野球の試合はそこそこ見に行くの
(言ってもプロ野球は2012年が最後)でずが、サッカーの試合は4年前に高校サッカー選手権の試合を横浜で見た事があっただけで、Jリーグの試合は見に行った事がありませんでした。
やっぱりチアガールがいないからかな・・・
しかし1度見に行きたかったのが、Vファーレン長崎の試合です。これは応援歌であるVロードという曲が好きなので、一度本場の長崎で聞いてみたかったからです。
選手のプレーはどうでもいいんかいw
実は2年ほど前から長崎の試合を見てみようとして、Yahoo内にあるSportsnaviのメニューも、長崎と神戸だけ特別に固定するように設定して情報を取るようにしていたものの、なかなか他の予定と試合の日程が合わなくて行く機会がなかったのですが、ようやく今年になって行く機会ができました。
最初の予定では諫早のトラスタでの試合が見納めになるのもあって、8月の終わりに年休も取っていたのですが、台風で交通機関が止まって九州へ行けなくなってしまったので中止、次の機会を探していたところ、ちょうど10月6日の新スタジアム初試合の日に行けそうなので、頑張って出撃することにしました。と言っても当初は雨降りが予想されていたので2日前までは行くかどうか様子見をしていて、11月10日の最終戦の日にしよかなーとも思っていたのですが、傘マークが消えたので急きょ行くことにしました。この辺は3つ前の記事で書いた通りです。
・画期的なピーススタジアム構想
まず今回新しく建設された長崎ピーススタジアムは、長崎市の中心地に近い場所
(図の緑色の円)で、2013年までの本拠地であった総合運動公園が市街地から遠い山の中
(図の赤い橙色の円)にあったのとは対照的に、本当に便利な場所にできました。ちなみにプロ野球が開催されるビッグNスタジアムは図の
ピンク色の円の場所です。
県庁所在駅の長崎駅から徒歩10分という絶好の立地に長崎スタジアムシティーとして、ホテルやショッピングセンター・企業オフィスを併せた複合施設となっていて、総事業費は1,000億円(当初の計画では800億円でしたが、昨今の資材の高騰で膨らんだ模様)。どこやらの地域みたいに税金に頼ろうとする(市長が却下して頓挫)のではなく、地元の企業ジャパネットがボンと出す切符の良さというか、ふるさと長崎の創生のためにこれだけのお金が出せるのも凄いですね。なお建設費の回収には25~30年かかるそうで、非常に息の長い話です。
・チケット購入は専用サイトで
チケットの購入ですが、チケットぴあやJリーグチケットではビジター側席しか販売していないようなので、全席種から選びたいのであれば、やはり専用サイトから入って買った方がいいです。
といういことで、今回1回限りの利用になるかも知れませんが、長崎スタジアム・シティーのサイトにユーザー登録して座席図に入ってみました。
右側のビジターエリアがホームと同割合になっていてびっくり。これについては試合開始前の高田社長の挨拶でも触れられていました。
試合2日前の金曜日の朝の時点でホーム側は階下席の3,500円の席が残り4席、階上の3,000円の席は完売となっていました。面白いのは自由席の値段が3,500円で、指定席よりも高いこと。まぁ自由席が設定されているエリアはゴールポスト前のサポーターにとっての特等席なので、値段が高いのも分かります。この自由席エリアは試合前から立ったまま延々と飛び跳ねて歌い続けるような設定でしょうから。よそ者には辛いかも。
図の左上の方に残っていた黄色の点の位置から端っこ側の階下指定席を買いました。
・路面電車も大増発
2万人収容の新スタジアムがビジター側の一部を除いて完売ということですから、けっこうお客さんが詰めかけるということで、足となる路面電車も臨時電車を出しての対応となっていました。
長崎電軌の路面電車は1・3~5の4つの系統があるのですが、この日は昼前から系統番号無しの白幕状態にして新地中華街ー浦上車庫を往復する区間運転を設定して、ピストン運転で乗客を捌きます。
停留場名も
宝町が
スタジアムサウスに、
錢座町が
スタジアムノースに改称して、市外からの乗客にも分かりやすくしました。
12:05 ホーム側席の入り口に近いスタジアムノース電停で下車、続々とお客さんが電車から降りてきます。
大都市だとサッカースタジアム最寄り駅での光景は割と若い人が多いのですが、赤ちゃん連れからおばあちゃんまで結構幅広い年齢層が訪れていて、地元愛というか、プロ野球チームがない長崎だと数少ないプロスポーツの試合なので、全県をあげての応援になりますね。
JRの高架下をくぐると、目の前に巨大な施設が広がります。
その大きさは
東京ドームの1.5倍の大きさですから、ジャパネットの本気度が伺えます。なお分かりにくいですが、右側のショッピングゾーンが暗くなっていますが、こちらは10月14日に地元が生んだスター:福山雅治を迎えて正式なこけら落とし、グランドオープンからの営業開始なので、まだ閉まっておりました。
先に一旦3階まで上がってグッズショップを見てみましたが、かなりの長蛇の列、個々の選手名は知らないので、選手名入りのタオルとかは買えず、ちょうど今日の対戦チームである長崎と大分のマスコットが並べた柄の記念タオルがあったので買いました。ユニフォームも売ってましたが、2万8千円もするので、さすがに手が出ません。
チーム公式のプログラムチラシ第18号と、長崎新聞による開業特集号が配布されていたので、これも貰っていきます。
・ノーゲートで回遊できる構造
2階のコンコースに戻ってきました。
実はまだコインロッカーが整備されていなかったため、本日に限り暫定的に仮設の「総合案内テーブル」で大型荷物を預かってもらえて(写真中央左)、HPには500円と書いてありましたが実際には無料でした。この総合案内も試合の日だけここに会議テーブルを持ってきて置いただけで、普段は何もないようです。
ここのスタジアムの最大の特徴は入場ゲートが無いことで、試合のない日は自由に外から入って座席に座れるということです。そのため試合の日だけ仮設で入場のQR読み取りラッチが設けられます。
バックスタンド側の長辺に沿ってフードコートがあり、数店舗が並んでいますが、注文は全て横にあるタッチパネル機で注文する形になっていて、かなりの人が並んでいました。また各店舗の順番待ち表示を見ると出来上がりまでかなり待たされそうです。初日でしかも家族連れが多い日曜日のお昼時とあって、大渋滞でしたが、段々と慣れてくれば少しは緩和されてくるでしょう。
フードコートの中央の椅子がある場所からは少しだけピッチが見える構造になっているのと、一部のガラス戸が開いていて、スタンド内のお客さんが外の売店に出入りできるようになっています。ゲート内でも見た感じで4つほどお店はありますが、数が少ないので外に出て買えるように融通をきかせている模様です。また併設のホテルの2階からも直接出入りできるドアがあって、この日もホテルから何人かの人が出てくる様子が見られました。
新しい都市中心型の球戯場の試みとしては最先端を行く(郊外型ではエスコンフィールドがありますが)複合施設とあって、他の地方のプレスをはじめJリーグ機構など多数の視察の人が来ていました。今年1月にまちなか新スタジアムが開場した広島は100万都市なのに対して、人口が40万人を切った長崎市で成功するのか、地方都市再生の試金石として広島以上に注目が集まっています。
・いよいよスタジアム内へ
フードコートエリアを抜けて反対側に出てきました。
ちょうど仮設の入場ゲートが設置されているので、ここから入ることにします。荷物検査がありますが、軽いリュックだけになっていたので、軽々とパスしました。左のテントで荷物検査、右のテントがQR読み取りラッチで、バリケードを含めて全部仮設で、試合のない日は何もない空間になるのでしょうか。
13:05 まだ試合開始まで1時間弱ありますが、既にサポーターたちの歌声と太鼓が轟いていました。
しかし、ん?何かおかしい。 聞いたことない歌ばかりだし周りは大分のサポばっかり。
そうです、ビジター側に来ていたのです。チケットの座席図では左上になっているので、当然南側から見たらサウスゲート側が近いのと思いきや、チケットの座席図は南北が逆転しており、南西側がビジター席になっているのです。ということで北東側のホーム席側に回ります。
スタジアム内は席ごとにゲートや柵で区切られておらず、どの席の人も回遊できるようになっています。ちょうどバックスタンド側には開業祝いの花が届けられていました。
ようやく自分の席に座ります。ちょうどコーナーがある場所ですね。
これで座席番号は18列目ということですから、ピッチからスタンドまでが脅威の5mしかない恩恵に預かっています。
こちらが座席ですが、座席の下の空間が指定席・自由席の区別なく広くて、これなら大き目なショルダーバッグを預けないで、そのまま持ってきて下においても良かったかなと思いましたが、荷物検査がネックになるので、やはり身軽な方がよいでしょう。座席の下に梁がある野球場とかだと全然荷物が置けませんからね。
試合前のウォーミングアップで選手たちがピッチに入ってきて、会場から拍手が沸き上がります。
サポーターのボルテージも益々上がります。
ウォーミングアップが終わると、芝生内に散水が行われますが、自動噴水が一斉に出るので、けっこうコレがシャッターチャンスかも知れません。夜間のナイター試合だと更にきれいに見えるかも。
散水が終わったところで、ジャパネット高田社長によるスタジアム開業の挨拶が行われました。
挨拶に先立って、スタジアム建設までのドキュメント映像の放映もあり、開業初日ならではの演出?でした。
・ピッチまで驚異の5mしかない故に
いよいよ試合が始まりました。
プロのサッカーの試合は始めてですが、プロであるが故にDFどうしでボール回しをしたりして、意外と退屈な時間があります。ボールを後ろで回しながら相手を引き付けて、そこから前へボールを出すのですが、結構何度も後ろへ戻すのはどうかな? J1・J2の違いはあるも、この辺りはお互いに力量が分かっている選手同士ですから、駆け引きがあるのでしょうね。なり振り構わずガンガンボールを前に入れてくる高校サッカーとは別次元と言われればそうですが。
さてピッチからスタンドまでが脅威の5mしかない唯一の欠点が試合中に判明しました。
それが反対側のコーナーキックの場面です。
観客の死角にならないよう、サポーターが一斉に旗を引っ込めるのですが、それでもグランドが近すぎて観客がブラインドになって、コーナーの外からボールを蹴る選手の姿が全く見えません。
この死角が起こるのは私たちがいる熱狂サポーター席エリアで起こる現象で、長辺のホーム・バックスタンドではこの現象は起きません。さすが料金が高いだけはありますが、逆に言えばこういったネタが書けるのがイイと負け惜しみを言います。
ハーフタイムを挟んで、後半はホーム側席の前が相手の守備エリアになるので、長崎の選手たちが遠くなるのですが、盛り上がるのが攻め込んで来た時、そして得点時は目の前でゴールネットを揺らすので、後半に得点が入ると盛り上がりもより大きくなります。
これだけピッチが近いとやはり臨場感は最高ですね。
この試合では前半に3点、後半に1点の得点だったので、サポーター前でゴールネットを揺らすのは1回だけで終わりました、まぁ贅沢な希望ですね。とにかく勝って上位に上がってくれればいいですから。
試合はそのまま4-1で長崎が勝利し、新スタジアム開業初戦に花を添えました。
試合後は勝利インタビューにネットMVP投票&表彰式などで色々とイベントがあり、大分側の席は直ぐにガラガラになりましたが、ホーム側席は余韻を楽しむ人たちでまだまだ残っていました。休日のデーゲームならではでしょうか。
16:40 スタジアムを後にして長崎駅に向かいます。
徒歩10分ほどなので、わざわざ路面電車の停留所まで行って、そこで並んで電車を待っている間に、さっさと歩いた方が長崎駅には早く着いてしまいます。路面電車に乗るのは、沿線の市街地に住んでる市民か、歩いた方が早いことを知らない人ということになります。
長崎駅に戻ってくると、土産物売り場の前にこういったコーナーが設けてあって、小さな子供たちが記念撮影をしていました。
さらに土産物や駅のコンコースでの物品販売、路面電車の運転士もみな長崎のユニフォームを着ていて、全体で盛り上げている感じです。
(アミュプラザの店員は通常の制服でした)
ということで、長崎で人生初めてのJリーグの試合観戦を行ったの巻でした。
後日ピースタのサイトから来場者へのサンクスメールが来ましたが、左上の〇印の所がちょうど私がいた場所でした。
長崎には路面電車その他の撮影などでまだ行く機会はあると思いますが、その時にうまくサッカーの試合日があればまた見たいですね、次は平日のナイターとかで予定が合えばいいですが。