金曜日は基本的に研究所で非常勤のお仕事をしています。研究所ではいくつかの実験を同時に進行していまして、その中の1つを担当してます。詳しいことは書きませんが、人間の嗅覚に関する心理実験です。
今日のお仕事は、来週から始める実験の準備。装置を調整した後、ご近所の研究室の事務をなさってる方に予備実験の実験台になって頂きました。装置も実験の進行具合もかなり順調でした。
ある程度片付けた後に、STさん(研究所の方)の提案でもう少し装置に改良を加えることになりました。空気を液体の密閉容器入った液体に通し、そのた空気を提示するというやり方です。STさんの指示通りにチューブを接続し、空気のボンベの栓をひねりました。次の瞬間。
勢いよく容器から噴出する液体……が顔面に直撃してしまったわたくし。なおも液体をあびつつ必死でボンベの元栓を止めながら思ったのは、「中の液体は何なの~~~!?」でした。
毒劇物はほとんど扱いませんが、うっかり触ったら即洗い流さなければいけないような液体も扱う研究室です。今日使っているその密閉容器に、過去にはアンモニアだのVOC(揮発性の有機化合物)だのが入っていたのも知っています。そんな容器から飛び出した液体が、頭からかかって口の中にまで……。
とにかく洗わなきゃ、ていうか救急車とか呼ばれるのかな?もしかしたら事故扱いになっちゃうのか…
そんな考えが頭の中をめぐるうちようやく液体の噴出も止まり、「大丈夫~?」と朗らかに心配してくださるSTさん。
「な、中身は何でしょう?」おびえる私。
「え?ああ、大丈夫よ~。きれいなお水だから」やっぱり楽しそうなSTさん。
純水か……良かった…。
ひっそり安心する私にSTさん、さらに明るい声で続ける。「入り口と出口の接続、逆だったみたい~」
なんですと……

きちんと接続したらうまくいきました。やれやれ……。