「北海道は梅雨がないから・・・」いや、そんなことはありません。
蝦夷梅雨といって、内地とは少し違った仕組みで雨の日が続きます。また雨の時季も必ずしもこの時期ではなく、8月下旬とかにくる場合もあり、過去に2度8月に蝦夷梅雨に見舞われて撮影を棒に振った事がありました。
6月は北海道の最も良い季節として人気があり、予約率の高い割にはレンタカーが割り増しされてない期間でもあるのでお得な時期でもあります。
今回は、第2金曜日の13日から4泊5日で道南地方をブルトレメインで訪問としました。週間予報では13日
、14日
/
、15日
、16日と17日は
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という予報でしたが、その後どんどんと予報が悪くなり、
マークは北海道を去った18日以降になるという悲報。
飛行機の予約が変更が出来ない早割切符だったので、数千円の手数料を払ってまで1週間遅らせるのもどうかと、もしそれで晴れなければ意味ないし、結局予定通りの飛行機に乗りました。
6/13(金)
過去2度の6月訪問では2度とも素晴らしい天候だったので、今回千歳に着いて「まぁ、こんな事もあるさ。予報通り日・月・火と天気が良くなればいいさ。」と思っていましたが、
空港到着ロビー1階にある、JRの電光掲示板を見てガッカリ。「まだ室蘭本線止まったままかよ。」去年の夏に味わった悪夢を思い出しました。とにかく苫小牧-長万部間が全く動かないから、仕事などで移動の必要な人は大変です。
とりあえず夕方の
どさんこワイドを見ると「明日は朝からほぼ平常運転」と伝えていたので、今夜の夜行列車は全面運休なんで札幌近辺に居ても仕方が無いし。「いや、北斗星の上野-函館間運転があるから、江差線にでも行くか。」と、札幌から車を函館方面へ走らせました。
6/14(土)
今日は1日
予報だし、下りの〔北斗星〕1本狙いとすることにしました。
札幌から夜通し車を走らせて、朝3時半に知内駅跡にある道の駅に到着。北斗星の通過まで2時間ほどあるので仮眠しようとしましたが、なかなか寝れません。
時間が来たので青函トンネル出口の撮影ポイントへ。ここは青函トンネルが開業した1988年と1991年の2回訪問しており、それ以来23年ぶりの訪問となります。
小雨の降りしきる中、所定より5分程度遅れて〔北斗星〕がやってきました。雨に煙った中の撮影、それよりも風がけっこう吹いていてとにかく寒い。
昔ここに来た時はこういった撮影用の展望台など無かったのですが、その後このように立てられたようで、撮影には便利になったものの、肝心の景色は、線路脇の木が伸びてしまい、編成が途中で分断される格好となります。
またサイド狙いは電線に阻まれてできないので、今はあまり思った程は良くない撮影地となっています。そのため私以外は誰も来ていませんでした。
〔北斗星〕撮影の後、車の中で4時間ほどぐっすり仮眠。
朝起きても室蘭本線は以前不通のまま、
「マジ?今日で丸3日動かないのかよ!」 と怒りが湧いてきますが、そんな中、函館-札幌間を山線回りの臨時特急を1往復運転すると情報が入り、いそいそと車を走らせることに。
列車は札幌を朝出発し、函館に昼過ぎに到着、そのまま折り返して夜札幌に帰るというパターン。
「やれるならもっと早く山線経由で北斗星含めて走らせろや。」と今更ながらですが、本当にやる気の無さを感じずにはおれません。
上りの函館行臨時特急は、森付近で遭遇しましたが、雨が降る真っ暗な中だったので撮影もできず見送ることに。車をそのまま北へ走らせ、天気がまだ持ちこたえている山線内で撮影することに。
羊蹄山は全く雲に隠れていたので、列車主体で狙うべく、昆布-ニセコ間の陸橋からの俯瞰撮影としました。天気予報どおりに、午後の3~6時だけ雨がやんでくれたので、雨に濡れずに撮れました。
6/15(日)
土曜日の夕方近くにようやく運転再開はしたものの、既に〔トワイライト〕の運休が決定しており、明日も〔北斗星〕の1本だけしかありません。しかも北へ行くほど天気が悪いので、また函館へ戻ることに。
この日は結局、朝の下り〔北斗星〕を茂辺地付近で、その後も〔白鳥〕などを撮ったのみで、江差線沿線からほとんど動きませんでした。
6/16(月)
ようやく本格的に回復し、今日は下り〔カシオペア〕〔トワイライト〕〔北斗星〕と3本やってきます。何とか効率良く撮らないと。
昨日に続いて茂辺地で滞泊。朝4時過ぎ、東の空から4日ぶりの太陽が。でも予報は
時々
なので、やっぱり心配。
西側に虹が見えていて、西の方では雨が降ってる状況の中、〔カシオペア〕と〔トワイライト〕が通過していきました。
やはり朝4時台で光量が少なく、おまけに西側で雨が降っているのが影響してか、かなりモヤった感じの写真になってしまいました。この場所は夏場は下草が伸びていて場所的には苦しい感じです。
4時台の2本を撮った後は、定番の落部-野田生で〔北斗星〕を撮影すべく移動、残念ながら途中から雨降りになり、こちらも苦しい条件下での撮影となりました。ただ、この場所は晴れるとド逆光になるので、明るい曇天下で撮るのがベストな撮影地ではありますが。
朝の寝台特急3本を撮った後は、室蘭方面へ移動。何か所かロケハンした後、最終的に決めたのが有珠‐長和間のS字付近。ここは航空写真から見た感じでは、海沿いの漁港みたいな所があったのですが、実際にに行ってみると、長和駅側からは立入禁止でゲートが設けられていおり、国道からごみ焼却場のある山へ入って小道を15分ほど歩いて抜けた場所にも立ちましたが、コンクリートの壁が景色を壊していたので、順当にサイドアングルでビデオパン撮影を兼ねた位置での撮影としました。
なお直前乱入した望遠バカが踏切内の敷地に入って撮影しており、〔トワイライト〕通過直前に来た下り普通列車に思い切り汽笛を鳴らされていました。
6/17(火)
いよいよこれで今回の出撃最終日となりました。
夜半から降り続いた強い雨に、またブルーな気持ちになりましたが、朝5時ごろには日がさしてきたので、「これは行けるかも!」と気分高揚です。
6時台の普通列車の時は晴れていたのですが、残念ながら肝心の〔トワイライト〕の時にどんより曇ってしまい撃沈。このまま待っていても仕方がないので、移動することに。
午後の撮影と車の返却を考えて、下りの〔北斗星〕は白老-社台間で撮るべく移動。
今回の出撃で唯一線路脇望遠アングルで撮影。きれいに晴れたら牧場入れて撮るのですが、曇り+モヤだとこの程度の撮影が目一杯。このまま札幌近郊へ移動です。
午後から時々雨という予報でしたが、予報に反して青空も出てきたので、島松-北広島間の直線築堤で上り〔トワイライト〕を撮影。やっぱり一番の獲物の時に限って曇ってしまいます。
最後は札幌市内に戻って、豊平川を渡る〔北斗星〕を撮影。天気が良い日だと、このアングルだと完全逆光になるので、曇ったが幸いのアングルですが、待っている間にパラパラと雨が降り始め、小雨の中の撮影で今回の出撃を終えました。
順光で1枚も撮れないという最悪に近い4泊5日の出撃でしたが、過去にも北海道では連日雨降りという憂き目にも逢っているので、何のその、また行ってやります。
今回雨に祟られてまともな撮影ができず、これなら1週間遅らせた方が良かったと思いましたが、何とその翌週には江差線内での貨物列車脱線事故により、またまた夜行列車全面運休という羽目になったので、結局どっちもどっちという事ですな。7月にリベンジしようかな。
【余 談】
今回の出撃に使用した車は、初めての日産NOTE。
車体が大きい割には座席が完全には倒れず、後席も角度固定という仕様のため、長期間ロケの使用では辛いものがあり、これならフルフラットになる軽自動車の方がマシだと思える代物でした。