「旅に出たい病」と、ぬるい炭酸

2024年11月07日 | 海外旅行

 「旅に出たい病」は不治の病である。

 ということで、前回はヒマがないとき、この発作をまぎらわす「旅のどんぐりコーヒー」として、

 

 世界の車窓』&『ヨーロッパの車窓だけ

 「BSなどで流れている外国語ニュース

 

 を紹介したが、他にもこんなのがあって、たとえば「海外の炭酸水」。

 ヨーロッパを旅行していたとき、ちょっと困ったことにがあった。
 
 私はガサツな体をしているのか、海外で「水が合わない」みたいなことはあまりない方だが、体調は平気でもは微妙なときがある。

 中でもヨーロッパで「ミネラルウォーター」というと、基本的には「ガス入り」であり、これがあまり口に合わなかったのだ。

 いや、炭酸自体は私も大好きなのだが、ヨーロッパのそれはだいたいが微炭酸

 それも、かなり「抜けている」感じで、またヨーロッパ人は日本のように冷やしたドリンクを好まないため、たいてい生ぬるい

 それだけでなく、コーラもぬるい。ファンタもぬるい。ビールもぬるい。

 真っ盛りで、暑さにへばっていても、奴らはぬるぬるドリンクを飲みやがるのだ。爽快感ゼロや!

 これはウマくないです。

 なんで、うっかりガス入りを買ってしまったときは、飲み切るのに苦労したものだが、その記憶があるせいか、に日本で飲むと旅の記憶がよみがえる。

 思い出すのはトルコのこと。

 トルコはイスラムの国でヨーロッパとは文化が違うはずだが、ドリンクはこれがまた生ぬるい

 イスタンブールでもカッパドキアでもイズミルでもそうで、それこそ観光を終えてスカッとしたいのに、なに飲んでも、やはり人肌

 で、「またかあ!」とガッカリしていたら、売店のオジサンが、

 

 「もしかして、冷たいのがほしいんか?」


 

 つたない英語でこう言ってきたのだ。

 うんざりしながら「そうである」と答えると、オジサンは店のから別のペットボトルを持ってきてくれた。

 で、これが飲んでみると、冬の北海道くらいキンキンに冷えていた。

 え? なんで? といぶかしんでいるとオジサンは、

 

 「ヨーロピアンはぬるい飲み物が好きやからね。それに合わせとるんやわ」


 

 おーい! 待てい! お前らのせいか!

 ヨーロッパといえば、昔は世界各地を侵略しまくっていた歴史がある。

 かくいうこのトルコも「瀕死の病人」と呼ばれるほど、メチャクチャに荒らされたけど、温度まで取りこんでいたと。

 まさに帝国主義もここに極まれりである。

 コラ! この植民地野郎どもが! オレのセブンアップをぬるくすな!

 そんなこともあったりとか、ともかく発作が起きるといつも、ふだんは飲みつけないゲロルシュタイナーサンペレグリノを買ってくるのだ。

 もちろん、ぬるいまま口をつけ、

 

 「たいして、おいしくない! 爽快感もなし! けど、外国を思い出して、いい気分!」

 

 という、なんともおかしな快哉を上げることとなるのだ。頭イカれてるな。

 

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