮影することにしていて、予め有給休暇も2日取って前日の9/1から出発しました。今回は全行程自動車です。

 .まさかの獲物捕獲
 9/2(金)はわくドリは青森を夕方に出るので、それまでに青森に入ればよく、朝のうちは羽越本線のキハ40系を撮影することにして、ロケハン。
 9月ともなると山影になって海を入れての撮影が難しい状況だったので、庄内平野に移動して、稲穂の実る田んぼの中を行く風景を撮る策に変更、鶴岡市内で8時頃まで撮影を行います。
 場所は羽前水沢-羽前大山の直線で、羽前大山と言えば、カーブで望遠日の丸写真するのが有名らしいのですが、せっかく庄内平野にまで来て日の丸写真とか馬鹿なことはしません。
 この区間は7時~8時の1時間の間に40系気動車が3本もやって来るので、とても効率よく撮れます。

 最初は下り列車が2本続けてやって来ます。こちらは1本目の221Dで、タラコ+国鉄急行色もどきの2連でした。
 22分後にやって来る821Dも撮って、20分後にやって来る上りの822Dを撮るべく、アングルをセットし終えて場所を離れていると、いきなり「下り、接近」の警報が入りました。
 あれっと思い村上方を見ると、白いヘッドライト2灯の黒っぽい車体がやって来ます。

 慌ててカメラを下り方にセットして撮りましたが、一番広角側にセットされていたので、ちょっと小さく写ってますが、TR車を組み込んだ6両編成は初めて見(撮り)ました。

 こちらはケツ撃ちで撮った側で、御用車の菊の御紋章の位置が四角い凹みになっているのが分かります。やはり本運転の時までは取り付けずに走るようですね。一応目的が運転士のハンドル訓練ですので。
 この車両、訓練で新津に来ていた事は知っていましたが、まさかこの時間にやって来るとは思っておらず、嬉しい獲物の捕獲となりました。

 そしてこちらはその10分後にやって来た上り822Dで、長い4両編成です。
 赤新潟色全部揃ったら、凄いことらしいのですが、そう簡単には揃いません。

 車を青森方面に移動させて、余目の手前で、もう1本40系気動車を撮ります。9時台の上り824Dは2両ともオリジナル新潟色でした。
 10時まで待ちましたがE655は動きそうにないので、このまま青森方面に向かいます。

 .メインのわくドリ撮影へ
 上りわくドリは青森を夕方にでることから、チャンスは1度しかなく、しかも10月を回ると日没の早い北日本のため、撮るチャンスすらもないので、この秋に確実に押さえておきたいところです。
 その上りわくドリの撮影場所ですが、今日は天気がすこぶる良いので、川部-北常盤の直線で実った稲穂を入れて狙うことにします。雲が出たら大釈迦とも考えましたが、今日はその必要もないようです。
 
川部に1時間ほど早く着いたので、りんご畑の中を行くリゾートしらかみを狙いましたが、直射日光が強すぎて、リンゴがはっきり写ってませんでした。
 五能線のキハ40系も撮って、いよいよ撮影地に移動します。ちょっと時間が押してきたので、少し急ぎます。
 途中、田んぼの畦道で前輪を転落させた鉄ちゃんカーを発見しましたが、運転者はどこかと電話してるようなので、多分JAFを呼んでるなと思い、そのまま通過、その先にある踏切近くに到着、既に10名近くがスタンバイしていました。

 17:17 わくドリの1本前をアングル確認用の上り普通が通った後、いよいよ本番です。
 光線状態もバッチリで、雲1つなく・・・はないですが、まぁ大丈夫でしょう。

 3つのライトを輝かせて583系がやって来ました。
 夕陽を浴びて夜のお仕事に就く女王様(←この表現やめぃ!て言われそうw)の姿は何とも美しい。去年は夕方時に意地悪する雲の被害に遭いましたが、今回はばっちりの光線です。特撮も行い満足満足。

 無事に撮り終えて青森方向へ走り出すと、あれ、先程の事故車、まだ転落したままで、パトカーが居ます。パトカー呼んでも救出されずに事情聴取されるだけなのに。それとも救出不可としてJAFに見捨てられたのかも知れません。いずれにしよ日暮れは間近。夜までにこの車が脱出できたのかは分かりません。
 「他人の不幸を喜ぶのか?」という意見もありますが、草深い畦道に無理をして入って行くなという自戒の意味も込めて、肝に銘じたいと思います。

 どっぷり日も暮れて、青森まで行く途中の大釈迦に寄って、たらポッキ温泉に浸かって汗を流します。先月もここへ来ましたが、この温泉に入ってから手荒れがすっと引いたので、青森に来たら立ち寄るポイントと化してしまいそうです。

 翌日の9/3(土)は、八戸線方面の撮影に出ましたが、こちらは別記事として後日に掲載します。

 .下りわくドリ再び追っかけ撮影
 さて最終日の9/4ですが前回同様に羽越本線内で1ヶ所撮って追っかけて奥羽本線内で1ヶ所撮るという、あけぼの号からのパターンで撮ります。
 今回も海をバックに1ヶ所目は確実に押さえたいので、3ヶ所追っかけはせずに小砂川でじっくり待ちます。
 小砂川-上浜は2ヶ所の撮影ポイントがありますが、ここは大須郷の下ろしポイントで狙います。朝5時にセッティング、既に3本程の脚が立っていましたが、ここはキャパが少なく、木が邪魔になるのと、日が当たらないかも知れないリスクがあるので空いています。
 もう1ヶ所の、市道陸橋脇から撮る場所は朝7時に見てみると、黒山の人だかりが出来ていました。防風柵が邪魔になるのによくこの場所で構えるのか不思議です。確かに下の写真の状況を見ると、「日が当たらないかも知れないから大須郷はやめとこう。」となるかも知れませんね。

 さて撮影場所に戻りましたが、肝心の日がなかなか当たりません。7時半になっても2両分がせいぜいの状態で、横にいた撮影者は「10分~15分ぐらい遅れてくれないかな~」とこぼしていましたが、それだと追っかけには不利なので、時間通りに来てくれよと願うのみです。そして7時50分を回るとかなり日が当たってきました。これなら大丈夫。

 そしていよいよ下りのわくドリがやって来ました。
 心配された日当たりもまずまずですし、バックの海も最高にキレイです。
 この美しい景色と583系の取り合わせはもうここでは見られないかも知れません。
 感慨に浸る間もなく急いで撤収。北へ車を走らせます。
 途中ノロノロトラックに行く手を阻まれて遅れが生じます。目標では秋田中央ICを9時には通過しないと間に合わないのですが、数分程度遅れています。このままだと、二ツ井から先での撮影は絶望です。
 遅れは更に増えてかなりやばくなってきた感がありました。最悪の場合は切石IC入口の交差点脇から側面が影になりますが撮る事ができます。
 その後八郎潟辺りから順調良く走れ、9:50に切石ICを通過、しかし青森方面に行く車が少し詰まっているので、ここで大胆に左折して能代方面に車を走らせます。
 あと数分で東能代を出発、さあ間に合うか?と冷や冷やしましたが、8月に逆光で撮影した鶴形-富根のカーブで再び撮影することに。
 列警は「上り、下り、接近」これ被るんじゃない?と更に焦りましたが、上りの貨物が先に通過し、実際には30秒ほど余裕がありました。

 これで2発目も順光で捕獲。時間ギリギリでしたが出来は良くないものの特撮も何とか行えました。

 .2回目のE655系撮影へ
 無事に下りのわくドリも撮れて満足に撤収したのですが、ひょっとしたら、今日は日曜日、来週の海づくり大会のちょうど1週間前なので、本番同様の時間で駅や会場で予行演習をすると思い、酒田方面へトンボ返りとします。もちろん明日は仕事なので帰路に就くのは当然なのてすが。
 帰りは高速を使わなくても14時頃には酒田に着けると踏んでいたのですが、予想外に時間が掛かって秋田を12時に通過、何とか間に合うかな?
 あんまり撮影場所を選んでいる時間もなかったので、場所は結局2日前に来た羽前水沢-羽前大山の直線にしました。本番同様に、各踏切には警備員が2名ずつ、そして道路陸橋にも1名、そして柵が無い保線用の築堤登リ道にもしっかり警備員が立ってガードしています。動員されていた警備会社は関東地方からわざわざ派遣されていました。まさかの猛暑日のキツい中ご苦労様です。
 そのため踏切ぎりぎりに立っての撮影はNG、踏切間の線路脇からもある程度離れて撮らなければなりません、望遠被り付アングルは難しい状況です。

 まず車が停められた場所で露払いの228Dを撮ります。
 この場所だと線路脇の木が邪魔になるので、線路脇がスッキリしている羽前水沢方に数十m移動します。これでOK。
 ネットに上がっていた通過予想時刻だと、あと10分か~と思って待っていると、農道にトラクターが現れて、場所を変えざるを得ない状況に。その直後「上り、接近」の警報が入り、これはヤバイ!もうライトが見えています。

 結局最初に撮った場所に戻ったところで通過シーンを撮影。ほぼ一脚状態で撮ったので、動画はフラフラしてしまいました。
 更にこのコマは木が見事に御料車に掛かっています。完全な失敗コマ、前後で被ってないコマがあるかな?後で探してみます。

 続いて太刀持ちで数分後にやって来る651系も撮影。
 こんなにピカピカな651系を見るのも初めてかも。
 さて返しの列車は何処で撮るか?
 これもネットに上がっていた予想時刻だと鼠ヶ関を17時20分頃に出発とあり、かなり日が傾いてしまいます。更に羽越本線各撮影名所は、午後の下り列車は逆光になる場所がほとんどなので、場所選びが困難です。
 そんな中、思い付いたのが数年前に夕方の下りいなほ号T編成の撮影に来た場所で、今の時期は順光にはならないものの、トライすることに。

 海辺の岩場に下りて見上げるようにして撮ります。ここなら線路から相当離れているので、とやかく言われることはありません。そういっているとJRのライトバンが通って行きました。近くには保線職員を乗せた新潟ナンバーのパジェロも止まっていました。皆さん総出で訓練に参加しているようですね。

 通過予想時刻から30分近く早くに「下り、接近」の警報が鳴り出して、慌ててカメラの電源を入れます。
 西日を浴びてキラリと車体を光らせて訓練列車が通過して行きます。車体が尖っているので、割と前面の部分にも日が当たってくれました。

 カメラを反対側に向けて後ろ姿を撮ります。
 国道を大型トラックが通るとかなり邪魔になるのですが、小さい車だけだったので無事撮れました。

 続行の651系はケツ撃ちのみで終了、というかすっかり忘れてカメラを片付けていたところでした。
 こうして快晴の天気の中、狙い通りにわくドリの撮影と、思ってもいなかったお召し列車の訓練運転も撮れました。本番ではないので日章旗は付きませんが、皇室専用のTR車も初めて見れましたし、満足な出撃となりました。
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