バレンシア国王杯直前…ですが、ASのドレンテのインタビューが、なかなか素が出ていて良かったと思ったので、その訳を。
先日のデポル戦でベルナベウのファンからブーイングをくらい、本当に落ち込んでいたというドレンテ。試合後にもコメントが出ていたと思いますが、ASのこの記事は、月曜か火曜に改めて行われたものだと思います。
正直なところドレンテマニアではなかった私は、ドレンテは既にパパであったという事実にまず驚いた次第であります。いつの間にそんなことになっていたんだ(忘れているだけか?)。エインセの良い人っぷり、ラウルのベテランっぷり、仲の良い若者たち…といったチームメイトの様子も伺えます。でもドレンテ、エインセはせめて「兄貴」くらいにしてやれば良かったのに。9歳違いで父親です。ところで、なんでドレンテのニックネームがマラギータなんでしょう?
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Q:ベルナベウでブーイングされたのはどんな気分でしたか?
D:チームは勝利してとてもハッピーだけど、俺はすごく悲しかった。俺にとってはチームが一番で、俺たちが勝つのは何よりも大切だ。俺は、チームの25人の選手の中の1人で、俺の問題は個人のことであり俺自身のことだ。でも、またプレイするときには、そのときの気持ちを思い出してしまうだろう。マドリーは俺のハートの中にあるんだから。そう、俺がベルナベウに足を踏み入れたときに、観客がブーイングしてきたのはすごく辛かった。こんな気分になったのは初めてのことだ。以前にもベルナベウでブーイングされたことはあったけど、でもデポル戦ではすごくたくさんの人たちがブーイングしてきたんだから。ベルナベウの観客の反応については、少しは理解できる。だってマドリーでは、俺はまだ以前のレベルでプレイできていないし、ここのファンは高いレベルでプレイするのを求めているんだから…彼らを理解しようとしてるさ。
Q:観客のブーイングは辛かったですか?
D:すごく辛かった。俺のハートにはたった2つのチームしかない。フェイエノールトとレアル・マドリーだ。オランダでは、皆が俺を応援してくれたけど、マドリーでそれは変わった。俺はすごく若いし、だから辛いんだ。俺がここに来てセビージャ戦でゴールを決めたとき、皆が俺のことを褒めてくれた。でもすぐに召集からもれたりして、辛いシーズンだった。ここではすばらしいシーズンを送り、ゴールを決めたいと思っている。でも今は辛くて悲しい。本当に厳しい時期だ。
Q:日曜日は、試合後はほとんど泣き出しそうでした。
D:ああ、ほとんどね。実際そうだった。当然だよ。ベルナベウは俺の家なのに、今はフエラにいるようだ。ベルナベウからはるか離れた場所でブーイングされるのは、俺にとってぜんぜん辛いことじゃない。でもカーサでは本当に辛い。俺はすごくこのクラブにいたいんだ。俺はマドリー時代のロナウドのユニフォームを持ってる。15歳のときに親父がプレゼントしてくれたんだ。俺はいつでもマドリディスタだった。家族はバルセロナファンだったけどな。俺は子供の頃からマドリーのファンだったんだ。移籍の可能性が持ち上がったとき、俺は直接セニョール・ミヤトビッチに、イエスって言ったんだ。そんなことが俺の身に起こるなんて考えなかった。オランダでは、マドリーは偉大なんだ。
Q:誰かの期待を裏切っていると思いますか?
D:トレーニングがある日は、俺はだいたい朝8時に目を覚ます。8ヶ月になる娘の部屋に行って、一緒にシャワーを浴びて、一緒に朝飯を食べて、それからトレーニングに出かける。ロッカールームに着くといつでも、セルヒオ・ラモスとかイケルとかピパ(イグアイン)が、「マラギータ、元気か?」って声をかけてくる。俺はいつでもすごく幸せだ。いいトレーニングをして家に帰ると、いい仕事をしたと感じるんだ。ベルナベウでよりも、フエラで悪いプレイをする方が良い。ブーイングを受けるのは最悪な気分だから。それはプレッシャーだと感じる。俺たち皆がそうなんだ。そして奇妙なことに、俺はマドリーのファンが大好きなんだ。俺が通りを歩いていると、ファンが俺に近づいてくる。俺はいつでも立ち止まって、ファンと一緒に写真を撮る。トレーニングから帰るときでも、どこでもな…。でもベルナベウでは、すべてが変わってしまう。なんでかわからない。俺は普通の人間で、レアル・マドリーの選手だということを俺自身が信じられないくらいだ(最後の1文自信なし)。
Q:でも、なぜ観客はあんなふうにするのでしょうか?
D:それは、観客がベストのドレンテを見たいと思っているからだ。観客が俺にとても厳しいのはわかってる。でもそれがフットボールだ。
Q:今、あなたのお父さんからどんなアドバイスをもらっていますか?
D:俺の親父も苦しんでいる。それが余計に辛い。俺はとても敏感なんだ。親父が言ってきた。「お前に何が起こってるんだ? お前はドレンテだ。何が起きているんだ? がんばれよ」って。でも、それを受け入れるのも大変だ。親父や他の家族は、俺を最大にサポートしてくれる。今週は厳しいものだった。
Q:今、マドリーのロッカールームで、一番サポートしてくれるのは誰ですか?
D:ガブリエル・エインセだ。彼はいつも俺と話してくれる。俺にとって、彼は親父のようなものだ。彼はいつもアドバイスしてくれる。「試合でも、トレーニングでやっているようにプレイすればいいんだ。2年のうちに、お前は最高の奴になる。お前は本当に最高だし、速いんだ」って。彼は専門家で、良いアドバイスをくれるし、俺が必要とするときにサポートをしてくれる。彼が今そういうサポートをしてくれるのは、俺がそういう時期を過ごしているとわかっているからだ。
Q:日曜日に、あなたがまだボールにも触れないうちからブーイングを始めたベルナベウのファンたちをどう思いますか?
D:彼らに言いたいのは、俺はマドリーで重要な存在になりたいと思っているし、彼らを幸せにしたいと強く望んでいるということだ。何よりも重要なのはこのクラブで、俺はマドリーで勝利したいんだ。
Q:ドレンテはレアル・マドリーの選手ではない、移籍させるべきだ、と主張している人たちにどう反応しますか?
D:俺が言えることは何もない。なぜなら彼らの意見は、敬意を払われるべきだからだ。俺はただ彼らの意見を代えさせるように、俺がこのクラブにとって重要な存在になれるということを示さなければいけない、それだけだ。
Q:この日曜日は、あなたのキャリアにとって最悪の日になりましたか?
D:覚えているのは、フェイエノールト時代に、アヤックスに1-4で敗れたこと。あれは本当に最悪の日だった。でも今俺は21歳で、4シーズンのプロフェッショナル生活を送った。別の日が最悪の日にもなる。驚くべきことだったし、俺にとっては本当に難しいことだった。俺のキャリアでこんなふうになったのは初めてのことだ。信じられなかった。
Q:なぜあんなにピッチで転んだのでしょうか? スパイクの問題? それとも調整の問題?
D:試合が終わった時にラウルが俺に言ってくれた。長すぎるスパイク・スタッドを選ぶと、それを使うにはピッチがとても固いんだと。「ちょっと短めのスパイクの方がお前には合うよ、ロイ。もし長すぎるのを選んでたなら、転ぶのは当然だよ」って彼は言ってくれた。試合が終わった後に俺が残っていたら、ロッカールームで彼が話しかけてきてくれたってことさ。彼は良く知っているから、それを俺に話してくれたんだ。
Q:ファンデから何か言われましたか? 試合後の会見で、彼があなたを擁護していたのを知っていますか?
D:あの試合が終わった時には、彼は何も話をしなかった。なぜなら、普段そういうことはしないからだ。何か話をするなら、数日たって、トレーニング前のウォーミングアップの時に話をするのが彼のやり方だ。ファンデとは1ヵ月半一緒にやってきたのは俺にとって重要なことだ。彼は俺に自信を与えてくれる。素晴らしい人間で、本当に全選手を十分に助けてくれる。
Q:今日、ファンデ・ラモスと話す予定があります。彼に何か言いたいことはありますか?
D:俺を信じてくれていること、マスコミの前でおれをかばってくれたことに本当に感謝している。そういったサポートは本当に重要だ。
Q:そして今は?
D:戦うこと、でも時に人生とは思ったようには行かないんだな。
Q:時にはタオルを投げて、レアル・マドリーの外での将来を考えることは?
D:いや、決してない。今が難しいのはわかってる。だが、俺はここで勝利するために戦いたい。そうするだけの魂を俺は感じている。今、最高の俺を見せなければならないということが真実だ。
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チームメイトに慰められ、監督にかばわれ……まだ若いドレンテにとっては試練の時です。次の週末出番があれば、まずはフエラでちょいと調子を上げて、1つくらいゴールが決まっちゃったりするとまた違うかも。がんばれよ。元気出せ。
おまけ
ドレンテの画像を探していて見つけたこの画像。アラビア半島方面へ営業に行った時のもの…だろうと思うんですが、金持ちそうなおじさんの傍にいるグティ、というのが、どうにもはまりすぎてて背筋が寒いです。ドレンテさんも引いてるよ。