テニスの全米オープン・シングルス決勝でセリーナ・ウィリアムスが大坂なおみ選手に負けた時、彼女がラケットをコートに叩きつけて悔しがった場面がTVニュースで映し出された。
アメリカでは競技を問わず、喜怒哀楽を態度に表す選手は人気がある。ミスした時、道具に当たり散らすのも、ある程度まではよしとされる。しかし、セリーナ・Wは観客に不快感を与えるくらいに、ラケットでコートを強く叩いた。折れるのではないか心配したくらいだ。私はその時、「育ちが悪いのが態度に出たな」と感じた。
さて、中国オープンのシングルス準々決勝で大坂選手が中国選手と対戦した時、最初の間はいつもの調子が出ず第一セットを失ったが、その時彼女はラケットをコートに叩きつけた。一度ならず、二度までも。中国人観衆はそのシーンに不快感を抱いたと思う。または、「われわれと同じだ」と親近感を持ったか(笑い)。彼女はなんとか勝ち残ったが、私は「なんだ、彼女もセリーナ並みか」と感じた。
ところが、そのラケットをコートに叩きつけた場面は次のTVニュースでは消えていた。局側が「これはまずい」と気を利かせたのだろう。スポーツ新聞を見たら、「泣きながらプレーした」とあるが、ラケットを叩きつけた件は書いてない。大手新聞も同様だ。
ネガティヴな部分は報じたくない気持ちはわかるが、これは情報の歪曲である。セリーナ・Wの時は、そのまま画面に映したのだから、公平性に欠ける。ありのままに報道するのがマスコミの役割ではなかろうか。
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