吉野といえば、吉野葛。あとは、柿の葉寿司が有名。
柿の葉寿司とは、鯖や鮭や鯛を酢で締めた寿司を柿の葉で包んだもの。
柿の葉寿司を食べようと、お土産用に柿の葉寿司を売っているお店に入店。カッパで入店。
すると、試食と称して、柿の葉寿司が一個とお茶を供される。
ラッキー!と、迂闊に思うことなかれ。
冷やかしで入ったとしても、この試食寿司とお茶を飲んだが最後、何か買うまで表には出られない。そういうシステムなのだ。いや、ホントはそういうシステムではないが・・・。寿司を食べて、お茶をすすって、「ごちそうさまでしたぁ!じゃっ!」とは行けないだろう?ボランティアの炊き出しじゃないんだから。
まぁ、団体の観光客でもない限り、買っちゃうね。買わざるを得ないね。さすが、あきんどの街。
こんな濡れ鼠みたいな僕でも、買わざるを得ない状況に陥るわけなんだけど。外は、土砂降り。買っても、食べる場所なんてない。
もう言っちゃうしかない。ここで食べていってもいいですか?
そうして、人々が試食品を供されるテーブルに、僕が買った柿の葉寿司がズラリと並ぶ。カッパを着たままの濡れ鼠はそれを食う。窓の外ではマグナと荷物が土砂降りの雨に打たれている。
もう一杯、お茶が飲みたいなぁ・・・。などと思ったのだが、お茶の注ぎ足しは出て来ない。
ふと、店内を見渡すと、ペットボトルのお茶が売っていた。
なるほどね、お茶が足りなきゃ買いやがれシステムね。
さすがだぜ、あきんどの街。
もちろん、お茶は買わずに我慢したけどね。