十曲目。「Justien」(singのアルバムのどれかに収録)。
22歳というのは、どういう歳なんだろうか。
若いといえば若い。
過ぎてしまえば若いが、当の本人は大人な気分でいる。いっぱしの大人な気でいる。
下級生や高校生の群れを眺めなら、「若いなぁ」とつぶやいたりする。
22歳って、いったいなんだ?
今回のライブは、「22歳」をテーマにした。
十一曲目までの全曲と、十八曲目と二十一曲目の曲たちは、ほぼほぼ22歳の時に作った唄だ。
普通は忘れてしまうようなことを、僕は覚えている。なぜならば、唄があるから。その当時に作った唄があるから。
ほとんどのことは忘れてしまうのだけれど、唄が流れると鮮やかに蘇る風景がある。切り取られた静止画のように、映し出される景色がある。
ほとんどのことは、忘れてしまうのだけれどね。
大学の同級生のDBやフジタは、トムクルーズみたいなサングラスをかけていた。トムクルーズみたいなサングラスというのは、あぶない刑事みたいなサングラスのことだよ。
僕は丸メガネのサングラスをかけていた。ジョンレノンを真似て、丸メガネのサングラスをかけていた。
DBは僕のサングラス姿を見て、「シングらしいな」、そう言った。
あれはどこの街だったのだろう?
ビルが立ち並ぶ大きな街だった。あれはどこだっただろう?
僕は、当時付き合っていた彼女に一緒に来てくれと頼まれて、どこかの街へ出かけた。
あれは道端だったのだろうか?歩道にあるベンチだったのだろうか?
向かい側の通りが見渡せる喫茶店の窓越しの席だったのだろうか?
僕は、どこかのビルの回転ドアの向こう側へ消えた彼女が戻ってくるのを、ボンヤリとしながら待っていた。
彼女は回転ドアの向こう側へ何をしに行ったのだろうか?
何かの面接だったような気がするが、定かではない。
僕は、丸メガネのサングラスをかけたまま、回転ドアを見つめながら、新しいメロディを口ずさんでいた。
今にも雨が降り出しそうな、どんよりと曇った午後。
たとえばそんな・・・22歳の僕の切り取られた風景。
無力だったなぁ、と想う。
何も持っていなかった。
何も知らなかった。
何も持っていないのに、どうしてなんでも出来ると思っていたのだろう?
何も知らなかったのに、どうしてどこへでも行けると思っていたのだろう?
不安しかなかったはずなのに、どうして怖いものなんてないと思っていたのだろう?
大して楽しいことなんてなかったはずなのに、どうしていつもケラケラと笑っていたのだろう?
どうして、バカみたいに悩んで、バカみたいに笑って、バカみたいに前を向いていられたのだろう?
僕らがずっと、22歳の心のままでいられるのなら、きっと、今よりももっともっと強くいられるのかもしれない。
あの頃に戻りたいなどとは、カケラも想いはしないが・・・
あの頃の自分に、こんな風に声をかけてやりたかったりはする。
「よぉシング、心配するな。おまえが想ってる通り、人生ってのはまったく悪くないもんだぜ」
22歳の僕はきっとこう返すことだろう。
「うるせぇ!大きなお世話だ!」
「JUSTIEN」
サングラス越しに見る空は 今にも泣き出しそうだし
回転ドアの向こう側には まだ君の姿が見えない
例えば風のように 乾いた風のように
覚めない夢から 君を誘いだせたらいいのに
君の好きなドーナツショップで
オールドファッションも買って来たし
いかしたフレーズを思いついたよ
早く君に聴かせたくて
全てが唄になる 全てが唄になる
例えば君の唇がもらした そのため息さえもね
JUSTIEN... IT'S BRAND-NEW DAY
素敵になれるPLEASE KISS ME!
JUSTIEN... MAKIN' A BRAND-NEW WAY
口笛で吹くRHYTHM & BLUES
雨に濡れてるJESUS今夜も微笑む
街角のアンケートマンのように
嘘が上手で口も上手くないし
ラジオで受けてるDJみたいに
洒落たジョークも思いつかないし
だけど君を守れるよだけど君を愛せるよ
例えばもしも僕が歌えないハミングバードでも
JUSTIEN... IT'S BRAND-NEW DAY
素敵になれるPLEASE KISS ME!
JUSTIEN... MAKIN' A BRAND-NEW WAY
口笛で吹くRHYTHM & BLUES
雨で滲んだVENUS今夜も微笑む
プラットホームの足音 アナウンスが流れる
滑り込んでくるトリックボックス 爆音をあげながら
いくつも辿ってく 地図の上ではしゃぐ
このまま君を 君を連れ去って遠くに行きたい
YOU'LL MAKE ME
JUSTIEN...
22歳というのは、どういう歳なんだろうか。
若いといえば若い。
過ぎてしまえば若いが、当の本人は大人な気分でいる。いっぱしの大人な気でいる。
下級生や高校生の群れを眺めなら、「若いなぁ」とつぶやいたりする。
22歳って、いったいなんだ?
今回のライブは、「22歳」をテーマにした。
十一曲目までの全曲と、十八曲目と二十一曲目の曲たちは、ほぼほぼ22歳の時に作った唄だ。
普通は忘れてしまうようなことを、僕は覚えている。なぜならば、唄があるから。その当時に作った唄があるから。
ほとんどのことは忘れてしまうのだけれど、唄が流れると鮮やかに蘇る風景がある。切り取られた静止画のように、映し出される景色がある。
ほとんどのことは、忘れてしまうのだけれどね。
大学の同級生のDBやフジタは、トムクルーズみたいなサングラスをかけていた。トムクルーズみたいなサングラスというのは、あぶない刑事みたいなサングラスのことだよ。
僕は丸メガネのサングラスをかけていた。ジョンレノンを真似て、丸メガネのサングラスをかけていた。
DBは僕のサングラス姿を見て、「シングらしいな」、そう言った。
あれはどこの街だったのだろう?
ビルが立ち並ぶ大きな街だった。あれはどこだっただろう?
僕は、当時付き合っていた彼女に一緒に来てくれと頼まれて、どこかの街へ出かけた。
あれは道端だったのだろうか?歩道にあるベンチだったのだろうか?
向かい側の通りが見渡せる喫茶店の窓越しの席だったのだろうか?
僕は、どこかのビルの回転ドアの向こう側へ消えた彼女が戻ってくるのを、ボンヤリとしながら待っていた。
彼女は回転ドアの向こう側へ何をしに行ったのだろうか?
何かの面接だったような気がするが、定かではない。
僕は、丸メガネのサングラスをかけたまま、回転ドアを見つめながら、新しいメロディを口ずさんでいた。
今にも雨が降り出しそうな、どんよりと曇った午後。
たとえばそんな・・・22歳の僕の切り取られた風景。
無力だったなぁ、と想う。
何も持っていなかった。
何も知らなかった。
何も持っていないのに、どうしてなんでも出来ると思っていたのだろう?
何も知らなかったのに、どうしてどこへでも行けると思っていたのだろう?
不安しかなかったはずなのに、どうして怖いものなんてないと思っていたのだろう?
大して楽しいことなんてなかったはずなのに、どうしていつもケラケラと笑っていたのだろう?
どうして、バカみたいに悩んで、バカみたいに笑って、バカみたいに前を向いていられたのだろう?
僕らがずっと、22歳の心のままでいられるのなら、きっと、今よりももっともっと強くいられるのかもしれない。
あの頃に戻りたいなどとは、カケラも想いはしないが・・・
あの頃の自分に、こんな風に声をかけてやりたかったりはする。
「よぉシング、心配するな。おまえが想ってる通り、人生ってのはまったく悪くないもんだぜ」
22歳の僕はきっとこう返すことだろう。
「うるせぇ!大きなお世話だ!」
「JUSTIEN」
サングラス越しに見る空は 今にも泣き出しそうだし
回転ドアの向こう側には まだ君の姿が見えない
例えば風のように 乾いた風のように
覚めない夢から 君を誘いだせたらいいのに
君の好きなドーナツショップで
オールドファッションも買って来たし
いかしたフレーズを思いついたよ
早く君に聴かせたくて
全てが唄になる 全てが唄になる
例えば君の唇がもらした そのため息さえもね
JUSTIEN... IT'S BRAND-NEW DAY
素敵になれるPLEASE KISS ME!
JUSTIEN... MAKIN' A BRAND-NEW WAY
口笛で吹くRHYTHM & BLUES
雨に濡れてるJESUS今夜も微笑む
街角のアンケートマンのように
嘘が上手で口も上手くないし
ラジオで受けてるDJみたいに
洒落たジョークも思いつかないし
だけど君を守れるよだけど君を愛せるよ
例えばもしも僕が歌えないハミングバードでも
JUSTIEN... IT'S BRAND-NEW DAY
素敵になれるPLEASE KISS ME!
JUSTIEN... MAKIN' A BRAND-NEW WAY
口笛で吹くRHYTHM & BLUES
雨で滲んだVENUS今夜も微笑む
プラットホームの足音 アナウンスが流れる
滑り込んでくるトリックボックス 爆音をあげながら
いくつも辿ってく 地図の上ではしゃぐ
このまま君を 君を連れ去って遠くに行きたい
YOU'LL MAKE ME
JUSTIEN...