三田市議会議員 肥後淳三のウェルビーイング(幸せ)日記

幸せな出来事、その日の思いをブログにしたためます。        皆さんと一緒に幸せを追求しましょう!

私は私にできることをしてるだけ

2023年06月04日 | 環境・都市計画
 6月3日は、武庫川流域圏ネットワークの総会と総会前の講演会が開催されました。
 武庫川流域圏ネットワークは、武庫川のダムの新設を考え、市民活動で「安全・安心そして魅力ある川」にしていくことを目的として設立された団体です。
 現在関係13団体と個人80人弱の方が加入し活動を展開しています。
 私も昨年4月に入会し、都度関係団体の活動で関心あるプログラムに参加しています。

 さて、3日の講演会は、元神戸女子学院大学学長 川合真一郎氏から「行動生態毒性学の展望」と題して、人間が作り出した化学物質が動物の行動に変異をもたらしており、近年は、その濃度がppmからppb、pptレベルであっても動物の行動に何らかの影響を及ぼしているのではないか?との前置きの話から、大学教授時代の近畿圏内での水質分析結果、さらには、イルカなど母体に蓄積されたPCBは、赤ちゃんを生むと濃度が低くなる。すなわち母体から生まれ来る赤ちゃんに母乳からPCBが移行している。との研究結果のお話しがありました。
 自然界の中でも蜘蛛や蜂が殺虫剤に含まれる成分「ネオチノイド系」で異常行動を起こしている分析結果も報告がありました。
 人が生んだ化学物質で人間には無害に近い濃度でも自然界の生き物に対しては「毒物」になっている状況が話から伺えます。
 川合先生は、日本国内で使われなくなった化学物質もあるが、未だに使われ続けている物質も存在する。経済界の状況において声を大にして訴えにくい部分もあるが、消費する私達がある意味賢くなる必要があるのでは?と締めくくりました。
 また、最後に先生から私にも会場の皆様にも響く言葉を贈っていただきました。
 「私は私にできることをしているだけ」
 この言葉は、「ハチドリのひとしずく」と言う、南アフリカ先住民に伝承される物語の一コマの様です。
 何らかの原因で森が燃え始めた。逃げ惑う動物たち。しかし、そこにハチドリがくちばしに水を1滴含み、燃え盛る森に落として行く。
 「そんなことをして一体何になるんだ」と言った動物にハチドリは「私は私に出来ることをしているだけ」と答えます。

 環境問題の解決は、これまで人間社会が作り出した「自然へのつけ」を小さな行動で元に戻しているかのようです。
 西宮浜の海洋プラスチックごみを拾う作業、オオキンケイギクの駆除作業、武庫川にアユを遡上させる行動も「ハチドリのひとしずく」だと言えます。
 時には、気が遠くなる作業をし、自分を見失うことがあるかも知れません。
 しかし、その時は「私は私にできることをしているだけ」のこのハチドリの言葉を思い浮かべたいと思います。
 すべては、未来の子どもたちから預かっている地球のために・・・。


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