ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

まもなく平成が終わると知った日も

2016-07-13 22:06:00 | 
まもなく平成が終わるという

パニック障害の名も知らぬ頃から

おれが闘い、転落し、もがき続けた平成が



好き好んで戦い始めたわけじゃない

でも、この世で生きる限りは

まだ、この世で生きたいと思うならば

次々と流れてくる訳の分からぬ日々と怪物と

向き合うしかなかった



平成が素晴らしい時代だった人々も、たくさんいるのだろうな

おれはまだ闘い、転落し、もがき続けている

まもなく平成が終わることを知ったこの日も



平成も疲れたのだろう

おれも少し疲れた




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最後の海

2016-07-06 21:31:10 | 
最後の海は綺麗だった

それにまつわる風景も

それにまつわる人々も

男であれ、女であれ皆、綺麗だった

すべてが海に抱きすくめられ、染まっていた



あの砂の暑さ、あの風の匂い、あの波や人のざわめき

僕は決して忘れないだろう

あの日の海を、最後の海を


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スローカーブ

2016-07-06 16:32:13 | 
どうしてそこへ投げてしまったのだろう?

どうしてそこへ曲がっていくのだろう?

そのボールを選択したのは自分

リリースしたのも自分


ため息をつき、うつむいて

それでも、ボールの行方が気になって

そっと顔をあげてみる


白球は避けて欲しいと願う方へ、ゆっくりと進んでいる

少しだけ風に流されながら

僕はもう一度ボールを手にしたい、かなわぬ欲求が湧き上がるのを恐れ

目を逸らし、再びうつむいた
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