山陽電鉄では新鋭6000系の落成が続き、それに伴って3000系の置き換えが始まっていますが、今回置き換えになるのが3000系の中でもトップナンバーである第1号編成の3000Fで、製造年月が長きに渡っためバラエティーに富んだこの形式の中でも、日本初のアルミ合金車体として作られた2000系のうちの2編成の後継車種として作られ、ローレル賞まで取ったシンボリックな編成が、いよいよ11月23日のラストランを以て引退となります。
この3000Fは私が生まれる1年前に誕生し、子供の頃からよく見かけていた馴染みのある車両の中でもトップナンバーの3000Fがなくなるのはかなり寂しいので、名残惜しで最後の力走を記録することにしました。
山陽電鉄では、3000系の引退が近づくと「Last Run」のヘッドマークを掲げるのですが、なるべく普段の姿を残して置きたいので、今のうちに行くことにしました。
ヘッドマークが付くと、ネタ鉄などが現れて押すな押すなの芋洗いになる光景は見たくないので、10月中に行くことにしたのですが、台風やらなんやかんやで、結局10月末~11月頭での訪問となりました。
運良く10月後半から週休日が平日に当たってるので、沿線の撮影者も少なく楽に撮れました。
.10/27(金)
御影を朝6:13発の姫路行き直特でスタート、車窓右側ですれ違う編成をチェックしてたのですが現れず、須磨で降りようとしたら向かいのホームに停まっていたので、再び特急の車内に戻って西へ西へと逃げます。これで今日は1日運用に入っていることが分かりました。
1発目 妻鹿の鉄橋 623レ
下りの姫路行きなので順光で撮れる場所はなく、追い撮り場所で妻鹿に選定。
まず下り1本目の623レを撮ります。
8:02 直前まで雲っていたのですが、この列車が駅を出たところで急に晴れてきて、正面に日が当たり、側面との露光落差のひどいこと。正面は露出オーバーとなってしまいました。
2発目 的形-八家 822K
妻鹿で撮影の後は直ぐに片付けて東へ逃げます。
一度撮ってみたかった的形-八家間のトンネル東側へ行けるか地図で測ったところ、10分程で行けそうなので的形で下車を決行。急いで撮影ポイントへ向かいます。
8:33 残念ながらトンネル付近は南側の山影になって日が当たらないため、200m程手前でスタンバイ。
下り列車が被り掛けたのですがなんとか通過してくれて、上り列車をバリ順でゲット。急いで駅へ戻ります。
3発目 東須磨駅の神戸方 822K
1本後の普通に乗って大塩から特急で追いかけます。東二見で3000Fを追い越して、東へ東へ逃げますが、問題は次の撮影地、垂水で後の普通に乗り換えて塩屋に行くとなると10分しか余裕がないので、間に合わない可能性があります。そこで須磨で下車し、須磨寺か月見山界隈で撮ることに。
須磨寺-月見山間では線路に建物の影が落ちるので、月見山駅の東側の踏切にまで来たのですが、少し北東に線路が向いているので日が当たらない可能性。
9:51 案の定正面に日が当たりませんでした。
まぁ仕方がありません。めげずに次へ。
4発目 加古川鉄橋西詰め 1023K
下りの2本目の撮影場所を選定します。
阪急三宮まで行って折り返してくるので、割と時間はあります。
とりあえず姫路行きの特急でまた西へ向かいます。
列車は昼前にやって来るので、正面がなかなか順光になる場所は少なく、結局加古川の鉄橋で撮影すべく、高砂で下車。
加古川鉄橋の西詰めに着くと、線路脇に真新しい柵が追加されています。こんな所から線路に回り込んで侵入する輩がいるのでしょうか?
そう思って列車を待っていると、地元民らしい初老のおっさんが鉄橋の北側に歩いてきた所でコンクリートの堤防を下りて鉄橋の下をくぐって、またコンクリートの堤防を登ってきました。
この線路への侵入防止柵は、地元民が横断しないように強化された物のようです。
11:39 さて待っている間に太陽が南中を過ぎて、西側に回ってきたので、満を持して下りの2本目を順光でゲット。次の撮影地へ向かいます。
5発目 播磨町駅の西側 1222レ
次の撮影地は航空写真から、荒井-伊保間の道路沿いのカーブにすべく、一旦東二見まで行った後に折り返して下り普通電車に乗ったのですが、何を勘違いしたのか播磨町で下車してしまいました。
取り敢えず駅から姫路方へ歩いて線路脇の状況を見ます、ダメならあと1本だけ余裕があるので駅へ戻って来なければなりません。
播磨町駅から徒歩数分、まずまずの場所に着きました。これなら撮れそうなので駅には戻らずここで上りの2本目を撮ることに。
12:57 三脚を立てていた道路で、本番間際になって近くの幼稚園児の大群が通ってビデオ撮影にピンチ!(ロリコンの人だったら大歓喜)だったのですが、何とかぎりぎり通り過ぎてくれてセーフ。
これで上りの2本目も順光でゲット。
6発目 須磨公-塩屋 1421レ
次は下りの3本目です。
播磨町から上り普通に乗って、高砂から特急を使いますが、時間的にまた月見山ぐらいしか撮れそうな場所はなく、しかも逆光線なので2ショット目は撮らずに下り列車の撮影場所を選定します。
場所的に須磨浦公園-塩屋間で下り列車が南側から撮れるか半年ぶりに現地へ、半年前は上り列車の撮影だったのと、北側に光線が回る環境だったので、秋とは勝手が違います。
まず境川西踏切で6連の特急を撮影、結構ぎりぎり感があります。
そこでもう1つ西側の踏切へ移動します。
14:17 まあまあいい感じで下り3本目の1ショット目をゲット。平日なので誰にも邪魔されずに撮れます。
7発目 再び的形-八家 1421レ
撮影後は直ぐに塩屋駅に戻って同列車の2ショット目を狙うべく追っかけます。
後続の普通に乗って垂水で特急に乗り換えれば、東二見で追い付きますが、その先の大塩まで行かないと先行列車には乗れないので大塩まで乗ります。つまり撮影場所は大塩より西のどこかになります。
やって来たのは、朝にも来た的形-八家間のトンネル東側の場所です。
15:21 この時季で既に日の傾きが早く、線路南側の山影がどんどん迫ってきます。スタンバイ中に上り直特で6000系が通り過ぎていきました。
そして線路上にも影が落ち始めました。時間が刻々と進む度に影がアングル内に入り、その都度画角を調整します。
15:28 そしてやってきました下り3本目の2ショット目。
順光でゲットして、また急いで駅へ戻ります。たった7分でこれだけ影が進んできています。
8発目 伊保の漁港で 1526レ
次の撮影地は撮りたかった伊保の漁港のシーンです。
的形から上りの普通に乗った段階で、既に1本後を上りの3本目が追いかけて来ています。
15分しか時間がないので、伊保で下車後は脱兎の如く歩きます。大きな裸三脚を持って如何にも見るからに撮り鉄な青年が1人降りましたが、そんなに遅く歩いてると間に合わないのに。
伊保の漁港ですが、
「関係者以外立入禁止」の張り紙がしてあったのですが、電車の撮影なら見逃してくれるようで、というより
「午前中に白い鳥がいっぱい集まるから(多分魚の水揚げ時)その時に撮りに来たらよいよ」と漁民の方からアドバイスしてくれる程でした。ということで港湾の中へ入ってスタンバイ。
16:15 残念ながら時間的に太陽の位置が完全に真横だったので、鉄橋のどちらから撮っても前面は順光にならずサイドで反射光ギラリ狙い、もう1人の撮影者は結局川の北側から追い撮りしていました。
これで今日のミッションは全て終了。快適な山陽特急で爆睡して帰宅します。
御影
613→712大塩714→723妻鹿
812→818的形
849→851大塩
854→929須磨…歩・・・
月見山
1002→1033高砂
1158→1206東二見1212→1216播磨町
1313→1358塩屋
1433→1438垂水
1440→1509大塩1510→1512的形
1549→1559伊保
1629→1658姫路
1725→1855尼崎1856→1916難波
これだけを2,000円の1DAYチケットで乗れば、相当元は取れたでしょう。赤字は特急
11月分は続編としてまた書きます。