「なには食堂跡地」階段を降りたところが食堂入り口。階段を降りた右手に田村高廣が焼く“きんつば”の焼き台があった。馬車屋のおっちゃん曰く「お父ちゃんのきんつば焼くのは趣味やねん、夏冬関係あらへん」。田村高廣が藤田弓子と駆け落ちする前、出征前の商いはきんつばの和菓子職人であったことの暗示ではないかと思われる。昔、職人であったことのプライドが田村高廣のアイデンティティーであった。
田村高廣の台詞は続く
「ひとつことずーっとやってきたあの(馬車屋の)オッサン、あら立派やで」
「もし信雄が生まれてへんかったらワイはきんつば焼いてへん」
「こんな事(きんつば)しかワイには無かった」
きんつばを焼き続けること、40過ぎて授かった息子の信雄が今の暮らしを持ちこたえるあやうい錨となっている。
そしてまた戦後を生き長らえてしまったことへの自責の念にもかられている。
泥の河 ロケ地探索 その1
泥の河 ロケ地探索 その2
泥の河 ロケ地探索 その3
泥の河 ロケ地探索 その4
泥の河 ロケ地探索 その5
泥の河 ロケ地探索 その6
田村高廣の台詞は続く
「ひとつことずーっとやってきたあの(馬車屋の)オッサン、あら立派やで」
「もし信雄が生まれてへんかったらワイはきんつば焼いてへん」
「こんな事(きんつば)しかワイには無かった」
きんつばを焼き続けること、40過ぎて授かった息子の信雄が今の暮らしを持ちこたえるあやうい錨となっている。
そしてまた戦後を生き長らえてしまったことへの自責の念にもかられている。
制作・著作 木村プロダクション/小栗康平
泥の河 ロケ地探索 その1
泥の河 ロケ地探索 その2
泥の河 ロケ地探索 その3
泥の河 ロケ地探索 その4
泥の河 ロケ地探索 その5
泥の河 ロケ地探索 その6