等分除と包括除について~
除法には、等分除と包括除の二通りの考え方がある。
除法とは、数量的にモノを分割・分配する為の演算方法である。
等分除とは、全体的に一度に分割する考え方。
包括除とは、部分的に数回で分割する考え方。
例えば、「12÷3」の場合~
12個の●を、AさんBさんCさん3人で分ける時、
等分法は、「●●●●●●●●●●●●」を
一度に、「●●●● ●●●● ●●●●」と3分割して、
Aに4個●、Bに4個●、Cに4個●…という考え方。
包括除は、「AとBとC」を合わせて3人なので、
「ABC」の三人分を「●●● ●●● ●●● ●●●」から
一回ずつ分割して3人に分ける考え方。
一度目、「●●●」⇒「A●・B●・C●」
二度目、「●●●」⇒「A●・B●・C●」
三度目、「●●●」⇒「A●・B●・C●」
四度目、「●●●」⇒「A●・B●・C●」
四度の合計で、A4個、B4個、C4個…
この図だけなら、どちらの考え方も対して違わないが…
例えば、以下のような場合なら
「a・b・c・d」の4種が3個ずつ合計で12個を以下のように箱に入っていた場合。
等分除⇒「a・b・c・d」 「a・b・c・d」 「a・b・c・d」⇒ (4×3=12)
分割所⇒「a・a・a」 「b・b・b」 「c・c・c」 「d・d・d」⇒(3×4=12)
これらは、
横に書かれいるた通りの考え方で分けるのがベストと言えよう。
仮に、aaa bbb ccc ddd を、等分除で分けるなら、箱から出して、「a・b・c・d」を3セットつくる必要があり、
同様に「a・b・c・d」×3を、包括除で分けたいなら、箱から出してaaa bbb ccc dddをつくる必要がある。
そもそも…このような二通り「考え方」は、上記のような二通り現実状態の「分け方」から生じたモノであろう。
従って、「等分除・包含除」の考え方を体得させたいなら、上記のような現実を設定するのがベスト。
そもそも…
除法を知らない、乗法の体得も未熟な小学生に
「除法」を教えるには、現実のモノを操作する形で五感での体験が重要でベスト。
それは、割り算を掛け算から教えるのではなく、
モノの分け方・等分割・等分配を手の操作で体験的に教える。
その過程で、上記のような方法でなら「等分除・包括除の名称」は知らなくても…、
現実的な「等分除・包括除のやり方」は、体験する事になろう。
具象像で図示するなら以下であろう~
a b c d
a b c d
a b c d
a b c d を上記のように並べて、
横は、「a b c d」が、縦に3セットだから、3人で「a b c d」を1セットで4個。
縦は、「a」と「b」と「c」と「d」が3個ずつだから、a⇒b⇒c ⇒d と、4回と配って一人に合計で4個。
これは、「3×4」と「4×3」の「区別と連関」を像で考えたモノでもある。