昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

初鰤

2018-12-17 16:34:32 | 俳句

「初恋の人」というのがある。
60の爺が戯けて言うことだから笑って聞いてほしい。
これなりに恋もした。
言うも恥ずかしい事であるが。
どれも片思いであった。
所詮叶う恋ではなかった。
最後にかーたんに恋をした。
そんな熱烈な恋でもなかった。
しかし恋は叶ったし、なによりも最も相応しい恋であった。
かーたんとはその後、家庭を持ち、子をもうけ、大いなる幸を得た。
世の配剤は分からぬものである。
しかし神のみ心は常に最善をなしてくださる。

初鰤に難波の夢もしらじらと   素閑

初鰤を道に水まき迎えるや   素閑

初鰤の目にも麗し下町や   素閑

初鰤や遠き北国磯の岸   素閑

初鰤や人波凄し上野の市   素閑

初鰤や宝光とせむ朝の日や   素閑

ひもすがら初鰤の荷を家に持ち   素閑

丘も越え山越え日影の初鰤や   素閑

頭をも猫に取られし初鰤や   素閑

初鰤やあしたの日影あらたなり   素閑


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