昨日、三田市立有馬富士共生センターで開催された「里山の恵みシカ肉を食べて森を守ろう!」の講演会に参加しました。
主催は、ひょうご森のインストラクター会で、今回7回目の研修会となるとのことでした。
研修会場には、40人を超える参加者、それも市内からだけではなく明石市や京都府などからも家族連れで参加しています。家族参加や遠方からの参加の理由は、講演会の後にシカやイノシシのジビエ料理が楽しめることがあったと思います。

講師は、兵庫県森林研修センターの三木氏。三木氏は獣医でもあるとの事でした。県内の農業地域へ赴き、シカやイノシシから農業被害を守る取り組みなどの普及活動をしている方でもあります。
さて、講演内容で私が学習したことをまとめて報告します。
(イノシシについて)
*シカ一匹あたりの被害よりもイノシシ一匹あたりの被害面積が大きい(鼻でもって土をほじくり返す面積が大きいため)
*イノシシは、跳躍力が意外と高い。1.2mまでなら助走しなくても飛べる。
*イノシシの鼻の力は、60㎏の石を移動させる力がある。
*イノシシの主食は、植物(根)が多いが、ミミズやカエルも近くで発見すると食べる。竹の子被害、イモ類、ドン栗など。
*行動範囲は、3キロメートル~4キロメートル。よって広葉樹林内の移動をしているイノシシは、農作物被害をもたらすことはない。
(シカについて)
*シカの被害は、樹木の葉や皮を食べてしまう。また稲を食べること。つまり、森を破壊する。背の届く葉を食べてしまうことからシカの居る森は、森林の下部に緑(葉)がなくなる(ディアラインという)現象が現れる。
*跳躍力に優れている。
*シカもイノシシも光、音、臭いでの対策だけでは、慣れてしまうため効果がない。昔のように犬の放し飼いなどは現代は難しい。
(効果的な対策について)
1 餌場をなくす。規格品外の野菜などを放置することは、餌付けをしているのと同じ。ひこばえも放置された餌になる。
2 居心地を悪くする環境をつくる。畑の近くを切り開くなどの対策を行い、人目につきやすくする。
3 畑を囲う。ネット対策。
4 追い払う。犬などを飼う。
5 捕獲する。ハンターの皆さんに依頼
上記の探索は、トータルで実行しないと効果がない。例えば、ネットで囲う対策も農地全体を囲うことが重要。また、メンテナンスも月に一度巡回して手直しするなどのルールを決める。一人の農家だけの対応では、農業被害は少なくならない。集落全体で対応することが望ましい。
(ジビエ料理に関して)
シカやイノシシの被害は、全ての個体が悪さしているのではなく、集落エリアで行動している個体のみが悪さをしている。よって、むやみやたらに殺すことは、人と動物の共生の観点からも好ましくない。兵庫県内では、年間5・6千頭が捕獲されてると思われるが、ジビエ料理に提供されているのは、2千頭程度と推計されている。(ただし、自己消費しており、カウントされないものもある)
また、シカ肉は、牛や豚肉からすると少し高め、いわゆる時価の取引となる。
講師の三木さんにシカやイノシシの処理施設について質問してみました。
Q:県内には、認可を受けた5つの処理施設があるとのことですが、三田市内で処理施設を設置する場合の留意点は?
A:三田市内でもシカ、イノシシの農作物への被害はある。しかし、捕獲頭数はそれほど多くないので、小さめの施設をつくることをお勧めする。また、広域連携してハンターが持ち込めるような体制づくりも必要ではないか。
1部の講演会終了後、イノシシのシチュー、シカ肉のローストを参加者全員でいただきました。
2部は、森のインストラクター会代表の山下さんが、「樹木の冬芽を見て木の種類を観る」と題し、葉の落ちた木の見方を学びました。
さて、これからは、そのジビエ料理の写真を掲載します。
贅沢な昼食をご覧ください。

(シカ肉:少しリアルです)

(イノシシ肉のシチュー)

(パンやジャム、そして紅茶、渋皮煮もついています)

(休憩時間に新宮晋氏の風のミュージアムを見学:いろいろなモニュメントが風になびいていました)


(山下代表の講義:冬の木も見方によっては面白い)
この講演会は、年に一度の開催です。ジビエ料理を始めてみようかな?と考えている方々も来ておりました。自然の恵み(地域資源)をこの三田でも活かさない手はありません。
主催は、ひょうご森のインストラクター会で、今回7回目の研修会となるとのことでした。
研修会場には、40人を超える参加者、それも市内からだけではなく明石市や京都府などからも家族連れで参加しています。家族参加や遠方からの参加の理由は、講演会の後にシカやイノシシのジビエ料理が楽しめることがあったと思います。

講師は、兵庫県森林研修センターの三木氏。三木氏は獣医でもあるとの事でした。県内の農業地域へ赴き、シカやイノシシから農業被害を守る取り組みなどの普及活動をしている方でもあります。
さて、講演内容で私が学習したことをまとめて報告します。
(イノシシについて)
*シカ一匹あたりの被害よりもイノシシ一匹あたりの被害面積が大きい(鼻でもって土をほじくり返す面積が大きいため)
*イノシシは、跳躍力が意外と高い。1.2mまでなら助走しなくても飛べる。
*イノシシの鼻の力は、60㎏の石を移動させる力がある。
*イノシシの主食は、植物(根)が多いが、ミミズやカエルも近くで発見すると食べる。竹の子被害、イモ類、ドン栗など。
*行動範囲は、3キロメートル~4キロメートル。よって広葉樹林内の移動をしているイノシシは、農作物被害をもたらすことはない。
(シカについて)
*シカの被害は、樹木の葉や皮を食べてしまう。また稲を食べること。つまり、森を破壊する。背の届く葉を食べてしまうことからシカの居る森は、森林の下部に緑(葉)がなくなる(ディアラインという)現象が現れる。
*跳躍力に優れている。
*シカもイノシシも光、音、臭いでの対策だけでは、慣れてしまうため効果がない。昔のように犬の放し飼いなどは現代は難しい。
(効果的な対策について)
1 餌場をなくす。規格品外の野菜などを放置することは、餌付けをしているのと同じ。ひこばえも放置された餌になる。
2 居心地を悪くする環境をつくる。畑の近くを切り開くなどの対策を行い、人目につきやすくする。
3 畑を囲う。ネット対策。
4 追い払う。犬などを飼う。
5 捕獲する。ハンターの皆さんに依頼
上記の探索は、トータルで実行しないと効果がない。例えば、ネットで囲う対策も農地全体を囲うことが重要。また、メンテナンスも月に一度巡回して手直しするなどのルールを決める。一人の農家だけの対応では、農業被害は少なくならない。集落全体で対応することが望ましい。
(ジビエ料理に関して)
シカやイノシシの被害は、全ての個体が悪さしているのではなく、集落エリアで行動している個体のみが悪さをしている。よって、むやみやたらに殺すことは、人と動物の共生の観点からも好ましくない。兵庫県内では、年間5・6千頭が捕獲されてると思われるが、ジビエ料理に提供されているのは、2千頭程度と推計されている。(ただし、自己消費しており、カウントされないものもある)
また、シカ肉は、牛や豚肉からすると少し高め、いわゆる時価の取引となる。
講師の三木さんにシカやイノシシの処理施設について質問してみました。
Q:県内には、認可を受けた5つの処理施設があるとのことですが、三田市内で処理施設を設置する場合の留意点は?
A:三田市内でもシカ、イノシシの農作物への被害はある。しかし、捕獲頭数はそれほど多くないので、小さめの施設をつくることをお勧めする。また、広域連携してハンターが持ち込めるような体制づくりも必要ではないか。
1部の講演会終了後、イノシシのシチュー、シカ肉のローストを参加者全員でいただきました。
2部は、森のインストラクター会代表の山下さんが、「樹木の冬芽を見て木の種類を観る」と題し、葉の落ちた木の見方を学びました。
さて、これからは、そのジビエ料理の写真を掲載します。
贅沢な昼食をご覧ください。

(シカ肉:少しリアルです)

(イノシシ肉のシチュー)

(パンやジャム、そして紅茶、渋皮煮もついています)

(休憩時間に新宮晋氏の風のミュージアムを見学:いろいろなモニュメントが風になびいていました)


(山下代表の講義:冬の木も見方によっては面白い)
この講演会は、年に一度の開催です。ジビエ料理を始めてみようかな?と考えている方々も来ておりました。自然の恵み(地域資源)をこの三田でも活かさない手はありません。