タイにはレンタルバイク屋さんがたくさんあります。パスポートを預ければ、24時間400円~600円で貸してくれます。日本のレンタル自転車以下の料金です。しかも俗にいう原チャリではありません。100CCのスクーター(オートマかマニュアルは選択可能)、時速100キロ以上出ます。二人乗りも三人乗りも出来ます。バンコク以外では、ほとんどの人がノーヘルです。
普通、外国で車やバイクを運転するには、国際運転免許証が必要です。しかし、なぜかタイではそんなことお構い無しです。誰にでも貸してくれます。もちろん、何かあった時の責任はすべて自分持ちですけどね。
さて、僕はと言うと、こんなものを与えられては元バイク乗りの血が騒がないわけがない。交通ルールの違いは多少あれど、バイクがあれば何処へだって行けるのだから、使わない手は無い。バンコクにいる時以外は(バンコクは危な過ぎる)、ほとんどバイクに乗ってあちこち出かけてました。何しろ、旅行会社が主催する3000円のツアーコースが、バイクを使えばガソリン代200円くらいで済んでしまうのだから。
例えば・・・風を切って、峠を1時間ほど走り、滝で水浴びをし、奥地に住む部族の村を訪れ、道すがらの小さな市場で得体の知れないモノを食べる。おっさんがナマズを5匹ゴザの上に乗せて売っている。ハエが100匹ほどたかってる。おぉぉぉぉ、すげぇ、と思ってチラ見してると、ナマズがピチャッと跳ねる。おぉぉぉ、生きてんじゃんナマズ!どうすんだよナマズ。誰か買うのか?いや、僕は遠慮しときます。
例えば・・・温泉を目指して走る。バッグにはしっかり水着とバスタオル。標識に従って進む。Hot Spring ↑ 温泉はこちら。走っていくうちになぜか標識が無くなる。市街を抜けると、すべてタイ語表記のみの標識に変わる。まぢ無理ですって。読めませんって。夜になって、人里離れたところで完全に迷子になる。街灯の下にバイクを停めて地図を見る。灯りに虫が集まって来る・・・虫地獄。気持ち悪い。ポツポツと雨が降り出す。結局温泉にはたどり着けず、三時間を無駄にする。タイ語を勉強しようと強く誓う。
時に象とすれ違い、時に雲を眼前に見下ろし、時にガス欠寸前・・・エンジンを切って惰性だけで10キロ以上山を下る。何しろ自由自在ですから。
そんなわけで「乗って走れタイランド」。ちょっと我が物顔で走りすぎたか?と反省するぐらい馴染んでいた僕。次に行くときは400CCのアメリカン・バイクを借りて走る気満々です。こちらはちょっとお値段高めで、24時間1200円。
あぁぁ、バイク乗りたいなぁ。