これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

昔のマンガ

2011年06月26日 20時30分24秒 | エッセイ
 奈良のお友達からメールが来た。
「断捨離に目覚め、いらないものを処分しています。砂希さんの好きな『エロイカより愛をこめて』も捨てようと思っています」
 青池保子さんの『エロイカより愛をこめて』は、絵の美しさといい、スケールの大きなストーリーといい、私が今まで読んだ漫画の中で一番面白い。高校生のときに友達から借り、漫画でここまで描ける技術に驚いた。
 2歳上の姉に見せると、彼女もたちまち夢中になり、さっそく全巻揃えてしまった。私は、何度も姉にこれを借りたものだ。実家を出てからは、姉に会う機会が減り、新刊が出るたび自分で買うようになった。だが、古い本は書店に並んでおらず、今となっては入手困難と思われる。
 私は焦り、大急ぎで返信をしたためた。
「捨てるくらいなら、私にくださーい! お願いします!」

 かくして、お友達から『エロイカより愛をこめて』1巻から22巻をちょうだいした。



 1巻の奥付を見ると、初版の発行が「昭和53年10月10日」となっており、長い伝統のある作品なのだとわかる。ちなみに、現在もときどき新刊が発行されている。
 東西冷戦時代を舞台にした、NATOやKGB、CIAなどの情報争奪戦がコミカルに繰り広げられ、噴き出す危険があるものだから、人前で読むときには白い目で見られる覚悟が必要だ。
 エロイカとは、ベートーベンの英雄を意味し、金髪巻き毛の派手な美術窃盗犯である。
 しかし、大多数の少女は、エロイカよりもNATO情報部のエーベルバッハ少佐を好む。



ストレートの黒髪をなびかせ、「鉄のクラウス」のコードネームの如く、鍛えられた身体でマグナム44を片手で撃ち、数々の多難な任務に立ち向かうのだ。まったく、ほれぼれする、たくましさである。



 もちろん、私も少佐のファンだった。10代の多感な時期に、浮世離れしたキャラクターを好んだ弊害として、制服フェチで筋肉フェチになってしまったが、大きな問題ではない。
 いただいた全巻を並べてみた。



 いつでも、エロイカワールドに入れるのは楽しみだが、現実逃避しないように気をつけよう。
 ありがとうございました♪ 



クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする