2月25日のこのブログは、「野党議員諸氏に望むこと」を論じた際、ANAホテルが発行した上様宛の5千円の領収書が見つかったという産経新聞の記事(2月22日)を写真とともに引用した。その「上様」宛ての領収書は、立憲民主党の辻元清美氏の「鯛は頭から腐る」などの首相に対する失礼な暴言の論拠を否定するものであり、産経新聞の大スクープである。
頑固爺は、この産経の記事に野党やマスコミがどう反応するか興味深々だったが、どうやら黙殺することに決めたらしい。その記事が出たのは土曜日だったが、NHKはその日の昼のニュースでは取り上げず、その後も無視している。その他のTV局や大手新聞各紙も同様である。
連日、安倍叩きキャンペーンを繰り広げてきた朝日新聞が無視したいのはわかるが、中道のはずの読売新聞が黙殺するのは理解し難い。新型肺炎問題の方が重要だということは理解できるが、読売は2月24日(月曜だが休日)の第4面に「予算案、衆院採決ヤマ場」という見出しの記事の最後に「さらに、安倍首相の後援会が『桜を見る会』の前日にホテルで開催した前夜祭についても疑惑が解明されていないとして、引き続き糾す方針だ」と報じているから、「上様」の領収書をことさらに無視したとしか思えない。
この記事のライターが産経のスクープ記事を見ていないことは考えられず、読売は他紙のスクープ記事を敵愾心から黙殺することにしたのだろう。
さて、産経は25日に世論調査の結果を発表し、安倍内閣支持率が数%ダウンし、不支持率が支持率を上回ったこと、「桜」事件に関する「安倍首相の説明が納得できない」という回答が70%以上であることを報じたが、この回答者のほとんどは2月22日の産経新聞を読んでいないと推測する。
頑固爺とて、安倍首相の後援会に関する公私混同は怪しからんと思っている。しかし、首相が不適切な野次を謝罪する一方、野党がさんざん首相を罵倒するのは構わない、というのはあまりにも不公平であり、そういうムードを醸成したのはマスコミである。その挙句、安倍叩きキャンペーンを主導した朝日新聞は言うに及ばず、マスコミ全体が申し合わせたかのごとくに「上様」領収書を無視するのはいかがなものか。
マスコミがダンマリを決め込む一方、ネットで「辻元清美 上様領収書」で検索すると、YouTube の動画がぞろぞろ出てくる。これらの動画は漢字転換のミスやら、針小棒大に書く傾向があるなどの欠点はあるが、それでも新聞報道の不公平性を炙りだしているのは確かである。
新聞離れが起きているらしいが、それは主義主張を優先した結果でもあり、自業自得である。そしてもっと重大なことは、新聞が結果的に世論を誤った方向に導いていることである。新聞購読者のほとんどが1紙しか講読していないことを認識し、まず公平性を優先してもらいたいものである。
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