「厳選いい宿」というTV番組(朝8時)を見ていたら、旧軽井沢のルグラン(Le Grand)が紹介された。そして、温泉露天風呂がウリになっている。軽井沢には温泉が湧かないはずだが、なぜルグランに温泉露天風呂があるのか。そのわけは、岩手県の花巻温泉から温泉水を輸送するから。
http://www.legrand-karuizawa.jp/spa/
私が住む湯河原でも、タンクローリーが各地の日帰り温泉施設に温泉水を運んでいるが、軽井沢でも同じことをやっているとは知らなかった。しかし、軽井沢なら、岩手県からでなく草津温泉から運ぶ方が安く済むと思うが、余計なお世話かな。
私も温泉が大好きで、それが嵩じて湯河原に住んでいる(笑い)。特に最近は、旅行の目的地を決めるとき、温泉であることを必須条件としている。ただの「大浴場」では不満で、「温泉大浴場」でないと気がすまない。この習癖は私に限らず、多くの日本人に共通するものだろう。
体に不都合がなくても、リュウマチにいいとか、切り傷が治るとか、いろいろな効能があると聞くと安心する。湯治客ならまだしも、健常者がなにがしかの効能を求めるのはヘンな話だ。
硫黄の臭いがするとか、白く濁っているとか、水質がねっとりしているとか、特殊な湯だとさらに満足感が高まる。
だからルグランのように、わざわざ遠隔地から温泉水を運んでくることが必要になるわけだ。
さて、温泉で体と心を癒せばいいのかというと、そうではない。いい景色があり美味しい料理があって、はじめて〇〇温泉としての価値が生まれる。つまり、日本人にとって、温泉とは心理的複合文化なのである。
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